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4-31. 国境!!

 

 □□□□□□□□


 行動開始は午前4時からだった。と言っても僕らは馬車の中で寝てしまっていた。14歳には午前4時起きは中々難しい。どうやらカルミンとミカが交代で御者役を務めてくれたらしい。普段は2人で行動することが多いらしくこれくらいはいつものことだと言っていた。

 途中アズニエル家の屋敷近くを通った時にあそこが領主の家やでと言われたが当然僕はそのことを知っている。というかランもスタンツも知っているしよく泊まりに来ている。ランはいつでも我が家を出入り自由だし長期休暇にスタンツが合流するのが通例になっていた。そして学園での帰路でハーティットに会うというのまでが長期休暇の恒例行事だ。最初はランがハーティットを敵視し過ぎていたが最近は仲良くこそないものの彼と2人きりになることを止めることはなくなった。

 遠ざかっていく屋敷を眺めながら母は屋敷で元気かなと思案した。ミリムとリリムもアズール学園に入学してしまった為あの広い家に母1人なのである。もちろん執事や侍女が常駐しているが寂しいに違いない。そもそもが王都に当主もしくはそれに準ずる者が各家1人は在駐しなければならないという決まりがいけないのだ。僕が大人になって交代すれば父は屋敷に帰れるだろう。もしくは母が王都に住んで僕が屋敷に住んでもいいだろう。まぁ僕はまだ学生の身なのでしばらく先の話にはなってしまうけど。


 ぼんやりとそんなことを考えている間に国境の関門へと到着する。

 結局のところ僕らはまだカルミンとミカから見たらただのお客さんなのである。重要なことは任せられないし寝といてくれたら楽だなと思われる程度の。3日間しか一緒にいられないししょうがないんだけどね。仕事を教えたところでもう明日には学園に戻るのだから熱心に仕事を教える必要もない。国から言われたから仕方なく3日間預かってくれているだけなんだろう。3日間で何が出来るかはわからないが初日からラビを狩ったりケツァルコアトルに会ったりと普段とは違う生活は楽しい。

 僕の将来の選択肢の中に冒険者という項目があればいいのに。残念なことにいまのところ王か領主しか選択肢は用意されていない。まぁその2択が用意されているだけマシなのはわかっているしそれに不満を言うのも筋違いだろうということもわかってはいる。

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