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第六話という名の閻魔様と女神様

どう、も‥

ナツル、です‥

また遅いですね‥

本当にごめんなさい。


あと、どうでもいい事だと思いますが、一人称。

あれ、“あたし”だろうと、“わたし”だろうと、“わたくし”だろうと“私”なんですよね。

一応、ミュラちゃんは わたし です。

んでもって、友華ちゃんとミカちゃんが あたし 。

ラトちゃんは安定しないかな。

その他のキャラはまたいつか。


それでは、本編どうぞー!

「‥ミュラ。 説明して。

何故ボクをこんな姿にしたのか。」

とにもかくにも、説明が欲しい。

身長もだいぶ小さくなったから、視界に違和感。


「ああ。 わかった。

まず、私の近くに男はいてはいけない。

だから、姿を女に変えた。

で、なんで幼いのかというと、その方が敵が油断するだろうと思ってな。」

エヘン。 なんて言葉が聞こえて来る気がする。


「そうなんだ‥ じゃあ納得‥

できるかぁ!」

確かに正論っぽいけど、なんか納得出来ない。


「‥一分に十回とどっちがいい?」


「大変納得しました。」

さすがに無理。


「それじゃあ行くぞ。

専用通路で行くから全員目を瞑れ。」

意識が白くなっていく。


「着いたぞ。

念の為、人は払ってある。」

着いたらしい。


何だここ。

そこは、部屋というより寧ろ広場だった。

そこの奥にまるで裁判所でいう裁判官(長だったかも)の前にあるでかい机があった。


こんなにでかい机誰が使うんだ?


「ここは死んだ奴らが私の裁きを受ける為に並ぶ場所だからな。

広くて当然だ。」

誰?

聞き慣れない声が後ろからしたので思わず振り返る。

胸デカっ!

そこにいたのは‥

閻魔様だった。

いや、たぶんなんだけど。

着ている服の胸の所に“閻”と書いてあるから、そう予想出来た。

それにしても胸が大きい。

実は胸の文字に気付いたのもそれが原因だったりする。

大人な女性。それが二番目のイメージ。

失礼だな。俺。


「ユキ。相変わらず無駄な脂肪の塊を二つもぶら下げているな。

私に少し寄越せ。」


「相変わらず色々と小さいなミュラ。

ちゃんと寝てるか?」


「五月蝿い!

これから成長するんだ!」

ミュラ。負けてる負けてる。


「この人が閻魔様。

師匠を名前で呼べる数少ない人の内の一人です。」

小声でミカちゃんが説明してくれた。


「それで…」

閻魔様らしいが俺を見る。


「その“中身”外見と合ってないぞ。

まぁ、ミュラがいるんだから合意の上なんだろうが‥」

!? バレてる!?


俺がどう対応していいか迷っていると、


「あぁ。 それはここに来るまでの為の処置だからな。

もう戻っていいぞ。」

そういえばこれはミュラの許可がないと戻れないんだっけ。

俺の体が光に包まれ、元の姿に戻る。


「えと、初めまして。

赤城勇多って言います。」

何を言えばいいのかわからない。

寧ろ閻魔様に初対面の時に言う最適な言葉があるなら教えて欲しい。


すると、閻魔様は突然大声で笑い始めた。


「アッハハハハハ!

ミュラが男を連れ込む!?

アハハハハ!

ちょっ‥むせる‥

ゴホッ、ゴホッ!


‥あー。 久しぶりにこんなに爆笑した。


私は霧彩 ユキ《きりさい ゆき》。

一応地獄では一番偉い閻魔やってる。

よろしくな。」

手が差し出される。


「よ、よろしくお願いします‥」

握手。


「それで、どこまでいったんだ?

Aか?Bか?」

なっ‥

しかも微妙に古くないか?


「ゆ、ユキ!!

わ、私は別にそんなつもりでは‥」

何故か必死にミュラが弁明する。


「ハハ。 すまんすまん。


さてと、今日はさしずめ勇多君にここの事を教えに来たんだろう?

向こうの部屋で少し座ろうか。」

全員が霧彩さんについて行く。

ついて行った先の部屋には丁寧にちゃぶ台と座布団があった。

そしてちゃぶ台の上には謎の“地獄饅頭”なるものが置いてあった。


「この地獄饅頭、どっちの?」

友華ちゃんが言う。

どっち?

幾つかあるのか?


「市販版だ。

まぁ六人いるから誰か当たってもおかしくはないが。」


「あのー‥

なんとか版というのはどういう‥?」

なんだか妙に“当たり”という言葉が気になった。


「なんだ、そんなことも説明して貰ってないのか。


この地獄饅頭には二つのバージョンがあってな。

地獄が監獄であることは知っていると思うが、そこの囚人達に部屋単位で地獄饅頭を一箱定期的に配るんだ。

その地獄饅頭は一箱十個入りで、その内九個が地獄の様に辛い“当たり”だ。

そして、一つしかない普通の饅頭を引いた者はその日一日の労働が免除される。


と、言う訳だ。

ちなみに当然、市販版にも一つ地獄の様に辛い“当たり”が‥」


「!!?!?

~~~~~~!!」

‥どうやらミカちゃんが当たり(俺にはハズレにしか思えない)を引いたらしい。

無言で悶絶している。

あの様子を見るに、相当な物なんだろう。

ご冥福をお祈りいたします。


「‥ある。

他と区別するのは困難で、匂い等ではムリだ。

‥可哀想に。」


あ。 そういえば、地味に聞きたかった事があるんだった。


「そういえば、閻魔様ってどんな風に人を裁くんですか?」

いまいち呼び方が安定しない。


「霧彩でいい。

部下以外から役職名で呼ばれるのは違和感があるからな。


それで、方法だが……

まあ、簡単に言えばコレを使う。」

‥‥‥‥ん?

何も出してない?

と思っていると、霧彩さんが自分の左目を、ちょんちょん と指差してくれた。


? ‥どわぁ!

びっくりした‥

その左目の中央には、黒目ではなく“罪”の文字があった。


「な、何ですかそれ…」

本来あるはずのない文字があるというのは少し気味が悪い。


「属性の中に“悪”があるのは知っているよな?

私はその悪属性の適正者でな。それもあって閻魔に選ばれたんだが‥

まあいい。それで、その属性の術の内の一つがこれなんだ。

効果は、簡単に言えば対象者の心の中や今までの記憶を見る(読む)事が出来る。

それを応用して、今までの善行と悪行を知り、対応を決める。

まあこんな所か。

他に質問はあるか?」

なんか凄い話だ‥


「一つだけ。

向こうの世界、通常世界で死んだ人はどうなるんですか?」

これも地味に気になる。

もしもどちらの世界も関係なくここに来るのなら、色んな人が色んな考えを改めなきゃならなくなる。


「おお、良い所をつくな。

結論から言うと、向こうで死んでもここに来る。

ただし、どの世界でもこの“死んでも魂をここに集める”という術は大昔からあった訳じゃない。

だから、大昔に死んだ人は無理だ。

以上。」


「そうなんですか‥

ありがとうございます。」


「さてと、次は天国の方に行くんだろう?

階段は開けておいておくから、行って来い。


そろそろ死人どもが溜まっているだろうしな。」

次は天国か‥

しっかし、改めて聞くとすげえ会話だな。


それじゃあ、よくわからないけどその“階段”とやらに行きますか。


「ここが天国への階段だ。

ユキからの許可がなければ無限に階段をのぼりつづけることになる。

まあその術の対策が出来ていれば無駄だが。」

皆で階段を上る。

因みに、上っている間ミカちゃんはずっと涙目だった。

地獄饅頭恐るべし。


お、何か見えて来た。

そういえば天国はリゾート地としても使われているんだっけ。

まさに天国の様な心地よさ、みたいな?


「着いたぞ。

しかし何時来ても長い階段だな‥」


すげぇ‥

先程までいた、地獄の黒と赤を基調とした空間とまったくの対極。

白がメインで、空には気持ちいい位の青空。

ここに来たほとんどの人は、癒されると思う。

そう思わせる不思議な雰囲気があった。


「天国へようこそ~。

私が天国管理人の雨色あまいろ めぐみです~。

女神もやってます~。」

何だかのんびりしてるな‥

いつの間にか女の人がそこにいた。

この人も霧彩さんに負けず劣らずナイスバディだ。

恐らくこの人が声の主だろう。


「このきょにゅ‥

じゃなくて、この人が女神さん。

ま、師匠を名前で呼べる人の内の一人だね。」

友華ちゃんが説明してくれた。


「恵。相変わらず無駄な脂肪の塊を二つもぶら下げているな。私に少し寄越せ。」

ほとんど同じセリフ。

そんなに欲しいのか‥

別になくても可愛いと思うけどね。


「う~ん、ミュラちゃんはもう十分可愛らしいと思うわよ?」


「そうじゃなくて!

こう‥大人の魅力が欲しいんだ!

いや、もう十分にあるが‥い、一応な、一応。」

しどろもどろ。


「そうそう。

揉むと大きくなるらしいって聞いた事があるわ~。」


「なっ……!」


「それに、異性、それも年がなるべく近い方がいいらしいわよ~。」


「な、ふぇ、@△×‥」

やめてくれ。こっちを見ないでくれ。

何を期待しているんだ。

色んな意味で困る。


「それじゃあ、とりあえず座りましょうか~。


? ミュラちゃん?

来ないの?」

恐らく原因はあなたです。


ミュラも若干遅れて、皆で、さあ出発。


しっかし、雨色さんを除く五人の内既に二人がフラフラなんですけど。


不安。


「着きました~。」

相変わらずふわふわした口調で雨色さんが言う。


そこにあったのは、これまた白の丸い家。

表札に“女神”と書いてある。

なんで役職名なんだ。


管理人らしく、やたら敷地も家もでかい。

あれ? そういえば霧彩さんは一体何処に住んでいるんだろう?


そんな事を考えながら玄関で靴を脱ぎ、居間までたどり着く。


「紅茶に砂糖はいるかしら~?」


「私は要るぞ。」


「ラトも!」

少しぶすっとしているミュラとラトちゃんが名乗り出る。


「はいはい~。」

上品なカップに淹れられた紅茶が出される。


「あ。ありがとうございます。」


「いや~、いつ飲んでも上品な香りですな~。」

確かに。

てか、何回も飲んだ事あるのか。


「ええと、どこまで話したかしら~?」


「‥何も話して貰ってないです。」

天然なのか?この人。


「そうでしたか‥


えっと、ここ天国はリゾート地兼死んでしまった人達が住んだり蘇ったりする場所です~。


それ以外には特に説明する事はような‥


そうそう!

良かったら観光名所でも…」


「へ?

それだけ‥なんですか?」

なんだか拍子抜けだ。

それとも、楽園的な位置付けだから余計な施設や物は必要ないのかな?

うーむ。わからん。


「あ、そういえば、雨色さんは何か特殊な魔法は使えないんですか?」


「? どうしてかしら?」


「霧彩さんは“地獄の管理人”として何か使ってたので‥」

やっぱり聞いときたいよね。

専用とか、特殊とかって少し憧れるんだよね。

男として。


「そうですね~‥

亡くなってしまった人を蘇らせる事ぐらいですね~。」

ぐらいって‥

十分凄い気が…


「それにしても、びっくりしちゃいました~。

まさかあのミュラちゃんが男の人を連れて来るなんて~。」

またそんな感じの話か。

そこまでミュラは男から隔離されていたのだろうか。



この後俺達は雨色さんの家でお菓子やお茶をごちそうになった。

んでもってお礼を言って家に帰り、普通に過ごした。


夜までは。


「それじゃあ俺はそろそろ寝るね。


おやすみー。」

もうかなりの時間だ。

俺以外は全員起きてるけど。


「ん。おやすみ。」



「‥師匠。

あ、あの、私、今日‥」

ミカちゃんが何か言ってるけど、あまり気にせずに自室に向かう。


「…っはぁ‥。

それにしても今日は驚きの連続だった‥」

天国と地獄に行ったなんてね。

もう寝よう…



コン コン


ん?

えらく控えめなノックだ。


「はい?」


「あ、あの、犬塚です‥」

なんだ、ミカちゃんか。


「どうぞ。」


「し、失礼します‥」

既に電気を消しているから、真っ暗。


「とりあえず電気つけてくれない?」

こんなに暗かったら何をするにも不便だ。


「え、えっと‥」

「ああ。スイッチならそこに‥」


「ご、ごめんなさい!」

グイッ!


!!?

押し倒された!?

暗闇にうっすらと見えるミカちゃんの姿。

それが今俺のベッドで俺を押し倒している。


「な、何を‥!」

軽くパニックだ。

心なしかミカちゃんの顔が赤く見える。


「その‥!

もう‥我慢できなくて‥

ごめんなさい!」


訳のわからないまま、俺の意識はそこで途切れた。

ごめんなさい。

なるべく早く書くとか生意気な事言ってマジごめんなさい。

大変申し訳ございません。


さて、いつも通り色んな物を物凄く募集しております。


もうね、びっくりするくらい募集してます。

どれくらいかって言うと、政治家が欲しい票くらい。

微妙かな?


ではでは。失礼します。

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