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5-14. 目的達成!!

 

 □□□□□□□□


「やぁやぁグリーム君。友達を連れてきたの?仲がいいんだね。でも一緒に来てもつまらないと思うよ?」


 一応スタンツのティアナさんを見るという目的はこれで達成したことになる。彼はもう帰ってもよいのだ。だけど僕がどんな扱われ方をしているのかぜひ見てたまには愚痴を聞いてもらいたい。


「彼クラスの中では魔力値高いんです。ノッカーさんとティアナさん2人の魔法も無効化出来たときに少し力を貸してもらおうかと思って連れてきちゃいました」


「グリーム君。あたしは今感動してる。そういうことなら2人とも乗って。ついに君が実験に乗り気になってくれるなんてとっても嬉しいよ。そうだよね。2人分の魔法なんて君なら簡単に無効化出来るかもしれないね。うん、あたしはもっと考えるべきだった。でも今からじゃもう時間が勿体ないな。それなのに実験のことを考えて連れてきてくれるとは中々使える...じゃなくて思慮深いんだね」


 もう彼女が僕を何て思っていようが気にしない。ちょっとお気に入りの実験対象というところだろうか。それも人としてではなく実験動物として。想定通りあっさりと許可が下りた。僕らは彼女が1人で喋っている間に馬車へと乗り込んだ。スタンツの視線が気になるが彼の疑問を本人の前で話す訳にもいくまい。ティアナさんは止まることなく喋り続けているがこれはいつものことである。


「こんなことならあたしも誰か連れてくるべきだったな。この馬車にだってあと3人は乗れるし今日は皆休みなんだから片っ端から当たれば誰かしら3人くらい捕まえられたな。むしろ4人捕まえてグリーム君のお友達には帰って貰えば良かったよね。魔力値考えたらあたしの知り合いのが絶対高いし来て貰って帰すのは悪いけど実験のためなら仕方ない。まぁ今日はいいけどね。次いつになるのかな。あぁ、ほんと勿体ないことしたな」


 こちらは本人を目の前にお構いなしである。というかこれ盛大な独り言だからね。スタンツの理解し難いものを見る目がようやく美人だけどあの人だけはないと言った僕の気持ちを理解して貰えそうで嬉しい。本当に喋らなければ綺麗なお姉さんなのにな。ただ初日からこの性格だった。おかげで僕は彼女に幻想を抱くこともなかったのでその点に関しては助かったのかな。

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