表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
186/240

4-50. 神様の試練!!

 

 □□□□□□□□


 ¨我は今お主にしか話しかけてないのに連れにも声が届いているようだ¨


 え。そうなのか。


「まぁ聞こえちゃうものは聞こえちゃうみたいだね。ドラゴンといえどモンスターだからかな?」


 今回はドラゴンと内緒話は出来ないらしい。別にしたかったわけではないけど。


「あんまり気にならないかな。そもそも普通の会話は聞こえて当たり前なんだし」


「ならよかった。グリムにまで気味悪がられたらどうしようかと思ったよ」


 ハーティットにとって何の気なしに言った言葉だったが僕にまでという彼は一体どれだけの人に気味悪がられたのだろう。彼の能力は隠そうと思えば隠せるものだがその容姿がそれを許さない。いつだったか彼は神様は試練を与えるのが大好きだと言っていた。そんな風に言う程彼は試練を与えられてきたのだ。僕に話したことから話していないことまで。そしてこれが僕に与えられた試練なのかもしれない。アズニエル家に生まれて受けた恩恵への。父やおじさまのことだってあの家に生まれなければ悩むこともなかっただろう。今からのことだってそうだ。アズニエルに生まれなければお願いされることもなかった。


「僕は君を気味悪がる要素がないからね。その能力も容姿もどうしてそうなったのか知ってるから」


「ありがとう。そう言ってくれるのは今まで生きてきた中でグリムしかいないよ。ぼくは長いことぼくら以外の転生者を探しているんだけど未だ会えてないんだ」


「確かに僕も会ったことないや。もしいるなら僕らみたいにちょっと特殊な能力持ちかもしれないね」


「可能性は高いね。だけどこの世界テレビやネットがないからどれだけ特殊な能力でも噂が広がらないんだよね。グリムも僕の噂あまり聞いたことないでしょう?」


「うん、確かにないね」


 彼の容姿とモンスターと行動を共にしていることを鑑みれば前世でなら写真を撮られて広められていることだろう。


「色々と不便だけど晒されないのは利点かもね」


 そう言って彼は笑う。苦労してきただろうに笑える彼を素直に凄いと思う。


 そうこうしている間にドラゴンの居る最奥まで辿り着く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ