2-25. 爽やかな寝覚め!!
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「グリーム様、朝でございます」
カーテンを開ける音と朝日の眩しさで目を覚ます。
あの後結局語りながら寝落ちしたのだ。人肌が両サイドにあるのだ。眠くもなる。
「おはよう、ありがとう」
侍女が起こしてくれる。
両サイドには未だ寝ている妹が2人。2人を起こすのは僕の役目なのであえて侍女も妹たちを起こさない。2つのほっぺをぷにぷにして堪能する。何で子供のほっぺってこんなにも気持ちいいんだろう。ぷにぷにしているだけで幸せになれる。
「「ん、んんっ」」
つんつんしていると2人の口から声が漏れる。
はぁ、可愛い。
ずっとつんつんしときたいけどそういう訳にもいかないので仕方なく声をかける。
「ミリム、リリム朝だよ」
ふぁー、と大きな欠伸をして寝惚けまなこを擦りながらも起き上がる。
「お兄さま、おはよう」
「よう」
ミリムが挨拶するとリリムも眠そうながらもそれに続く。
「おはよう。ほら、2人とも部屋に戻って着替えておいで」
「それには及びません。お着替え用意させて頂きました」
そう言って侍女が2人の着替えと思われるお揃いの服を見せてくる。
仕事ができる侍女である。
「ありがとう」
「とう」
2人はベッドから下り手を広げる。侍女が着替えさせている。
この光景を見ていると何にもできない子に育ちそうで心配だが2年後の学園生活までには1人で着替えられるようになっていると信じたい。僕は前世の記憶が戻ってからは自分で着替えるようになったがやる必要がないのならできなくても仕方ない。
ミリムはともかくリリムなんて自分で喋るのすらほとんど放棄してしまっているわけだし。
2人を横目に僕もクローゼットを開けて今日着る服を決める。中の服は夏物に入れ替えられている。
シンプルな白いシャツにループタイ、膝丈のパンツを選んだ。
毎日制服を着るだけだったから学園生活はそこのところも楽だったな。