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4-16. 伝説!!

 

 □□□□□□□□


 ハドレアドと名乗った憲兵隊員を観察する。4年前で既にどこにでも居そうな40歳過ぎのおじさんだったが今でも40歳過ぎくらいのおじさんに見える。大人は4年くらいの歳月だと見た目は変わらない。誘拐された僕らを助け出す司令官だったということは当時既に偉い人だったのではないかと思う。予定調和のような救出劇だったので危険はなかったにしても王族や貴族の子女を助け出す作戦に抜擢されているのだから偉い人には違いないだろう。今回も僕らの護衛を任されているということは信頼されているんだな。


 憲兵隊とは前世でいうところの警察である。人と人のトラブルを解決したり治安維持に奔走する。騎士団は戦争に駆り出されたりモンスター討伐をする。傭兵もモンスター討伐や個人の護衛、以来された仕事をこなす。


 そして冒険者は冒険してモンスター討伐や鉱石など素材となる物を集めるのを生業としている。中には純粋にドラゴン退治を夢見る冒険者もいるらしい。

 この世界でもドラゴンは伝説級の生き物で会うことですら難しい。確実に会えるのは今のところ確認されている中で唯一人間に友好的なケツァルコアトルだけである。そもそもにしてドラゴンの絶対数が少ない。現存する個体は世界で10体いるかどうかなのだ。彼らの死骸はとても強力な武器の素材で冒険者に狙われる。だが彼ら自体が強く倒すには1国の軍隊が必要だと言われるくらいだ。そんなわけで彼らを倒すことを夢見る冒険者は居ても彼らを倒した冒険者は居ない。


 そんな貴重なドラゴンが実はアズニエル王国のアズニエル領に居たりする。いや逆なのだったか。ドラゴンが居たから領地と国ができた。長寿の知的生命体。特級モンスター。

 自分の領地に居るのに会ったことがない。正確には生まれてすぐに会っているのだが記憶がない。アズニエル家の長男の名前はケツァルコアトルに名付けてもらう習わしだ。父も祖父も曾祖父も皆彼につけてもらったのだ。これはアズニエル家とケツァルコアトルとの(いにしえ)の盟約なのだ。ケツァルコアトルの住処を提供する代わりに長男の命名をしてもらうという。戦争をしているときですらその盟約は守られた。


 僕らは今そのケツァルコアトルの住処に向かっている。彼の住処は観光地になっていて冒険者の2人組が待ち合わせ場所にしたのがそこだったのだ。王都からアズニエル領に出て馬車で2、3時間の所だった。


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