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【重要】課長が目覚めたら異世界SF艦隊の提督になってた件です  作者: Edu
銀河商事とおっさんの会社が競合するようです
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Re:【緊急事態】共和国強襲作戦

 第5艦隊の敗北に共和国の統合幕僚本部は蜂の巣をつついたような騒ぎになった。

 統合幕僚長のブライト・リンは大統領オスカルの意向を受けて大々的な艦隊削減計画を推し進めていたところだった。余剰艦艇の廃棄計画は予想よりも受注した業者の仕事の調子がよく一気に進んだため、共和国艦隊は当初計画通りに8個艦隊にまで削減されていた。


 1個艦隊の数を17000隻にまで増加させてはいたが、涼井の改革前の状態に戻っており、各艦隊はそれぞれが個別に配置されている。歴戦の諸将で涼井やロアルド大将などと繋がりがあると見做された提督たちは、予備役になるかクビになるか、あるいは涼井と一緒に離脱していたので現役にはいなかった。


 改革のために暫定的に経験不足でも革命的反戦軍のシンパを配置していたが、いったんはそれで戦うしかなかった。


 ロストフ連邦はアポロン宙域、ヘラ宙域、ハデス宙域を制圧し、かつて軍需企業フォックス・クレメンス社のあったポセイドン宙域に向かっていた。

 戦力を分散させることはせずに3つの集団が交代で進んでいるようだった。


 ポセイドン宙域では、軍需工場が建設された衛星も多く、衛星や地上に配置された陸軍や巨大な海の上に配置された海軍が猛烈に抵抗した。

 しかし宇宙空間を自由に軌道して惑星の重力も利用して攻撃を放り込んでくる艦隊の前に次々に戦力を喪失していた。


 B集団を率いるバルカル大将は1個艦隊で惑星と衛星を攻撃させ、2個艦隊で惑星ポセイドンとガス状惑星の中間地点で迎撃の体勢をとっていた。

 そこにルーク中将の率いる共和国第3艦隊が駆けつけてきた。


 第3艦隊の前任者はアリソン中将で、もともとはロアルド大将の方面艦隊の麾下にあった艦隊だ。


「どうしてこう単独艦隊で次から次にとやってくるのか」

 バルカル大将は自慢のちょび髭をなでながら鼻を鳴らした。


 共和国艦隊は1個艦隊の戦力が現在は17000隻、ロストフ連邦は11000隻。

 しかしバルカルがまとめているB集団は3個艦隊33000隻になる。


 ルーク中将も目算がなかったわけではない。

 ポセイドンではかなりの規模の地上・海上戦力がまだ抵抗中だ。

 1個艦隊が拘束されているならばロストフ連邦2個艦隊となり勝機はある、と楽観的に考えていた。


 ルーク中将は艦隊勤務は初で、人事係をしていた。人事として革命的反戦軍のシンパを優遇するという形でブライトやオスカルに評価されていた人物だ。


 いくらAIが発達しているとはいえ最後に判断するのは人間だ。

 ルーク中将の目算は甘かった。


 バルカル大将のE集団はルーク中将の第3艦隊の接近に気付くと、惑星ポセイドンへの攻撃をとりやめた。迎撃の体勢をとっていた2個艦隊をそのまま前進させ、惑星を攻撃していた艦隊は陣形を変更した。


「とにかく撃ちまくれ!」ルーク中将が絶叫した。

 歴戦の第3艦隊の将兵は善く戦った。

 質量弾と光線をうまく混ぜてバルカル艦隊の継ぎ目を集中的に狙った。

 

 連続的にバルカル艦隊の艦艇が破壊される。

 宇宙空間にいくつもの破壊の煌めきが咲いた。


 火力戦闘では若干、共和国軍のほうが上手のようだった。

 

「おっ……現場の連中はなかなかよくやるようだな」バルカル大将はちょび髭をなでる。「しかしこの戦力差でしゃにむに突っ込んでくるだけとは指揮官がダメそうだな」意地の悪い笑みを浮かべる。


 ロストフ連邦は前に出ている2個艦隊がルーク艦隊の突進を受け止めるような形でやや相対速度を保ちながら後退する。火力戦闘そのものでは優勢だったために、ルーク艦隊は自然に突出した。


 そこに惑星を攻撃していたロストフ連邦の1個艦隊が共和国艦隊の後上方から殴り込んできた。斜め下方に抜けるようにしながら砲撃を叩き込む。前方の敵に夢中になっていた共和国艦隊は対応が遅れ被害が続出した。


 動揺する共和国艦隊に対して、正面にいたロストフ連邦の艦隊のうち左翼艦隊が前進し至近距離から砲撃を仕掛けてきた。ルーク中将が我に返った時にはすでに40%以上の艦艇を喪失していた。

 

「無念だ……」

 ルーク艦隊は降伏意思を伝え戦闘を停止、ロストフ連邦の統制下に入ることになったのだった。


 第5艦隊に続き第3艦隊も敗れる。

 その報に統合幕僚本部はさらに大騒ぎとなった。


 一方、宇宙艦隊司令長官に降格(・・)されていた人物が久しぶりに司令部に登庁した。その人物は涼井たちが辞任した後、病気を理由に登庁を拒否していた人物だ。彼は久々の宇宙艦隊司令部の庁舎前で衛兵の捧げ銃を受けて敬礼した。

「さて……スズハル君もロアルド君もいない中、わしが何とかするしかないか」


 その人物は前統合幕僚長・前々宇宙艦隊司令長官のノートン元帥だった。



 


 

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