表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『門』をめぐる戦争と優しい寓話  作者: 実茂 譲
パランテロ先生
17/46

日常へ戻っていく

 クラウディオが意識を取り戻したとき、イヴは目をつむり、クラウディオの額に手を置いて、鼻歌を歌っていた。それは子守歌のように安らかで、冬の暖炉で燃える甘い香りを放つ薪のように温かかった。イヴはマスクをつけていなかった。

「何ていう名前なんだ?」

 イヴがまぶたを開けた。「わからない」少しためらってから付け加えた。「夢のなかで教えてもらったから」

「きみの名前がききたかったんだ」

「イヴ」少女はこたえた。「あなたは?」

「クラウディオ」

「そう」

 イヴは立ち上がると、マスクをつけた。

「動ける?」

「ああ」クラウディオは上半身を起こした。「助けてくれてありがとう」

「借りを返しただけよ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ