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頭の中にある作りたい物を想像する。それが僕の能力を使うときに必要なものだ。
ここは何もなくて少し寂しい場所。
心が安らげるところが欲しいんだ。僕とカオナシにとっての家を作る。
「僕と君が安らげるところを。」
僕はそう念じると何もない空間に一つの家が出来上がる。それを見てウキウキする僕。
「すごいよこれ!。頭の中にあるものをこんなにすぐに出現させれるなんて。僕が天才なのはわかってるけどこんなことはできないからね!。じゃあ僕の初めて作った家を見ますか!。早くカオナシー、一緒に入ろうよ!」
カオナシの手を引っ張る僕。彼は少し驚いた顔をしてる。
だが諦めたような顔で僕に手をなされるがまま引かれる。
カオナシは押しに弱いようだねー。
カオナシのの弱いところなのかも知れない。
可愛いところがあるねー。いいことを知ったよ。
彼の人間味のあるような弱いところをまた少し安心している。
超常的な力を持っていてそういうものはないと思ってたけど、どうやらそれは僕の勘違いのようだ。
どんな人間や神とか言われてる人たちにも、弱みというのがあるのかも知れないね。
家に入ると見た目より広い部屋だった。普通にどこにでもあるような普通の家なのに、中は広々とした場所が広がっていた。
「うわー何これ。明らかにおかしいくらい広すぎるね。寝るだけのために作っただけなのにねー。この能力の底が見えないねー。ここまでは想定してないよ。」
僕は彼と出会ってから驚かせられてばかりだ。未知の世界を体験してるのを実感してる。
頭を使いすぎて睡魔が来た。睡魔に逆らわずそのまま近くにある布団に倒れる。
重治はどうやら寝込んだようだ。能力には体力が必要だから身体が休めと言ったのだろう。
重治は私が話してる時に子供のようにキラキラとした目をしながら話を聞いていた。
未知のことを知るのが本当に好きな人なんだと理解する。未知のことを怖がるのが人間だが、
未知のことを嬉しそうにはしゃいでる重治を見る。
少し変わっているからこそあの頭脳があるのだと思う私は。彼の寝た顔を見た後私は家から出る。
起こさないように。




