本懐とげられず
笑いに困らない の逆バージョンです。女の子が頑張ってみた。
人物描写は上手くないので、入っていても薄くしかないと……。
短編で上げていたものを纏め直しました。内容は変わりません。
公園と図書館の駐車場北側建物の陰になった植え込み横にあるベンチ。
私の目的はここじゃない。が、ここで正解。
だって、足がベンチからはみ出てるのが見えたから。
足しか見えていなくたって、あれが彼の足だってちゃんと分かる。
思い込みでなければ、うん、多分。間違ったらゴメンナさい。
近くまで寄ってみば、正解!良かった。ホッと胸を撫で下ろした。
足音を出来るだけさせないよう、せっかく気持ちよく寝ているのを邪魔しないよう。ゆっくりと、そろーっと慎重に近づく。
メッセンジャーバックを枕に、そよそよと渡る風を気持ち良さそうに受けて良く寝ている。
直ぐ横まで行ってしゃがみ込む。
こんな時でなければじっくり顔の観察なんて出来ない。気の済むまでただただ見つめるなんて、チャンスは早々巡ってこない。
……、こう気持ちよく眠っているのを見ていると。
いたずらしたくなって来たのですが。フラグでしょうか。
イヤ、ここはいたずらした所で起きない。フラグ化しないと賭けていざ!
寝ている所にちゅっ、ってしたいのですが。恥ずかしくて顔をこれ以上寄せられません。 目標地点までおよそ30cm。
隊長!自分これ以上敵地への侵入は不可能かと思われます。神風特攻掛けたつもりだったのですが。敵のATフィールド展開に阻まれました!
いや、待て。ここで引き下がっては何かが廃る。踏ん張り所です!
ちゅっ
……た、隊長。頑張りました。成果を上げました!しかし成功とは言えずかすった感しか無いのですが、これ以上の気力はひっくり返っても出ません。
もう、精魂も尽き果てました。ぐったりです。
ここから家に帰るのもだるいくらいです。
ねぇねぇ、起きて下さい。
色々と頑張った私を送って行って下さいな。
成果→唇の端ギリギリライン