表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/52

友達に嫉妬

「今日も保育園行く!」

「だったらご飯食べて~」


潰した豆腐に刻んだ野菜スープをテーブルにセットする。

パジャマの上からエプロンを着けて子供イスに座らせる。


「ドックフードに牛乳入れてシリアルぽく出来ないかな?」

「牛乳飲んだことない!飲みたい!」

「夜ご飯に作ってあげるね」


わかった~と豆腐を掬って食べ始めるどんちゃんの周りをバタバタと動き回る。

どんちゃんの登園の服やお弁当を用意して、自分の身支度も済ませる。


蝶々ネクタイが付いているお洋服を着せる。


「これ肩ひもこうやって外すとズボン下げれるからね」

「かんたんだ!」


まだオムツ生活が抜けないので、犬用のオムツは高いがあと少しの辛抱だ。

連絡帳に朝ごはん完食、睡眠二十二時から朝の六時まで寝ましたと書いて体温は何十七度丁度と書いて


「どんちゃんトイレは?」

「でないから保育園でする~」


ぬいぐるみを抱きしめながら答える。


「座ったら出るかもしれないから座ってみよう!」

「あー」


どんちゃんのズボンとオムツを脱がせてトイレに座らせる。

するとシーっとおしっこが出た。


「ほら出た!」

「でたー!」


どんちゃんにオムツとズボンを履かせて、連絡帳に尿一回と書く。

その他の欄に初めてのリンゴを食べました。今日のお弁当もりんごをいれているので食べると思います。

ひらがなのドリルに挑戦しています。


連絡帳にも慣れてきて、書くことが日に日に増えてきた。


「よし!行こうか!」

「レッツゴー!」


どんちゃんにヘルメットを被らせていざ出発。

晴天にお出迎えしてもらい、自転車のスピードが自然と早くなる。


「風気持ちいね!」

「気持ちい!!」


リクの里に着いて、どんちゃんを下す。

どんちゃんは「あ!ここあちゃんだ!」と走って行ってしまった。

あのブラウン色が綺麗なチワワだ。


「おはよう!どんちゃん!」

「おはよう!ここあちゃん!」


今日何して遊ぼうかと二人笑顔で教室に消えていく。

どんちゃんにもお友達が出来たのかと嬉しい反面寂しさを感じた。


「どんべぇくんままおはようございます」

「吉井先生おはようございます」


これ連絡帳ですと鞄を渡す。

おねがいしますと自転車を走らせる。

現在時刻は八時、職場には全然間に合う。



「田瀬今日浮かない顔だね」


遅番で出勤してきた鍋下さんにそう言われ朝の事を思い出す。

いってきますと言われず、友達の所へ行ったどんちゃん。

そのことを伝えたら爆笑する鍋下さん


「そんなに面白くないですよ」

「いや、子供の友達に嫉妬してるから」

「嫉妬じゃないです!」


子犬相手に嫉妬はしないとは思うが、これが嫉妬なのか?

セフレに好きな人がいると告げられた時、その女に嫉妬した時と似てるかもしれない。

でも、相手は子犬だ。大人げないことをしないし、できないと思うんだが・・・。


「認めたら楽よ」

「寂しさはありましたが・・・」

「はい嫉妬です」


鍋下さんはずっと笑っている。こんな笑う人だっけ。

今日どんちゃんに聞いてみよう。友達が出来たっていう報告があれば大丈夫だろう。

だって保育園に通う前は一人でお留守番してて寂しい思いをさせていたのだから、成長だと思う。

私も成長しなければならないのだと思う。


「田瀬上がりな~」

「最近定時上がりで大丈夫ですか?」

「田瀬が朝に業務進めてくれているから大丈夫だよ」


土日は定時上がり難しいけどねと付け足す鍋下さんは優しさで溢れていた。

私は最近時間の効率など以前より考えて業務を進めてたが、鍋下さんに褒められると心が躍った。

自分のやっていることが間違えではないんだと自信になる。


「先に上がらせていただきます」

「どんべぇによろしく~」


私はリュックを背負い表に立っている柊さんに「お疲れ様です」と伝える。

柊さんは「いいですね!保育園だけで定時に帰れるの羨ましいです」と言う。

私はムッとしたが、ほっとくのが一番だと無視して店から出る。


「かぁたんだ!」

「おかえり~どんちゃん」


どんちゃんを抱きしめる。


「今日は何してたの?」

「今ねここあちゃんと絵本読んでたの!」


どんちゃんが指さすほうへ目線を送るとここあちゃんと呼ばれるチワワがいた。

するとここあちゃんもこちらに来てどんちゃんの手を取り


「どんちゃん帰っちゃうの?」


と寂しそうに言う。

どんちゃんは困ったようにこちらを見る。


「ここあちゃんのお母さんが来るまで一緒に待とうか!」

「かぁたんいいの?」

「どんちゃんはいい?」

「ぼくもいいよ!ありがとうかぁたん!」


どんちゃんはここあちゃんの手を引っ張って絵本の続きを読み始めた。

二人で積み木で遊んだりしてた。


「どんべぇ君まますみません」


吉井さんが申し訳なさそうに言う。

本来なら先生の役割であろうことをどんちゃんがやってくれているからだろう。

どんちゃんが良いと言うなら私は反対しない。

寂しい思いをしてきたどんちゃんだから出来ることだと思う。

三十分くらいして教室のドアが開いた。


「ここあ!遅れてごめん!」

「お母さん!」


ここあちゃんはお母さんの元へダッシュで行く。

ここあちゃんままはここあちゃんを抱きしめてごめんねと伝えてる。


「どんちゃんがいてくれたから寂しくなかったよ!」

「どんべぇくんありがとう どんべぇママもありがとうございます」

「こちらは気にせず大丈夫ですよ」


四人はそれぞれ自転車に乗り、


「ここあちゃんバイバイ!」

「どんちゃんもバイバイ!」


母二人はありがとうございましたと自転車を走らせる。


「どんちゃんは優しいね」

「かぁたんが優しいんだよ!」

「今日のこと聞こうかな~何して遊んだかとか」

「いいよ~今日も楽しかったから!」


二人はお星さまの下をゆっくり帰っていく。








最後まで読んでいただきありがとうございます!

今回はどんちゃんの友達に嫉妬するエピソードです!

皆さん嫉妬したことありますか?


皆様のブックマークといいねお星さまレビューお力添え頂けると幸いです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ