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2-23. 一家団欒!!

 

 □□□□□□□□


 リビングには父と母もやってきてテーブルを挟んで僕らの前にある一人掛けのソファにそれぞれ座る。


「夏季休暇中に友達を家に誘ったんだけど大丈夫でした?」


「友達楽しみ」


「楽しみ」


「もちろんよ、グリム」


「誰を誘ったんだい?」


「クラスメイトの男子3人です。ただ誘ったうち2人は家の手伝いをしなきゃいけないらしくて来れるのは寮で同室のスタンツだけみたいなんです」


 まぁ確かに宿屋はいまの時期稼ぎどきで猫の手も借りたいくらい忙しいだろう。


「そう、じゃあしっかりおもてなししなきゃね。ママ頑張るね」


「ミリムも頑張る」


「頑張る」


 いつもミリムが喋った後にリリムが被せてくる。ミリムが少しの差ではあるものの姉になる。リリムは末っ子らしい甘えん坊でいつもミリムや僕の後についてくる。

 いつも2人一緒のファナとメアリはこの妹たちにちょっとだけ似ているのだ。


「2人はいつも通りにしているだけで大丈夫だよ」


 いつも通りにしているだけで十分可愛いのだ。これ以上可愛くなられたらスタンツが妹さんをくださいとか言い出しかねない。

 いくらスタンツでも僕の可愛い妹はあげられない。2人にお兄さまと結婚するって言ってもらうために僕は努力中なのだから。父も同じことを夢見ているらしい。まぁ家族大好きな父だから当然といえば当然である。


「スタンツはすごく優しくていい子なんだ。僕の初めての友達でいつもいろいろフォローしてくれたりもするし。そういえばお母様。アズール学園の高等部2年にいるセイスさんってお母様の一番下の弟であってますか?」


「そうね。プラチナブロンドの髪に背の高いイケメンならグリムの叔父さんのセイスだと思うわ」


 母の家系は平均よりも背が高めだ。ものすごく高いわけではなく平均よりも少し高い感じ。母自身も164cmだ。父も175cmだし僕の身長も伸びしろがある。今現在125cmしかなくとも9歳で成長が止まるなんてことはない。両親とも身長高めなんだから規則正しい生活をしていれば僕の身長だって伸びるはずだ。


「そっか、じゃあやっぱりあの人叔父さんなんですね」


「仲良くしてる?」


「年が離れてるからあまり関わりがないんですよ」


 副寮長だから他の先輩よりは関わりがあるものの点呼のときに返事をするくらいで会話らしい会話はしたことがない。


「そう。仲良くしてあげてね、グリム」


 セイスさんは悪いことをした時に叱る人というイメージのせいでちょっと近寄りがたい。しかし彼が母の一番下の弟ならば小さい頃に遊んでもらった優しい思い出があったりする。ただそれは彼が学園に入学する前の7年くらい前のことなのでさすがにあまり覚えていない。


「もちろんです。むしろ僕が仲良くしてもらいたいくらいですよ」


 妹が両サイドにいて和やかな会話。やっぱり家はいいな。


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