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俺は勇者じゃなくて、釣り人なんだが  作者: 夢野楽人
第二章 騎士と姫

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湖を掃除してビーチバレーで遊ぶしかない

「そーれ」


「おりゃー!」


 バシ、バシとボールを叩く音が砂浜に響く。


 亜人達が集まってビーチバレーで楽しんでいた。ただ二人一組ではない。

 参加者が多いので、人数は一チーム六人から九人。変則ルールありだ。


 丸太を二本立てて、漁網をネットにして張り、ボールは俺がクルーザーから持ちだした。

 十数個のボールに空気を入れて使っている。


 バレーのルールと遊び方を皆に教えると、一気に流行はやった。


 ヘスペリスに娯楽がなかったから、誰もがハマって本気になる。

 ジャンケンでさえ、毎日誰かがやっていた。


 神怪魚は倒したが、湖に沈んだ船の残骸があり、その片付けをせねばならなかった。

 一部は魚礁ぎょしょうとして使うにしても、ゴミは引き上げる。湖は汚さない。


 この仕事の合間に、バレーで遊ぶようになっていた。

 ビーチフラッグも教えたが、俺はもう負けそうだ。


 経験の差でギリギリ勝ってるが、亜人達の身体能力はずば抜けていた。

 バレーにしてもかなり高く飛ぶので、ついていくのがやっとだ。


 背の小さいホビットが不利かと言うと……


「えーい!」


 ロリエがアタックを決めたところだった。

 ホビットの方が更に高くジャンプできて、動きもちょこまかと速い。

 小人達はかなり強かった。


 俺はハンデとなって、ホビットチームにいれられる……しくしく、涙がでちゃう、男の子だもん!

 ただパワーはオーク族が上で、中間がエルフ族だ。バランスが上手くとれている。

 

 まあ、中には例外もいるが……。


「どりやぁー!」


「よし、決まった十連勝!」


 三人だけで勝ち続けているチームが一つあった。

 ハイタッチしてる族長達だ……あんたら何を遊んどるんじゃー! 暇なのか?


「いやースパイクが決まると、スカッとするのう!」


「でもブロックされるとむかつく」


「うむ」


 どうやらロビン・アラン・オグマさんも、ビーチバレーにハマったらしい。

 俺から見れば、三人で他の者を苛めてるようにしか見えない。


 少人数はハンデにもならず、圧倒的な力の差があった。


 俺達TUEEEEEやってんじゃねー!


「さあ、もう一試合! ――いててててて!」


「あたたたたたたた!」


「うむむむむむむむ!」


「アナタ! いつまで遊んでるんですか!? 族長の仕事をしなさい!」


 見れば、族長の奥さん達がやってきて、旦那達は長耳を引っ張られている。

 調子に乗っていた所を怒られ、族長達は村に連行されていく。


 やはり最強なのは嫁であった。

 

 一緒に何人かは村へと帰っていく。やはり毎日の仕事も大事である。

 残った者達は午後まで遊ぶだろう。俺も夕まずめには、魚を釣る予定だった。

 魚は晩飯と交換物になる。


 俺は審判台に乗ってバレーの審判をしていたが、女達からチームに入るように勧められる。

 乗り気ではないが断るわけにもいかず、俺はコートに入った。


 女性チーム相手でも圧倒されるんだが……。


 ちなみにミシェルはもういない。今朝方、鉄船と小舟に乗って従者達と王国へ帰った。

 ヘカテー湖からの水路を通り、国のあるセレネ湖へと移動すると聞いた。


 別れ際、


「名残おしいが、私は国に戻らねばならぬ。海彦、また来るからな、絶対くるからな!」


「あ、ああ……」


 本当に別れが辛そうなミシェルは、俺の手を握ったまま離さない。

 俺の方は熱意に引き気味だった。


 遠くで睨んでいる女達の視線が痛い。これは女難なのか?


 そんな事を思い出していると、目の前にボールが飛んでくる。

 反応が遅れ、俺が慌ててレシーブしようとすると、


「たのもう!」


 大声に驚いて俺はミスった。誰もが振り向いて、プレイが一時中断される。

 そこにいたのは、三人……いや一人と二匹の犬。


 犬はシベリアンハスキーと秋田犬。かなり大きいので、日本の犬とは違うようだ。

 飼い主の左右に座っており、守ってるように見える。


 ……誰かが砂浜にやってきた。また嫌ーな予感がする。

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