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彼方より雫を求めて  作者: 春星
第二章 さらなる冒険
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第16話 死

その後、宴会が終わり、せっかくだから、と政府側は寝床を用意してくれた

シイナ「....今思えば、部屋を用意してくれた事をヒスイは予測してしたいたのかもな」

そうしてシイナは扉を開ける

ヒスイ「..........」

シイナ「うおびっくりした」

ヒスイ「扉向こうの気配も察知できないとか腕が鈍っているのでは?」

シイナ「そもそも警戒する必要性はないだろ」

ヒスイ「ま、それもそうですね」

シイナ「とりあえず寝るとするか」

ヒスイ「わかりました」

そう言い、2人は同じベットで寝る

その後....

ヒスイ「すぅ......すぅ....」

シイナ「寝た....か」

そう言い、シイナは身体を起こし、扉を開け部屋を出る

ヒスイ「.......」

続けてヒスイも体を起こし、辺りをキョロキョロと見渡したあと目を閉じ集中する動作をする

ヒスイ「なるほど、そこですか」

そう言いヒスイも身体を起こし、シイナの元へ向かった


シイナ「一緒に寝るとか言われた時は少し焦ったが.....まぁ結果的に抜け出せたから良しとするか

だがあいつの事だ 寝ていてもこちらを察知できないとは限らん 早く立ち去るのが吉だな」

そう言い、シイナは立ち去ろうとしたが.....

ヒスイ「師匠、こんな時間にどこへ行くのです?」

ヒスイの声が聞こえ、シイナはヒスイに聞こえない音量で舌打ちする

シイナ「あぁ、気にする事はない 少し散歩に行くだけだ」

ヒスイ「へぇ、あんな疑いかけられているのにも関わらず?」

シイナ「.....」

ヒスイ「やっぱり私の推理通りでしたね 貴方は邪王を倒すという目的を達成し、私たちの目の前から消える

......いえ、邪王を倒すという事を成し遂げた、という方が正解ですかね?」

シイナ「.......」

ヒスイ「あくまで黙秘を貫くってことですか

なら、こちらにも考えがあるんですよ」

そう言い、ヒスイは剣を抜き、超速でシイナに迫り、シイナは一瞬にも思える速度で抜剣し、受け止める

シイナ「どういうつもりだ.....?」

ヒスイ「こうでもしないと貴方は口を割らないでしょうからね.....!

...殺す気で来ないと、貴方が死にますよ....!」

そして剣を弾き、ヒスイはシイナに対し連撃を放つ

シイナ「(くそっ....流石は俺の弟子、と言ったところだろうか 女とは思えんほど重たい攻撃で且つ速い....だがな、俺にはこれがあるんだよ....!)

パチン(指をならす音)」

そして、ヒスイは動きを止める

....まるで、時が止まったかのように

シイナ「(ふぅ....とりあえずは安心か だが時が止まる事で、一切の光も無くなり、何も見えん.... とりあえず、左に三歩程度歩けば突然姿が消え、ヒスイは体勢を崩すはず 悪いが少しの間眠ってもらうぞ.....!)

パチン」

そうして時間は動き出し、一瞬ヒスイは動転する

シイナ「貰った....!」

だがすぐに体勢を整え、振り下ろされそうな剣を弾き、懐に近づき、シイナに切りつけられる.....

パチン

シイナ「(あっっっっっっぶねえええ...... 忘れてた こいつ気配に対して異様に敏感だった

危うく逆に不意を突かれるところだったぞ.....というか今の殺気、本気で俺を殺しにかかってるな.....

だが意図がわからん もし俺の目的を知りたいならわざわざ殺す必要はないはず いや、殺しに行く勢いでないと逆に負けるって事か? 普通そこまでするか.....? ....もしや、ヒスイにとって俺は死んでもいい存在ってことか?それなら少し悲しいな....

....いや、待てよ?今までの全てが演技だとしたら?ヒスイを捨てた事をとてつもなく根に持っていて、実は俺に対して復讐....つまり、殺したかったが、確実に殺したいから油断させるためにこんな演技をしていたとしたら? だとすれば今の事象に説明が付く

一度対話を試みてみるか それでダメなら....俺を殺したいということになる そうなった場合....俺は死を甘んじて受け入れよう)」

パチン

時間が動き出した瞬間ヒスイの剣を受け止め、対話を試みる

シイナ「ヒスイ、お前に聞きたいことがある」

ヒスイ「.....なんでしょう?少なくとも殺しあっている時に会話をする暇なんて、私にはないと思いますが」

シイナ「お前、今までの事は全て演技なのか?」

ヒスイ「.....えっ?」

そう言い、ヒスイはシイナに対して振ろうとしていた剣を下ろし、少し距離を取る

ヒスイ「なんの事です?」

シイナ「もし、お前が今までのことが演技だったとして、実は俺に対して復讐したいと考えているとしたら、今の事象に説明が着くんだよ

そもそもの話、わざわざ殺しに来る必要はない もしかしたらお前は殺しに行く勢いで行かないと負けるとでも考えているとも思っているのかもしれんが.....それでも俺が死ぬ可能性と情報が得られる事を天秤にかけても明らかに殺しにくる必要性は無い それとも、俺が死んでも良いと考えているのか?」

ヒスイ「......

(あれ、なんで私は師匠を殺そうと思っていたんだろう....

師匠は死んでもいい?そんなわけは無い

あれ?じゃあなんで私は師匠を......

手に掛けようとしたんだろう)」

そうヒスイは心の中で思い、やがて、彼女の目から涙が零れ落ちた

シイナ「っておい泣くなよ

ほら、手拭い貸してやるからこれで拭け」

ヒスイ「ありがとうございます....」

そして、ヒスイは涙を拭き、シイナと向き合った

シイナ「そんで、結局のところどっちなんだよ

俺を殺したいと思うのか、死んでもいいと思うのか」

ヒスイ「そ、そんなことは思ってません! ただ、なんで師匠を手に掛けようとしたのかは自分でも謎なんです..... 冷静に考えて、目的を知るというメリットに対して師匠が死ぬかもしれないというデメリットが大きすぎるのに.....」

シイナ「なんだ?そんなに俺を大事に思ってくれてるのか?」

ヒスイ「そりゃそうですよ だって私に生きる意味をくれたのは他でもない貴方です」

シイナ「ああ、そういえばそうか」

ヒスイ「そういえばって......師匠、忘れるなんて酷いと思いません?」

そう言いそっぽを向くヒスイ

シイナ「悪かったから怒るなよ.....」

ヒスイ「結局師匠とはお別れなんですよね.....折角なら教えてくれてもいいのに....」

シイナ「....

(そうか、俺にとっては弟子との別れだが、こいつにとっては生きる意味をくれた「恩人」との別れなのか....仕方ない...)

わかった目的について教えてやる」

ヒスイ「え、いいんですか!?」

シイナ「お前の境遇をよく考えたら同情したのでな.....それで、俺の目的だが....」

目的を言いかけた瞬間、一瞬にして口に血の香りが広がり、シイナは吐血した

シイナ「がっ....!?はっ....!?」

ヒスイ「し、師匠!?」

シイナは腹部を抑え、俯いているが、依然と吐血し続け、ヒスイの頭にはひとつの単語が浮かび上がった

「失血死」

ヒスイ「師匠!落ち着いてください!まずは吐血を抑えて下さい!」

シイナ「がぁぁぁ.....

(くっそ.....魔力を使いすぎたか....もう目の前は何も見えんし、何か雑音が聞こえる....ああ、そうか

これはヒスイの声か だが何を言っているかわからん..... ああ....もうダメだ そろそろ意識を保てなくなった....)」

そして、シイナはその場に倒れ込み、ヒスイはシイナの手を握ったが、


その手はもう、冷たかった

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