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前の方から人の気配がする。もしやもう逃走したのがバレてしまったのかしら。彼らに捕まる前にマリーは仕事をしなければいけないわ。
捕まったら最後、処刑されるのは確実。なら私は自分で死を選ぶわ。ママには怒られるだろうけどごめんなさい。親不孝な娘で。マリーは懐にある短剣を自分の心臓に突き刺す時に、ふと風が吹いてきた。
短剣は風によってどこかに飛んで行ってしまった。目の前に人が何故か人がいたの。でも彼の顔は見えないというかぼやけていて見えないようになっているの。
「貴方達は何者ですの?。もしかしてマリーを捕まえに来た人たちかしら?。それとも関係のない人なのかしら。どっちにしろマリーは疲れたわ。」
マリーを見つけたのだが、自殺しようとしていた最中だった。顔を見ると世界に絶望をしている。すると重治がマリーに近づく。
「君は今、世界に絶望をしているでしょ。自分は不幸だと。」
「貴方は?」
「僕は遠いところから来た重治という。君たちがまだ知らない場所から来た。」
「なぜこんな遠いところへきたのですか?。何か欲しい物とかがあったりしたのかしら。」
「間違いではないねー。ある人物を探しに来たんだこの国に。そして今見つかったんだよねカオナシ?」
「ああ。そうだ今目の前にいる君が欲しい。私と一緒にこないか。君のやりたいことを見つけるために旅をしよう。嫌なら断ってくれて構わないが。」
「マリーが欲しい?。そんな熱烈なプロポーズされたのははじめてですわ。マリーは今自殺しようとしてたのにおかしな人もいるもんですわね。でも貴方についていかないなら多分マリーは追手に捕まってそのまま殺されるのは理解してるのに頭が拒否してるの。」
マリーは涙をこらえながら答える。彼女はまだ貴族のマリーとしている。
「君はもう貴族のマリーではなくただの少女のマリーだ。だから我慢をもうする必要はない。」
彼はマリーに我慢をしなくてもいいと、貴族のマリーじゃなくてどこにでもいるマリーでいいと言う。マリーはそれを聞いて涙を堪えることができなくなった。
マリー、いや私は人目を憚らず泣いた。涙を流したくて流してるわけではないけど、涙が止まらない。ずっと道化を演じていた結婚生活や家族との楽しい思い出いろいろなことが頭に浮かび上がる。
どれだけ泣いたのだろうか私は。上を見るともう夜を迎えていた空。彼らはまだいた。私は彼らに近づく。
「私を連れいってください。貴族としてのマリーではなくただのマリーとして。」
彼女は決心をしたようだ。私は彼女の手を取る。すると驚いたような顔をする。重治はそれを見て何か変な顔をしながら見てきた。ただ手を取っただけだ。
ありがとう顔が見えない人。貴方の顔は見えないけれど何故かしら優しさを感じたわ。だからこれからはよろしくねまだ名前が知らない優しい人。




