冒険者組合
冒険者組合は、城から5分ほどの場所にある木造2階建ての建物を本拠地としている。
一階の受付の女性に事情を話すとマスターの部屋に案内される。
「冒険者組合マスターのロレンツォと申します。
事情はマザラン様から聞いております。」
ロレンツォはかっぷくが良く、人当たりがいい男だった。
だが俺は挨拶を聞いて、
ギルドマスターなら語呂がいいが、冒険者組合マスターだと、飲み屋の店長みたいだなどと、どうでもいいことを考えていた。
「勇者の皆様のレベルを考えますと、ゴブリン討伐などはどうでしょうか。場所としては、城下町西にある『風の草原』に、最近、ゴブリンが出没するようになり、付近の住民を困らせてます。これを討伐して下さいませんでしょうか。」
「俺達のレベルで討伐可能なら異論はないが、その前に装備がないのだが。」
「勇者の皆様が経験を積まれるには、ベストな依頼です。装備に関しては、一般的な物になりますが、こちらで準備させていただきましたので、ご確認下さい。」
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・ダイチ-片手斧、盾、チェインメイル
・イチロー-短剣×2、革のよろい
・ナオミ-長弓、鉄の胸当て
・舞-杖、ローブ
・さや- 杖、ローブ
・俺-長剣、プレートアーマー
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各自装備に問題ないのを確認する。
ダイチは両手斧をあきらめて、片手斧と盾というスタイルに変えたらしい。
装備の確認が終わったのを見計らいロレンツォは話しを続ける。
「案内人として、風の草原に詳しい者を同行させていただきます。
腕もたちますので、皆様のお役にたてるかと思います。」
「サスケ、皆様にご挨拶なさい。」
気づかないうちにマスターの横に男が立っている。
「サスケだ。よろしく頼む。」
細面の穏やかな顔つきだが、隙のない感じを受ける。
変換された名前から想像しても、職業は『忍者』だろう。
その後、明日の出発に向け打ち合わせを重ねる。
普段あまり話さないイチローが、モンスターや風の草原について、マスターやサスケにいろいろと聞いているのに、驚きを感じた。




