ケイローンを接待
一週間後、トロイア城の大広間では、パーティーが開かれていた。
二度目の模擬戦での王国軍勝利をもとにマザランは、ケイローンと交渉を続け、ついに対魔王の同盟締結までゆきついたのだ。
今回のパーティーは、その同盟締結を祝うパーティだ。
パーティーには、獅子王、マザラン、リシュリューは当然ながら参加し、騎士団からランスロット、モードレッド、魔術団からマーリン、俺達勇者6人が参加している。ケンタウロス側からはケイローンをはじめ10人程度が参加しているようだ。
パーティーはケンタウロスの体型を考慮してか、立食パーティーだ。
サヤ「今回の模擬戦、活躍の場がなかったですね~。」
俺「事前準備に頑張ったから、いいんじゃないか。」
舞「そうよ。模擬戦に参加できただけいいじゃない。私なんて連れていってもらえなかったのだから。」
俺「魔法は使えない状況だったから、仕方がないだろう。」
舞「それはわかってるけどさ。」
そんな話をしていると、ケイローンが挨拶に来た。
「勇者の方々、改めてご挨拶させていただく、ケンタウロス集落の代表のケイローンです。今後は魔王に対して一緒に戦うことになりますので、よろしくお願いします。」
俺「こちらこそよろしくお願いします。」
「それにしても、あの特殊技は凄いですね。」
とりあえず褒めておく。
ケイローン「勇者の方にそう言ってたただけると嬉しいですね。あの陰陽師隊の隊長の技で防がれましたが。」
俺「ああ、セイメイの特殊技ですね。あれも凄い技ですよね。」
ケイローンは、普段は穏やかな性格であり、知識、品位もあるので、会話はなごやかに進んでゆく。
あの単純馬鹿にも見習ってほしいものだ。
飲み物を取りにいっていると、その単純馬鹿から話かけられた。
ランスロット「おい係長。」
俺「おう、どうした。」
ランスロット「知ってたか。モードレッドって、普段はおとなしくて真面目だが、怒らせると怖いんだぜ。」
俺「・・・」
さて、しばらくすると今度はマザランに話かけられる。
マザラン
「模擬戦お疲れ様でした。」
「おかげさまで、ケンタウロスと同盟を締結もできました。」
俺「よかったな。」
マザラン「さて、またお願いがあります。」
俺「え?」
マザラン
「ペガサスを捕まえてほしいのです。」