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5-42. 勝ち確!!

 

 □□□□□□□□


(彼らのこの提案、五大家のうちどこか一家でも拒否するだろうか?元々本来ならば玉座はアズニエル家のものだ。今更クラウスに譲る理由もないせいで私が王を継続しているが今ならグリームに譲る理由が出来た。婚約、そして超人的能力。民は彼を王と認めるのではないか?なら今が玉座を明け渡すよいタイミングなのかもしれない。それにグリームはもうすぐ15歳だ。15歳なら王になってもおかしくはない。前王が崩御したあの時クラウスが15歳だったらよかったのに。そしたら私がこんなにも悩むことはなかった)


 おじさまの心が動いているのがわかる。彼は王になりたかったわけではない。押しつけられた玉座を放棄する機会が巡ってきたのだから揺れるのは仕方ない。


「まずは五大家会議を招集しようか。各家の当主が認めれば勿論君たちの願いは叶うだろう」


(そしてもし賛成が例え二家だとしてもアズニエルとハーミンクが賛成ならそれだけで意見は通るだろう。五大家会議は別に多数決ではないのだから。私は王の座についてはいるが五大家の中では三席だ。皆一応私に敬意を払ってくれるが自身の立場は理解している。繋ぎの王だということを)


「ありがとうございます」


 勝ち確のようなものである。僕とランが各々の父を説得するだけでよい。それだけでおじさまの考えている通り意見が通るのだ。ただこれは()しき習慣でもある。これでは独裁だ。わかってはいるけど今はこうでもして僕が王になって処刑を止めなければいけない。この重要案件の会議よりも先に処刑が執行されることもないだろう。これでしばらくはカルミンたちの命は保証されるはずだ。そして僕が王になることを承認されたら恩赦を出せばよいのだ。


「アーデおじさま、本日はお忙しい中グリムと私の為に時間を割いて頂きありがとうございました」


「いつも言ってるけど私は君たちに会えるのが嬉しいんだよ。またいつでも会いに来てね」


(グリームもランももう少し砕けた感じで接してくれてもいいのにな。グリームが王になったら高圧的な態度を取られたりするんだろうか。それもまた楽しみだな)


 少し不遜な態度を取り過ぎたらしい。もし王になっても態度を変えるつもりはない。



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