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子狼と少年と  作者: 陸斗
8/13

夢?


「ねぇ~起きてよタケル~」


朝、いつも通りタケルを起こそうとするんだけど、いつも通り起きないタケル。

布団に巻かれたタケルを転がすように揺らすけど、全然起きないんだ。


「タケル~早くしないとお母さんが叩き起こしに来るよ~」


「…あと5分…」


モソッて動いたと思ったら、そんな事を言って動かなくなった。

これもいつもの事だけどね。


「も~!遅刻しても知らないよ!」


僕は強めにタケルに言うと、朝ご飯を食べにタケルの部屋を出た。






僕がご飯を食べ終わってもタケルは来ない。来る気配も無いんだ。


部屋に戻ると、予想通りタケルは布団に巻かれたままだった。

僕はため息を一つついて、タケルをほっといてガッコウに行く準備を始めることにした。


「そろそろお母さん来るよ!」


無駄だと思うけど言ってみる。


「・・・・・」


やっぱり返事がない。

いつもの事だけど…


「もぉ知らないからね!」


僕が言った後、足音が聞こえ出す。

お母さんだ。


「岳琉!早く起きなさい!遅刻するわよ!」


バンってドアを開けてお母さん登場。

タケルの布団が剥ぎ取られて、頬っぺたペチペチ叩かれてる。


言わんこっちゃない。


タケルがやっと目を開けた。

そして、時計を見るなり…


「うわ!こんな時間!何でもっと早く起こしてくんなかったんだよ!」


一気に目が覚めたみたいで、そんな事を言いながら飛び起きた。

あんなに何回も起こしたのに!


「何回も起こしたよ!あと五分とか言って起きなかったじゃんか!」


ウ~って僕が唸ると、タケルは「ご、ごめん」って言ってしょんぼりする。


「とにかく早く着替えてよ。僕まで遅刻しちゃうじゃん」



着替え終わったタケルに、僕が一緒に用意しておいたランドセルを渡して急いで家を出る。






・・・・・






ゆっくり目を開ける。

部屋の中はまだ暗かったけど、目の前にタケルの寝顔がある。


それに安心した僕は、タケルの鼻の頭をひと舐めして目を閉じる。





・・・・・






次に目が覚めるといつもの時間だった。

何かすごい夢を見てた気がしたけど、あんまり思い出せない。

タケルを起こそうとした夢だった気がしたんだけど、なんか違ったような気もするし…。


まぁいっか。タケルを起こさなきゃ。





これは果たして夢なのか…それとも…

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