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彼方より雫を求めて  作者: 春星
第二章 さらなる冒険
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第17話 絶望と懺悔

ヒスイ「そんな......嘘....ですよね 貴方はそんな簡単に死ぬような人じゃない そもそも、死ぬような攻撃は一度も.....」

そう言いかけた時、戦闘中、とある不自然な出来事に気がついた そう、謎の瞬間移動だ

最初、攻撃を仕掛けている時、左に瞬間移動していた それも、体の向きはこちらに向いており、剣もしっかり峰で攻撃しようとしていた つまり、「瞬間移動してからこちらに攻撃しようとしている間にはそれなりの時間があった」そして、瞬間移動前の指をならす音.... これらが指し示すのはおそらく時間停止

だが、時間停止というのは並大抵の人には出来ない...いや、不可能

しかしその不可能を可能にしたのなら、それなりの代償を払っているはずそれを計2回となると、代償もかなりの者なはず ここで、その代償が、仮に「命」だとしたら....?

「いえ、諦めるにはまだ早いです 実は生まれつき手が冷たいだけで実は生きているとか..... 早速脈を.....」

と、ここで脳裏に思考が過った

もし、師匠が死んでいたら?それに自分は耐えられるのか?

ヒスイ「....いえ、そんな恐怖に支配されては駄目です どちらにせよ、師匠の生死を確認するのは私の定め..... 確かめなければならない それにまだ死んでいると決まったわけじゃない」

そうして確認したが.....脈は「無かった」

それは、恩人である師匠は死んでいるということを示していて、それを理解した瞬間、感情は絶望に染まった


その後、そのまま硬直し、いつしか朝を迎え、部屋に二人が居ないことを知り、探しに来たヒナタ達に発見された


ヒナタ「ねぇ....大丈夫?」

ヒスイ「はい 大丈夫です」

そう言いながら微笑んでいるが、そこに笑顔はなかった

カズキ「....とりあえず今日は感傷に浸るとするか.....大切な仲間だしな.....」

ヒナタ「うん...とりあえず、もう一泊だけお願い出来ないか掛け合ってみるよ」

カナデ「とりあえず部屋に戻りましょ ....何かあったらいつでも相談に乗るわよ?」

ヒスイ「いえ、お気になさらず もう、整理は付いているので」

そう言い、本人は笑顔のつもりなのだろうが、同様に笑いは無かった

ヒスイ「ああ、私はもう大丈夫ですが、あなた達も仲間の死が起きた訳ですからね 配慮が足らず申し訳ありません お詫びとしてこの場で自害させていただきます」

カズキ「ちょっと待て待て待て! そんなことしてもあいつが喜ぶ訳では無い!違うか!?」

ヒスイ「なぜそう思うのですか?彼は私の手によって死んでしまったのです ....いえ、厳密には違うのですが、それでも私に起因しているのは間違いありません なら、私を恨むのは当然だと、そう思うのが普通だと思いませんか?」

カナデ「確かにその通りね」

カズキ「ちょっ!?おい!」

カナデ「アンタは黙ってて」

ヒスイ「そうでしょう?やはり貴女も私が死ぬべきだと、そう思うでしょう?」

カナデ「いいえ、それは厳密に言うと違うわね

あなたは今、「罪悪感」を感じている」

ヒスイ「....罪悪感?」

カナデ「そう、罪悪感 冷静に考えても見なさいよ 彼の性格的に、あなたを恨んで、死んで欲しいと思わない

それは、弟子であるあなたが一番理解しているはず」

ヒスイ「まるで、彼のことを知った気でいるんですね」

カナデ「ええ、そうよ 知っているんだもの

あなた程では無いけど、それなりに長い付き合いはしている私だって彼の性格は理解しているつもりよ

他のふたりも同じようなことを言うでしょうね

そこから考えられるのだけど、おそらく彼はこう言うでしょう「もしヒスイが俺の事を殺したいと思うなら俺は甘んじて受け入れよう」って」

ヒスイ「でも、その意思がなく私が彼を殺した時、私を恨まないとは言ってないですよね?」

カナデ「確かに言ってないけど、あなた、

子供っぽいわね」

ヒスイ「.....子供っぽい?」

カナデ「ええ、子供っぽい

そういう風に屁理屈をこねて自分の意見を貫き通したい所とかがまさにそれよ

でも、本当のあなたはそんなことはしない なら、なんで今屁理屈をこねるようになったのかわかる?

罪悪感よ 罪悪感によってあなたは自分にとってネガティブな被害妄想をする 罪悪感によってまるで彼があなたの事を嫌っているかのように思ってしまう

.....一種の洗脳のような物ね」

ヒスイ「全くもって意味がわからないですね そんな意味のわからないこと言われても私が変わるとでもお思いで?」

カナデ「ええ、元より変わるとは思ってないわ

だから、自分の部屋に戻って頭を冷やして、本当にあなたが思っている通りなのかを考えなさい

これまでの彼の言動も鑑みて.....ね」

ヒスイ「.....」

そして、ヒスイは自室に戻る

カズキ「おい良かったのか?あいつのヘイトを買っただけな気もするが」

カナデ「いいのよこれで これで少しでも彼女がポジティブな思考を持てばいいのだけど....」

〜ヒスイ視点〜

意味がわからない カナデさんの言っている意味が全くもって理解できない まるで私と彼を理解した気になっていて..... 今思い返してみれば腹が立ってくる

いっその事、今ここで自害した方が.....

(そう言い、ヒスイが剣を持った瞬間、言葉が頭の中に響く)

「そんなことしても彼が喜ぶはずがない」「私を恨んで死んで欲しいとは思わない」「屁理屈をこねて自分の意見を通したいだけ」「一種の洗脳」

そのまま私の首まで剣をあてがったが、その剣に血が付くことは無かった ....なぜ?なぜ私は、自分の首を斬ることが出来ない?死ぬのが怖いから?折角彼からくれたこの剣を汚したくないから?

......いや、違う 頭ではわかっている そんなことしても意味なんてないって それを彼が望んでいる訳が無いって

ヒスイ「......師匠 いえ、シイナさん....」

初めて、彼...師匠の名前を口にした

ヒスイ「私は....どうしたらいいんでしょう.....貴方という生きる意味を失ってしまった私は

....どうしたら」

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