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5-31. 突然!!

 

 □□□□□□□□


「どうした...っ」


 ティアナさんが小窓を開けてノッカーさんに声をかける。何かがあったのか絶句している。小窓は小さく外の様子が見えないので馬車の窓のカーテンを開ける。


 一体何が起こったというのだろうか。窓の外には大勢の人が居た。何人居るのかもわからない程の人数。少なくとも数百人は居るだろう。


 ハーティットに忠告を受けたばかりだからというわけでもなくこんな事態だからこそ謎の集団の目的を知るために能力を意識的に解放する。


 ¨もうすぐ王都だ¨


 ¨どうせこいつらも貴族だろ¨


 ¨ついでに襲撃しちまえ¨


 ¨ドラゴンがいない王家など何も怖くないぜ¨


 ¨許せない¨


 それは突然唐突にだけどいつかは起きる必然だったのかもしれない。


 彼らは暴徒だった。そして僕らは彼らに見つかってしまっているらしい。王都に向かっていたようだが僕らに矛先を変えたのかこちらへ向かって来ている。貴族や王族に恨みを持っているようだがそんな集団が王都付近で豪奢な馬車に乗っている者を見つけたら矛先を変えるのも当然なのかもしれない。目的地である王都を目前に寄り道をするなんていかにも統率のとれていない集団といったところだろう。


 この大人数を相手にサイコキネシスを使ったところで長くは持たないだろう。


「皆はここで待っていて。ちょっと出てくる」


 今ならまだ間に合う。僕らはただの学生だと主張すれば彼らも大人しく王都に向かってくれるかもしれない。そうすれば門兵や王城警備隊が何とかしてくれるだろう。


「グリムお待ちなさいっ」


「大丈夫だよ。僕が1番適役なんだ」


 そう。何かあってもサイコキネシスが使えてドラゴンに貰った能力により防御力も上がっている。そして魔法無効化も持っている。正直僕1人なら彼らに攻撃されたところで軽傷で済むだろう。だけど他の皆はそうはいかない。ここで何とかしなければいけないのだ。


 ランの制止を振り切って馬車を降りサイコキネシスで中から鍵をかける。僕はまだ14歳の少年でこの見た目に騙されてくれるだろう。そう思ったんだ。


 馬車を降りて手を上げて敵意がないことを示した。


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