表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
124/240

3-30. 帰りの馬車の中!!

 

 □□□□□□□□


 帰りの馬車の中、僕はいつグリームと名前を呼ばれるのかヒヤヒヤしながら過ごした。というのも馬車の中には僕、ラン、メアリ、サリ、ルチカ、見つかったファナと何故だかあのなんの特徴もない普通のおじさんぽい憲兵隊員が一緒だったからだ。

 きっと彼は憲兵隊の中でも少しは偉い人に違いない。彼にはグリームだと名乗ってしまっているがサリとルチカは僕のことミリムだと思っている。ファナにはあえて何も言っていない。ランとメアリは僕のことを知っているがグリームであることを隠したがっていることも知っている。だからおじさんが空気を読んでくれるならばこのままバレることなく帰れるだろう。そんな状況で6人乗りの馬車に子供6人と大人1人が同乗し長く狭い馬車旅の中何も喋らないわけがない。しかも5人はクラスメイトという共通認識があってルチカまでいるのだから。


「ランちゃんあのときはありがとにゃ」


「いえ、ルチカさんが無事でよかったですわ」


「あのときランちゃんはどうして魔法が使えたにゃ?」


「水を飲まなかっただけですわ」


「喉が渇いてて飲んじゃったにゃ」


 少しシュンとしてルチカがそう言う。


「仕方ありませんわ。でもこういうとき相手から差し出された物は疑った方がよいですわよ」


 とても耳が痛いお言葉だ。ランはルチカに言っているのに僕にまで刺さる。


「ミリムもありがとにゃ。ボクが無事で帰れるのはランちゃんとミリムのおかげだにゃ」


「ルチカが無事ならそれでいいよ」


 そう。こうして皆で馬車で帰れているんだからそれでいいんだ。僕の左側にはランが右側にはサリが居てランの正面にルチカがその隣にはファナとメアリが居て更に隣にはおじさんが座っていた。

 ちらっとおじさんの顔色を窺うが僕がミリムと呼ばれていることに何も言わないでくれている。気づいていないのか気にしないのか黙ってくれているのかまではわからないがとりあえず大丈夫そうだ。

 メアリはファナが無事で安堵したのかずっと抱きついている。引っ込み思案の彼女が髪を切ってまで潜入して頑張ったのだ。緊張の糸が切れて甘えてしまうのもしょうがない。僕も今スタンツが居たら抱きついていたかもしれない。昨日からちょっとの時間しか経っていないのに色々なことがあり過ぎた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ