表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

お酒はほどほどに。

チュンチュン。


日差し眩しい・・・もう朝か。目を開けたくない。

ってか、小鳥のさえずりさえ、うるさく思えるほど頭が痛い。何コレ病気?

とりあえず、起き・・・・れない?


え?何で??


何かにホールドされてる感じがする??

恐る恐る目を開く。


「おはよう」


目の前に、とてつもなく綺麗な顔。うっすらと微笑んでいる。朝からイケメン、ご馳走さまです。って、違う!


「何で僕の寝床にお前がいるんだよ!」

「ここ、俺の寝床だ」

「え?」


周りを見渡す。()()()()()の僕の寝床が向こうにある。


「昨日のことは、忘れたのか?」


魔王が、僕の顔を覗きこんでくる。

昨日・・・。

お酒を飲んで、あまりの美味しさにおかわりして・・・

ふわふわした気分になって、魔王に近づいて・・・

めっちゃからんで、そして・・・


からんだまま、寝てしまった。


「本当に、すいませんでした」


恥ずかしさやら何やらで、頭がぐわんぐわんする。


「頭痛い。何コレ。そしていつまで僕を抱きしめてるんだ!離せ!!」

「多分二日酔いだな。朝は少し冷えるしな、ローザは暖かいし、良い匂いがする」


ひぃぃぃぃぃ。


「はーなーれーろー!!魔王!」


魔王を引きはなそうとすると、逆に魔王の腕に力がこもった。


「魔王ではなくリヒトと呼べ」

「え?リヒトって・・・それでいいのか?あんな酔っぱらいの思いつきで。名前、あったんじゃないのか?」

「俺の名前はリヒトだ」

「リヒトでいいのか。ん?『俺』?自分のこと、我って言ってなかった?」

「『我』と言った方が威厳があると思ったから使ってただけだ。もう面倒臭い」

「面倒臭いとかってあ《ぐぎゅるるるるるるる!!》

「ローゼの腹の虫は朝から元気だな」

「う!うるさい!!!」


盛大なお腹の虫が鳴ったところで、リヒトは僕を解放して、朝食を用意してくれた。

うん。あのモコモコの魔物の口から、サンドイッチが出てきた・・・・。

僕も一応食料は持っているけど、固いパンと干した肉だから、正直、リヒトの用意してくれるご飯はありがたい。

ありがたいが・・・慣れない。と言うか、どういう構造になってるのか気になる。


「なぁ、その魔物の口ってどうなってるんだ?」

「ん?あぁ。おもちの事か?」


ネーミングセンス!

確かに、白くて丸くてお餅みたいみたいたけども!


「凄い便利だぞ。何でも入るし、保温も冷蔵も冷凍も可能だ!構想はわからん」

「何でも・・・人も入れるのか?」


ふと、何気なく発した一言。


「人か?人も入れると思うが、入らない方が身のためだぞ?」

「え?」

「たまに聞くだろ。行方不明者の話・・・」

「え?えっ?!」

「行方不明が出た現場に行くと、大概この魔物が側に・・・」

「え?!いるの?側にいるの??」


ふいっと目をそらすリヒト。

ちょ!気になるところをぼかすな!


「さて、出発前するか」

「ちょ!!気になるところで話を終わらせるな!!」


このあと、一切その答えをもらえず、モヤモヤしたまま、次の町へと向かった。

おもちが仲間になった?


おもち

職業:荷物持ち?

種族:魔物

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ