出会いという名のプロローグ
どうも。初めまして。ナツルと申します。
初投稿&初執筆かつ文才と文章力がまったくないので、暖かい目で見てくださると嬉しいです。
それでは、本編どうぞ!
「お前は【魔法】という物の存在を信じるか?」
‥その少女から発せられた言葉はとても信じられるものではなかった。
―――先ほどの光景を目の当たりにしていなければ、の話だが。
‥えーっとどうしてこんなことになったんだっけ…
そうだ、思い返してみよう。
そうしたら少しはさっき起こったことを整理できるかもしれない。
――俗に言う回想――
その夜、普通の高校生――つまり俺――赤城優他はやたらネオンで明るい町に馬鹿親父を迎えに行っていた。
そして、ある一軒の店の前で俺の足は止まった。その店の名前は、 <とれたてピーチ御殿> である。
一見すると怪しい店のように見えるが、そのとおり。怪しい店である。
この店は、よく言えばキャバクラ。
悪くいえばキャバクラ。
つまりキャバクラ。
「おーいダメ親父。迎えに来てやったぞー」
すると店の中から、
「やーん!かわいいー!ひさしぶりー!」
「赤城さんの息子さんよねー!」
「ここじゃなんだから入りなよー!」
「ほらほら!いつものコーラあるよー!」
いつもの、という言葉で誤解しないでほしいのは俺が趣味でここに通っている、ということではなく、親父がベロベロに酔っ払ってしまい、
自分一人で帰れなくなるとかなんとか言いやがったため、店の中で待っていたところ、
店に入っといて何も飲まないのはマナー違反とか今度は言いやがったために、
この店には特別に俺専用各種ジュースが置いてある。
「とっとと帰るぞ。親父。」
「えー!まだ赤城さん全っ然飲んでなーい!」
「そうそう!勇多ちゃんもおいでよー!」
「今日はとことん飲むよねー!」
「いえ。明日は学校なので。おい、帰るぞ。」
と、やっとここでバカ親父が、
「お~我が愛しの息子じゃないか。今日は一人で帰れるから。ダイジョブ。ほら、帰りの電車代+おこずかい~。」
「本当に一人で帰れるんだな?」
「うん。こう、魔法で~お空をビューンって行くかららいじょうぶ!」ろれつが回ってないくせになに言ってんだ。
魔法なんか使えないだろ、ダメ親父。
ちなみに、俺の母親は、このキャバクラを認めてる。
母いわく、「本当に~愛されてるのは~母さんだから大丈夫よ~」とのこと。軽いな。
そうして俺は、とれたてピーチなんとかを出て、電車に乗るためにすっかり暗くなった帰路に着いた。
俺が電車の時間と駅までかかる時間を計算していると、ネオンで周りが明るいため目立つようで目立たない細い路地から、声が聞こえてきた。
「‥だからぁ!さっさと汚れたコート代25万きっちり払わんといてこますぞ、ワレェ!」
「なんだ?そのいてこますと言うのは?いってきますの略か? いってらっしゃい」なんだ?穏やかじゃないな‥片方が。
普通では想像できなさそうな状況なのと、声の片方(すごい対応をしていた方)がどうやら少女らしかったので、妙な正義感と状況を知りたい知的欲求にかられて俺は路地を覗いた。
「あの~‥」
そこにいたのはやたらガタイのいい兄ちゃんと‥
俺は目を奪われた。
そこにいたのは、間違いなく【美少女】という表現が似合う、
天使と言われたら間違いなく信じるであろう少女であった。
身長は低く、髪は虹のように長く美しい。
たぶん中学生か高校生くらいだろう。‥ってなに人の体を見て、感想を言ってんだ俺。スマン。それほど可愛かったので。いや、口に出してはいないよ?
「・・なんやガキ。
この小娘の知り合いか? ならわいのコート代27万払ってくれや。小娘とぶつかった時
指紋で汚れちまったんや」
おい、増えてんぞ。
「何故だ?私とお前は肩がぶつかった。
指紋が付くはずがない。」
当たり屋?古くね?
「ここは俺がなんとかしてみるから、君は早く逃げて。」
「? 私を助けようとしているのか?」
何を悠長に。
「うん。 そうだよ。 だから早く。」
「お前は男か?」
なんじゃそら。
「そうだよ。頼りなさそうに見えるかもしれないけど。 いいから早く。」
「ほう‥ 男、私を助けようとした、素質もある‥」
なんかブツブツ言ってる。
「いいから早く‥」「ゴチャゴチャ何言っとんねん!いい加減にしろや!」
ガスッ!
その瞬間、腹に激痛が走った。
男が思いきり蹴りをいれてきたらしい。
完全に不意を付かれた俺は、なすすべなく倒れた。
痛い。とてつもなく痛い。
どうやら予想以上にクリーンヒットしたらしい。
早く逃げて―――
そう思って少女のほうを見ると―――
少女の手が燃えた。
いや、比喩表現などではなく、本当に燃えているのだ。
「貴様!よくも合格者を!」
そしてその拳で男を殴った。
当然男は吹っ飛び、壁にぶつかって気絶した。
不思議な事に音はしなかった。
「大丈夫か?」
少女が話しかけてきた。
そういいながら、その少女は俺の腹に手をかざす。
すると、その手が淡く光り‥
と、思っていたらいつの間にか腹の痛みが消えていた。
俺は不思議に思いながらも、さっきの質問に答える事にした。
「うん。俺は大丈夫だけど、ごめんね。情けなくて。」
「いや、謝るのは私の方だ。」
すると、少女は少し考えるようにして――
「お前は【魔法】という物の存在を信じるか?」
と、ここまでが俺の回想だ。
さて、どう答えようか―
「…うん。信じるよ。あんなもの見せられたら信じるしかないしね。」信じるしかない。
そして、俺はどうなるんだろうか。
やっぱり魔法使いの正体を知ったからには記憶とかを消されるのかな?
「‥そうだな。
まず、名前を教えてくれないか?」
まず?
「赤城。 赤城勇多って言うんだ。
それで、あの‥」
「ああ、すまない。
私の名前はルビー・ミュラだ。」
外国人?
そしてまた少女――ルビー・ミュラは少し考えるようにして、
「もしかして、セキジョウというのは、
赤いの赤に城壁の城か?」
「そうだけど‥なんで知ってるの?」
「いや、登録されているんだ。 えーっと、単刀直入に言おう。 お前の家族‥赤城家は魔法使いの一家だ。」はい? 俺の家族?
いや、魔法があるのはわかった。
となると、それを使う人の事を魔法使いと呼ぶんだろう。
でも、俺の家族が?
「戸惑っているようだな。 まあ仕方ない。
‥丁度いい。 お前の両親に連絡をとるぞ。」
へ? とってくれ、じゃなくて とる?
すると突然、少女の前に薄い板のような物が現れた。
「これは、お前達の言うテレビ電話の様な物だ。 まぁ私達はどこでも使えるがな。」
そしてその板に[赤城家]と表示され、その下に番号も表示されていた。
「ああ、私だ。 すまんが話したい事がある。 映像も繋いでくれ。」
「親父!? それに母さんまで!?」「勇多!?
‥ルビー様、これはどういう事でしょうか?」
「ああ、実はな‥
ゴニョゴニョ‥」
なんかゴニョゴニョしてる‥
あ、親父の目が丸くなってる。
俺を放置しないでくれ。
「‥大丈夫だ。 あくまで個人の意思は尊重する。」
「ええ、お願い致します。 光栄です。」
「おい、おま‥いや、勇多。 こっちに来い。」
「? いいけど・・」
あれ?親父が珍しく真剣な顔してる。
母さんも。
「おい親父、うちの一家が魔法でどうたらって本当なのかよ?」
「ああ、そうだ。
こんな風に会話しているのが証拠だな。
ちなみに、紫帆もだぞ。」紫帆も!?
紫帆は俺の妹だ。
まさかあいつもそっち側だったなんて。
「紫帆は?」
「今は寝てる。それより、ルビー様の話を聞いてくれ。」
話?
「‥こほん。
いいか?」
「あ、はい。
大丈夫です。」
てか、この娘そんなに偉いの?
「えーっとだな、
単刀直入に言うと‥
私の弟子にならないか?」
えーっ!?
「で、弟子!?お、俺が!?」
こんな感じで、これから俺の非日常的な日常が始まった。
疲れそうだ…
いかがでしたか?
おそらくこれを見ているということは本編を読んでくださったと思います。
どうでしたか?
おそらく不満しかないと思いますが、ご意見ご感想、誤字脱字等 おねがい致します。
あと、この作品は私のテンション次第で更新速度が大きく変わります。 どうぞご理解下さい。
まぁだれも更新なんて待たないでしょうけどね・・
おっと、長文すいません。 それでは。




