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5-1. 美徳!!

最終章の予定です。

毎日更新は厳しくなってきたので更新頻度が少し落ちるかもしれません。

 

 □□□□□□□□


 この世界で平民は中等部を出ると働きだすのが一般的だ。クラスの女子は全員貴族なので彼女たちは進学するんだろう。ヒューイットとポルトは既に職場が決まっている。スタンツは魔法の専門学校へと進学を希望している。


 僕らは中等部3年生になった。6年間クラス替えすることなく同じメンバーで過ごしてきた。だけどついに別れる時が間近に迫っている。というか高等部に進む男子僕だけって結構不安だな。6年一緒に過ごしてきたから女子とも仲はいいけどやっぱり同性の友人はほしい。とはいえこれは変えられないだろう。スタンツは出会った当初から魔法士になりたがっていたしヒューイットやポルトも卒業したら働くつもりで学園に通っていた。一緒にいられそうな道は僕が魔法士専門学校へ進学するくらいか。だけど残念ながら僕には魔力がない。結局ドラゴンを殺したことによる付加価値でも魔力は得られなかった。まぁそれを目当てにしていたわけではないからいいのだけど。ケツァルコアトルから得たのは読心能力、威圧、魔力の代わりに鋼の肉体。お陰様でサイコキネシスだけでも強いのに今は無敵感がある。


「グリム、おはようだにゃー」


 それはいつもと変わらない挨拶だった。もうだいぶアウトな気もする語尾だが変わらないルチカにどこかほっとする自分が居る。変わらないというのはそれはそれで美徳なんじゃないだろうか。

 いつも通りウェスト周りに抱きつかれ頭を撫でて引き剥がす。


 ¨グリム大好きだにゃ¨


 普段はオフにしている読心能力が頭を触ることにより解放される。別に頭を触らなくてもわかるのだが頭を触ることにより読めるように条件付している。これなら普段は人の思考に押し潰されることなく過ごせるし読みたいなら頭を触るだけでよいので便利だ。近くに行く、肌に触るなんかだと常に人の思考が読めてしんどそうなので我ながらいい条件だと思う。

 ルチカの思考に関しては読んでしまって申し訳ないという気持ちもあるものの裏表のない性格なのか思っていることと行動が同じため読んでもそんなに罪悪感を抱かない。というか毎日抱きつかれたのを剥がす為に撫でていたのを急にやめたら怒られたので気にせず撫でることにしている。

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