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5-21. 何も感じない!!

 

 □□□□□□□□


 手を上げると同時に何の警告もなく水魔法がこちらに向かってくる。ティアナさんの指示だろうか。ある程度威力はあるもののこれくらいの魔法なら既に無効化はしたことあるので怖くはない。半径数10cm、直径は1mに満たない程度の水が僕に当たって地面に落ちる。水はみるみるうちに辺りを濡らしたが土に吸収されていく。目に見えて徐々に徐々に出力が上がっていくが今のところ無効化出来ている。というかもう水の壁により皆が一切見えない。一体この攻撃がノッカーさんのみの攻撃なのか複数に依るものなのかもうわからない。水量や水圧は徐々に徐々に上がっていっていることはわかるが誰も見えないというのも不安になるものだ。


 そして大量の水魔法を無効化し続けることにより地面に落ちて跳ね返った水で足元が濡れてきた。水魔法は無効化出来てもそれにより生じた水を無には出来ない。あくまで跳ね返った水しか僕には作用しないので腰から下がずぶ濡れである。


 無効化能力は常に発動しているため水魔法を繰り出している皆に比べ何もすることがない。ただぼーっと立っているだけである。


 ノッカーさんの攻撃開始から10分くらい経っただろうか。僕はその間何もすることがなくこれ終わったらどうなるんだろうとか考えていた。全員分の魔法を無効化したらティアナさんは何を提案してくるだろうか。6人分の魔法は無効化出来るという実験結果で満足してくれるだろうか。許容量を知りたいというのなら僕の知り合いで1番の適役はハーティットだろうか。6人分の魔力値よりも高いかどうかはわからないが少なくとも個人では圧勝だろう。神様に最強の魔力をお願いしたのだから。

 目を閉じながらそんなことを考えていた。


「グリーム君、終わったよ」


 目を開けると目の前にはティアナさんが居た。僕にとっては水魔法が当たっている感覚は一切なかったので目を閉じているといつの間にか水魔法による攻撃が終わっていたことにも気づけなかった。

 僕のズボンは洗濯した後よりもずぶ濡れになっていた。大量の水魔法を無効化したことによる弊害といったところか。辺り一面も雨が降った後のように水溜まりが出来ていた。

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