4-41. 邪推!!
□□□□□□□□
僕らは二手に別れてお店を探す。何故か二手と言ってもスタンツとそれ以外という二手だが。ランが僕の所に残って護衛という仕事上ハドレアドもこちらに残った。僕とランが分かれていたら僕についてくるんだろう。モンスター捕獲の時から一貫して僕についてきているし。
一通り近場を見てスタンツと合流しようかと思い探してみると誰かと話していた。飲食店の店員さんだろうか。ナンパするために別行動したがったのかな、僕らももうそういうお年頃だからななんて呑気なことを考えていたが何だか様子がおかしい。女性店員の腕を引っ張っている。ナンパには時には強引さも必要かもしれないが仕事中に引っ張っても成功しないだろう。
「何やってるの?」
揉めているのかと思いスタンツと女性に声をかける。
「やだ。私はもうここに住んでるんです。もう連れてかないで」
一体何のことだろう。スタンツは引っ張ってどこに連れていこうとしたのだろうか。
「リティシア姉さん。ここに住んで幸せ?」
「私今は幸せよ。自分と家族のことだけを考えて生活できるもの」
え。何だこの展開。スタンツのお姉さんなの?感動の再開なわけ?そう思ってしっかりと顔を見たリティシアさんはスタンツに似ていなかった。
そして僕は勢いよく後ろを振り返る。もう連れてかないでという言葉は誰に向けたものなのか。
ハドレアドはいつものあの張り付いた笑顔を僕に見せる。だけど何も言わない。まるでボロは自分からは出さないとでもいうかのように。
「お久しぶりです。お姉さん。元気にしてましたか?お姉さんはどうしてこちらにいるんでしょうか?」
僕は2人の間に割って入る。彼女はこちらを見て最初は不思議に思っていたが恐らくランを見て理解する。ランの容姿は成長しているものの美しさは変わらない。あの時の僕よりは面影があるだろう。
「私はあの後ここに売られたからよ」
胃の中身が逆流してくるのを感じる。気持ち悪い。ご飯を食べていないから胃液だろう。口を押さえて我慢する。
何だこれは。
何なんだこれは。
僕の意見を取り入れてくれた?
じゃあなんで4年前助けだしたはずの彼女が売られているんだろう。




