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9.親はなくとも子は育つ。お金は必須。



子ネコの食い扶持を稼がねばなりません。


まだ小さいからアレだけど、すぐに大きくなって友だちとばっかり遊ぶようになって、モリモリと一升メシたいらげるようになって、小さいころはあんなにかわいかったのにって涙ちょちょ切れるくらいデカくなって、やれ小遣い寄越せだのゲームを買えだの行きたい学校があるだのおカネのかかることを言い出すに違いないのだから!!


この世界、学資保険とかないよね……? ふ、不安だ。



これまではさ。戦闘はなるべく避けたいなーと思ってて。日本人ですから。採取系依頼ばかりを選り好みしてた。


でも今後は討伐の依頼も受けることに。凶暴な獣とか魔物とかやっつける系。こっちの方が報酬がいいんだもん。


あとこれレンハルトのすすめでもあった。



ただ採取の依頼って地味に多いんだよね。生活密着型のお仕事っていうか。たとえ選り好みの結果でも、地味な仕事を片づけてくれて助かると、ギルド職員のひとたちにはよろこばれてた。


だから場所が近そうなのを選んで掛け持ちしようかと。


両取りしてるギルド員はめずらしくない。むしろそっちが主流。


森やら山やら洞窟やらで採取してたら、魔物にも獣にも遭遇するもんね。わたしたちも、ついでに倒した(レンハルトが)獲物の素材になる部位を持ち帰ったことは何度かあった。


やってやれないこともないだろう。よし。



あ、うん。子どもを背負ってなにやってんだ、とは思った。


迷ったけど、レンハルトが是非そうした方がいいって言うんだよね。獣族の子なら早いうちから戦いの空気に触れさせ、馴染ませた方がいいから、って。



「でも……まだこんな小っちゃいのに」


「主。甘やかされて育つと本人がつらい。主のような魔術師ばかりではないのだ。もし貴女が誓約を受けてやるとしても、愛玩されるだけの立場など獣族の男には堪えられない」


「早いってだけだから! そこまで甘やかさないよ!」


「早くなどない。主は獣族を甘く見すぎだ」


「あまあまなのは性格だよ」


「そうではなくて。……わかった。後で証拠を見せよう」




というわけで、やって来ました、いつもの森ー。



こっちの世界って、人間の住んでる範囲が狭いんだよね。だらだらと街が続くっていうのが無い。きゅっとまとまってる。


街の周りには広い農耕地。


その先は森林。ここらでもう獣や魔物が闊歩しはじめる。日本で言ったら里山レベルのところで魔物wwwなんだもんなー。


まだこのアスノイスの街しか知らないけど、どこもこんな感じらしい。



だから一般男性もそこそこ腕が立ったりする。咄嗟に作業用の道具(鉈、手斧、鋤、鍬の類い)で応戦できる程度には。しかし群れとか手強いのに出喰わしてしまったらキビシイ。


そういうのの相手は戦闘技能を磨いてきた専門職にバトンタッチだ。


冒険者ギルド員とか、街に近いところだったら衛兵さんとか。あとは、こちらが治安維持の主力になるのかな、騎士さんとその部下の兵士さん。



彼らは領地内を巡回して安全管理してる。人里近くにあらわれた獣の群れをやっつけたり、凶悪な魔物を退治したり。辺境にも出向く。盗賊団だの窃盗団だの、悪人にも対応するよ。


といっても、貴族の私兵である彼らだけでぜんぶ対応するのはムリがある。いくら人里がきゅきゅっとまとまってても。


そこで各地のギルドが出張る余地があるわけだ。


旅なんかも命懸けだし。街と街の間は延々と人里はなれたところを通るから、ギルドに護衛を頼みにくる商人さんをよく見かけた。



森に入って暫く進む。ちょっと開けて草原っぽくなってるとこで、レンハルトはわたしに結界を張って(できますよ、チートですもの!)待っててくれと言い出した。


証拠を見せるから、と。


わかったと言うか言わないかのうちにレンハルトは風のように姿を消した。獣族の全力か。……じゃないんだよな。あれでもまだ余裕を残しての動きなんだからどうかしてるぜっ!


チートならついてけるのかなー。でも肉体チート発動はなー。ムキムキマッチョになったりしたらこまるーう!


これでも乙女チートなんだからっ!



あ、そんなことより結界、結界……。


いそいそと術を展開する。防御結界は屋外探索にはかかせない術だ。


これを張っておけば獣も魔物も遠ざけられる。主に物理的な意味で。篭めた魔力の強さとか術の精度とかで強度が変わるものなので、破られる場合もなくはない。


不意を突かれるの防止!程度に考えるのが一般的かな。


わたしはチートなんで、あらゆる攻撃、物理も魔法も防いじゃうヤツをうっかり張ってしまうんだけども。ドラゴンが踏んでも壊れませんってヤツ。


旅の必需品として結界石とか結界符とか売られてたりする。魔術師ってそんな一般的な職業じゃないからね。才能いるから。あ、魔力切れすることもあるから、魔術師がいても買うかな。


この魔道具の類の作成にはそれ専門の勉強が必要で。そういうのもチー力で何とかなるのか、まだ試したことはない。材料と器具をそろえるのがめんどくさすぎるんだよー。



……ヒマだ。魔術の応用でも考えて時間を潰すか。



結界のなかで色々試して遊んで、もとい、研究して過ごした。




小一時間ほどでレンハルトは戻ってきた。


獲り立てホヤホヤの獲物をたずさえて。


毛皮のひとたちが毛皮の生き物を――人間だって元を質せばサルだっけな。しかもサルって小さいサルを食べるんだよね。人間もサルを食べたりするし。


って葛藤的なことはけっこう前に済ませたので今さら驚かない。


結界を一度解いて、ふたりが入れる大きさに張りなおす。


最初これを見たとき、レンハルトはちょっと嫌そうな顔をした。どうしたのと、なにげに追及したら、重い告白が返ってきた。



「こんなわざを使える魔術師に狙われたのでは、我々が奴隷種族に貶されたのもやむを得んのだろうな、と……」



視界がにじんだけど、もちろん泣いたりしないよ! いい大人ですからね! うるっときただけです!


と同時に、ヘンに冷静に、電撃バチンとか食らってたのに今サラじゃない?と思ったりもした。これはこっちで魔術師はじめてからの職業病だなぁ。



「単純な攻撃ならば、避けようもある。しかし、からめ手から攻められ、じっくり甚振られるのはな」



ひ、ひと聞きが悪いな……。


あれか。一般的な魔術師はそういうことをするってことか。


……だろうな。


わたしでもこのひとを、獣族ロウのレンハルトをふん捕まえようと思ったら、きっといやらしい手をつかうだろう。使わざるを得ない。チートだけども。正攻法で捕まえられるとは思えない。


すぐに浮かぶのは人質作戦だね。ハハッw鬼畜www



……あう。草はやすとことちがった。じ、自己嫌悪……。



ううぅ。あのときの話、いま思い出さなくてもよかった。


頭ふりふり意識を外界に戻すと、レンハルトが結界のなかで獲物の解体をはじめた。ボタタッと鮮血が地面に飛び散る。これまた重々しい光景だ。


なんでやねん。


わたしが気を取り直す邪魔するといいことでもあるのか。


レンハルトが依頼の採取仕事のついでに食用できる獣を狩ることは以前にもあった。いつもは血抜きまでしてから戻ってくる。


あとで一緒においしくいただくクセにずるいとは思うが、そういった心遣いはありがたかった。


わざわざわたしの目の前でする意図がわからず作業を凝視した。そんなに気もち悪くはない。血抜きはともかく解体は見たことあったし。市場に行けば原型とどめたお肉さんがいっぱい。


レンハルトはまるっこい獲物の皮をちょいちょい剥ぐと地面に放り投げた。



「――メルディアス。食べてもいいぞ」



ぅえ!?


彼に許可をもらった途端、白い子ネコが湯気がたちのぼりそうなほど温かで新鮮な肉に全力全身でかぶりついた。



っっっぎゃぁあああああーーーーーッ!?



ぐっ、とお腹を押さえられた。抱えられてた。レンハルトに。毛皮におおわれたぶっとい腕で。


わたし咄嗟にメルトを止めようとしてた。生肉なんてばっちぃですよって。


でも。



「オレたちにはこれがご馳走だ、主」



ハアッと熱い吐息をもらす大きな口で耳元に囁かれる。



「命の温もりが残っているほど新鮮な血をのめば精力も益す」



腰を抱く腕が、慎重にぎゅうっと絞られていく。大きな手が、鋭い爪の生えた手が、横腹から背中へラインをたどり、わずかな肉を揉む。ほんとうはもっと手ごたえのある肉を手にとりたいのだと主張するように。



「わかっただろう、主。獣族であれば子どもでも狩り場に在っておかしくない」



メルディアスは淡雪のような毛を真っ赤に染めてイケニエの血肉を貪っていた。必死で。生き延びるために必死でそうしていたのだと思う。いや。生きるとか何とかそういうの関係ない。


とにかくおなかがすいてたんだ。


ヒトの街であたえられるモノでは彼の飢えを満たすことはできない。



「……レンハルトは……?」


「ん……、ああ。後で食べる」


「そう」


「あさましいと思うか」


「ううん。わたしもお肉たべるし。血抜きしてたら高尚ってのものね……。それに、わたしの故郷じゃ、踊り食いなんてのするよ」


「おどり……? 踊りながら食べるのか?」


「ちがう。料理名。魚なんかを生きたまま食べるの」


「それで料理なのか? 獲ったものを生で食うのとはどう違う?」


「事前に息の根を止めないとこが違うかな。ふつうは殺してから食べ……ないか。抵抗力さえ奪えれば、すぐに食べはじめるよね」


「腹が空いていると、死ぬまで待てないのだろうな。獣や魔物は相手の痛みなど考慮しない」


「だねぇ。一息で殺すのも、知識がいるしね」



どうでもいいことをしゃべってるなあ、と思った。レンハルトの意識も半分とんでる気がした。濃い血の臭いで。手癖みたいにわたしの背肉を揉むのはやめてほしかった。贅肉か。気になる。感触をたのしむな。



「……メルト、おいしい?」



独り言になるだろうと発した言葉に、白い子ネコ獣人が振り返った。爛々と輝くコバルトブルーの瞳。口鼻周辺から胸元まで、透けるような純白の毛が真っ赤に濡れそぼっている。手や膝もだ。


メルトは大きな瞳でわたしを凝視した。何を考えてるのか、ちっともわからない。とにかく見られた。


じーーーっと見つめたあと、ぷいっと視線をそらせる。またガツガツと夢中でお食事再開。


ガツガツ……は擬態語? まだ口が小さいからか、カツカツ、チャッチャと咀嚼音は控え目だった。



「よくわかった。メルトもマッチョに鍛えなきゃいけない男の子なんだって考えるようにする……」



まっしろな子ネコ。メルたん天使な癒し系だと思ったのに。世の中きびしい。






というわけで、子連れオオカミを連れて依頼をこなす日々に突入。



ついでの狩りじゃなく、依頼として請けるんであれば、主のわたしも戦闘すべきだろう。最初はそう思った。


やってみたよ?


いやあ、チート便利。ベンリ。けっこうあっけなく魔術師→魔狩人にジョブチェンジしたよ。少しばかり自分の人間性を疑ったけど。



いやそれがwww試してみたら弓カンタンwwwなにこれ武器の使い手チートwww



びっくりして、レンハルトの得物を借りてみたら、それも構えただけで扱い方のコツが頭に入ってきた。ちょっと思いついて、そこいらに落ちてた枝で試してみたら、それでも。叩きつけるなら顔面一択、できれば鼻か目に突っ込めとかイメージが……こwわwいwww


草でも生やさないとやってらんなかった。


つまりだ。


たんに物として持つだけならいいんだけど、武器として構えると使いこなせるようになる、と。どういうチー力だ。むちゃくちゃだな。



……なんか怖いぞ。



しかもチートで武器つかいつつ魔術も苦もなく使えるから、矢に魔術を宿らせて射掛けるとかできちゃうし。スライムみたいなぶよんぶよんな敵も、強化して冷却魔術を篭めた矢で射抜いたら、一発で核を凍らせてしまえた。


芯を凍らせるだけだから、周囲の被害はほぼゼロだ。


死骸のでろんでろんは、一時的には植物を枯らすけど、水分と栄養豊富なので後には土が肥える。場所が街道とか人里とかでなかったら、放置で問題なかった。



それはいいんだけど……やっぱなんか怖い。


武器もって華麗に戦闘するわたしとかキャラじゃない。


魔術で電気バチバチいわすのとどう違うんだって言われたら説明できないが。



手が震えてしょうがなかった。



「凄いな、主! 属性矢を放てるほど弓を使いこなせるなんて――どうした?」



メルトを背負ったレンハルトが、興奮した様子で誉めてくれようとしてたのに、思わず顔を逸らしてしまった。



「主?」


「あ、あ、……ごめん。なんかちょっと」


「……怖かったのか?」



レンハルト鋭い。なんでわかるんだろう。


これが3度目の戦闘参加だった。今さらなのに。


初めての時も手は震えた。到頭やっちゃったなあって。少し高揚してもいた。自分でも戦えるんだって。魔術とはちがう手ごたえを感じて。


あの時はバンバン背中どやされただけだった。



このスライムみたいなのってさ。そこそこ強いんだよね。


大きさが、ええと、ふかふかのお布団をまとめて抱えたくらいあって。外殻がぶよんぶよん。ちょっとやそっとじゃ武器が核まで届かない。核をつぶさないで殺すのは大変。


森を歩いてるときに頭のうえにドサッと落ちてきたりさ。川の淀みに潜んでるのに気づかず踏み込んじゃったりしたらさ。もう逃げられないんだよね。


メジャーな討伐方法は「火で燃してチリチリに乾燥させる」「凍らせて砕く」だから。咄嗟のときは魔術師がいないと歯が立たない。


獣族だったら、頑張れば引き剥がせるかも?


魔術が使えないひとはふつう罠にかけるんだ。穴とかに落として油かけて燃やすの。あとは適当な魔術符を使うとか。高いけど。



そんな厄介なモンスターを一撃で沈めるって何なのか。


下手したら、こっちがバケモノみたいに見られるんじゃ。


魔法はいいのよ魔法は。魔法なんだから。でも矢で一撃ってのは……ダメな気がする。属性矢って言葉があるなら、他にもこんなことできるひとはいるんだろうけど。


そのひとはきっと凄い努力をして習得してるはず。



……チートな魔術と何が違う? 何で武器はダメなの?



自問しても答えが見つからない。


急に実感がわいた。怖くなった。――でも何に?


わけもわからず肝が冷えた。


わたしもいっしょに戦える、と少しは浮かれてたのが嘘みたいに。体の底にしんしんとした冷気が溜まっていくようだった。



「主。嫌なら戦わなくていい。オレひとりでも何とかなる」


「これはお仕事だし……」


「オレはお前の剣になると誓った」


そう言って、レンハルトはぎゅうっと抱き締めてくれた。


「剣として使え。主は無理しなくていい。魔術だけで十分だろう」



震えが止まった。


わたしはレンハルトの言葉に甘えた。彼らを守るべき主のくせに甘えに甘えて、もう武器チートは使わないことにした。


戦闘特化して体を鍛えなくても、それなりに動けるとわかった。いざという時に身を守ることはできそうって。足手まといにならない程度には。


それ以上は望まない。


チー力でヒャッハー!しちゃう戦闘狂にはなりたくないわい……。


状況がそれをゆるしてくれないってわけでもあるまいし。うう。そういう過酷な世界に放り込まれなくてよかった。ここも十分怖いけど、でもまだマシ。


世界戦争中だとか、食糧難で強奪サバイバルワールドとか、逆にニンゲンが奴隷民族だとか、そんな世界じゃなくてよかったー!


でもこの世界にトリップさせたこと自体は神サマ恨んじゃうよ!よ!



……はぁ。


ま、とにかく、討伐の依頼はこれからも請ける。



げんきんかな? でもそれこそ現金が、お金がほしいです! 切実に!


身寄りのない異世界人が生きてくのにお金はいくらあっても困らない。扶養家族もおることだし。


獣や魔物を殺すこと自体には抵抗がなかったしね。


これって異世界トリッパー向けチートなんだろうか。もしそうなら、武器の使い手チートにビビらない胆力も、チート属性の内に含んどいてほしかったような。


武器さえ使わないなら、そんなに怖くもない。なら、せっかくの割りのいいお仕事、やらない手はなかった。






せっせと採取と討伐に明け暮れる毎日。



そんなわたしの背中を見て、メルトも何か思うところでもあったのか。


あるお休みの日に、ごろごろしながら本を読んで(あ、自動翻訳チートで読めちゃいます)いたら、のしっとお腹に重みがかかった。うにょ?と視線を向けると、白い頭が乗っかってた。


メルトが自分からわたしに触れてきたのはそれが初めてだった。



怖がらせるといけないので、わたしからも触っていなかった。


ぜんぶレンハルトにお任せしてた。わたしのことは無視でも、彼にはひっつきムシしてたし。今のところ同族に心ひらけるならいいかって。


ニンゲンに歩みよるのは、まあ、追々そのうちにして、と。



だから、ちょっと感動。内心で。あ、腹筋ぷるぷるしてた。メルトは気にしてない。


てか初めての接触が全身ボディアタックって。子どもって。わからんわ。


にゃんこの気まぐれ、だったりして?



この頃は少し細い程度に肉づきがよくなってた。子どもらしいもにっとしたやわらかさがあった。あんなにホネホネごつごつだったのに。


かすかにアマツの油の匂い。若草みたいな香り。


真っ白でふわふわな毛。大きな三角の耳。するりと長い尻尾。わたしの腹に顔をつっぷしてるから見えないけど、こぼれ落ちそうに大きな瞳は鮮やかなコバルトブルー。


きっと将来はイケメンに育つに違いない。


にまにましながら、わたしは素知らぬ顔で読書をつづけた。



それ以来メルトはわたしの腹や背中にとっついて寝たがるようになった。






余談……でいいのかな。


メルトがわたしと寝てるのを見てレンハルトが拗ねた。


わたしに、じゃなくて、メルトにヤキモチ焼いて。え。そういうキャラですか。え。お前の剣だとかカッコよく言ってたイケメンはどこに。



「い、いっしょに寝る?」



心臓とびだしそうだったけど、そう提案したら、ぴこーんとお耳が立って、尻尾ぶんぶんぶんぶん……。そうか。うれしいのか。よかった。わたしもうれしいよ、レンさんや。


そういう経緯だから案の定。


お腹にメルトがコアラのようにしがみつき、背中からレンハルトに抱え込まれるという、寝返りうてないの決定な寝方になった。



……コレ絶対に悪夢見るわー。




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