探す者たちと逃げる者1
ここまでのあらすじ
中級貴族を壊滅させた犯人がクエスとその一味と想定され、貴族たちはその力を連合のために生かすべく
クエスたちを取り込む方針を決める。
ルーデンリア光国の女王がバカス以外の貴族に、クエスたちを取り込む同意を取り付けてから数日もしないうちに
メルル・フィラビットの命によりクロスシティー・アイリーの両都市にクエスを探す人員・張り紙を配備した。
張り紙には家長であるメルルの名前を表記してある。
クエスならば親しかったメルルの名前を見れば無用な警戒心も減るやもしれないという配慮だ。
内容は簡単に下記の通りだった。
「クエス・アイリーシア、貴方の先日の行為を一切罪には問わないことになった。またアイリーシア家の再興の話もある、ぜひフィラビット家を訪ねてほしい」
今回の一軒が必ずしもクエスと断定できないうちに行動したこともあり内容はぼかしてあるが、もしクエスならばちゃんと伝わるだろうと配慮された文面だ。
メルルはこの張り紙で簡単クエスが来てくれると楽観視はしていなかったが
何らかの動きはあるのではないかと、想定される要所要所に兵を配置していた。
またフェニー女王と保護者のボルティスに対して旧アイリーシア家の者たちへの接触を
メルル自身のフィラビット家に限るようお願いしていた。
今回の事件は貴族間の争いという扱いになったため、連合の盟主国であるルーデンリア光国預かりの案件となっている。
そのためこの事件の采配は全ての貴族から一歩距離を置いた関係にあるフェニー女王に託された。
そのフェニー女王は、クエスの連合への加入を自分が説得するので自分たちに一任してほしいというメルルの願いを聞き入れた。
クエスらが連合に強い猜疑心を持っている可能性があることと、メルルがクエスたちと面識があることから大半の当主たちも賛同した。
最高会議でも了承を取り、クエスを引き入れるための作戦が実行に移される。
だが、クエスに向けた張り紙を各所に張り出してから5日ほど経っても、兵士たちからは何も連絡はない。
クエスたちの目立った動きがないにもないということだった。
今メルルは捜索開始から5日後ということで
現状のまとめとこれからの対応に関して、各責任者を呼び対応を協議していた。
「困ったわね。クエスたちは足取りも一向に追えないし反応もない。これでは手の打ちようがないわ」
「もしかしてクエスではない、という可能性も…」
「それはないでしょう。あそこまでバルードエルス家に強い恨みを持つのは、アイリーシア家の者たちしかいないでしょうし
それが実行できるだけの実力者と言えば、あの3姉妹しかいないでしょうから」
フィラビット国の国王メルルは、これからの対策会議を開くものの、良い案よりもはるかに多くのため息が出て話が進まない。
兵士たちも何の成果も得られていないため、国王の言葉に対して励ましも提案もできずうつむいている。
そこへ、メルルの相談役であるバトロスが励ますためにメルルへと近寄る。
「メルル様、落ち込む気持ちはわかりますが、今やクエス様は20年以上身を隠していた潜伏のプロフェッショナル。簡単に見つかる方がおかしいのです」
「わかっているわ、バトロス。でもあのバカス様が目の色を変えて必死に捜索しているらしいわ。こっちが早く見つけないと、何が起こるのか想像もしたくないの」
今回の件で怒りをあらわにしているバカスは、様々な手を使ってクエスを追っていることがメルルの耳にも届いていた。
バカスがあれだけ会議の場で怒り散らしていたの見ていたメルルは
バカスが自分より先にクエスを発見すると、周囲には言い訳を並べ立てて弁明しつつ殺害するだろうと考えている。
つまり自分が一刻も早く見つけることこそが、クエスを救うことになる。
アイリーシア家滅亡の時は、気がついた時にはもうアイリーシア家の直系の者たちは滅んでしまっていて、捜索すらままならず結果的に何もできなかった。
今回は絶対に同じようなことにはさせない、その気持ちがあったからメルルは必死だった。
「転移門関連のチェックは進んでいるの?」
メルルはクエス捜索隊の転移門を中心に捜索している責任者に状況を確認する。
都市から他へ移動するとなると、まず思いつくのは転移門だ。
「街に配置してある正式な転移門はすべて調査完了していますが……特に何も見つかっておりません」
兵士は低いトーンと小さい声で答え辛そうに報告する。
「貴族が所有している転移門は?跡などを含めて捜索は進んでいるの?」
「しらみつぶしに探してはいますが…初動で盗賊たちの都市からの脱出を追ってしまったため、対象の魔力残差すら発見できず足取りがつかめないのです」
「はぁ、わかったわ。そのまま続けて頂戴」
メルルはがっくりと肩を落としながら、兵士に継続を命じる。
当初はメルルも含め他の上級貴族やフェニー女王も、クエスたちは盗賊たちと共に向け道か何かで都市外へ逃げたと想定し
そのルート探索や、盗賊のアジトを入念に捜索していた。
だが、盗賊たちの痕跡はつかめたもののクエスともう一人妹と思しき人物に関しては目撃情報もなく
盗賊たちのアジトから少し離れた場所で戦闘が起きた跡が発見されたことから
どうもクエスたちと盗賊たちは仲間ではなかったのでは?という状況になってきている。
と、なれば盗賊たちは攪乱のために使用された使い捨てではないかという見方も出てきて
急いで再度城からの逃走経路を調査したものの、数日経っておりクエスたちの動きを示す証拠らしき証拠を見つけることもできないでいた。
なかなか今後の方向性が決まらない中、メルルはふと思い出した。
クエスはアイリーシア家独特の宙属性を色濃く継いでいたことを。
「そういえば……知っているものは少ないけど、クエスは宙属性の魔法の熟練者になっているはずよ。となれば場外へと逃れた自作の小規模の転移門がどこかにある可能性は高いわ。
発見できればそこから協力者くらいなら絞れる可能性がある。なんとしても発見して」
メルルが檄を飛ばし、転移門の捜索隊は会議の途中にもかかわらず急いで会議を抜け出した。
一部の兵士が出発したのを見計らい、バトロスがメルルに声をかける。
「メルル様。ここはやはりアイリーシア家の者たちに聞き取りしてみてはどうでしょう」
「それしかないのかしら。あまり彼らを刺激したくはないんだけど」
「それは理解しますが、このまま手をこまねいて時間を浪費してはバカス様に後れを取る可能性も……」
そこは最も懸念していることだったが、下手な聞き取りでアイリーシア家の者たちから不審がられ
結果クエスたちからも不審がられるのをメルルは恐れていた。
彼女たちからすれば、アイリーシア家の滅亡の時自分たちは何もしなかったのだから好意的には見られておらず、どうしても慎重にとメルルは考えていた。
「お気持ちはわかりますが……それならばメルル様が直接聞き取りをするというのはどうでしょうか?」
「私が、ですか?」
「ええ、家長自ら行っているのなら真剣さも伝わりましょう。それでも警戒されるようではもう手はありますまい」
「……そうね。まずは重要人物数名を厳選して、相手のスケジュールを尊重したうえで、私が出向いて相談という形で聞き取りを行いましょう。
手の空いているものは私の使者として聞き取りの可否とスケジュールの確認をお願いします」
こうしてメルルたちは旧アイリーシア家の者たちへの聞き取りへと動き出した。
◇◆◇◆◇◆
その頃、ライノセラス家の当主バカスは諜報関係の部下たちを総動員してクエスの行方を追っていた。
既に女王の周りは今回の主犯はクエス・アイリーシアでほぼ間違いないと断定している。
彼女を誰よりも先に見つけ出す。それが今のバカスの最大の目標だった。
「くそっ、こうも情報や接触が制限されると打つ手がないぞ」
バカスはクエスの捜索に関する報告書を読みながら愚痴をこぼす。
クエスの捜索は基本的にメルル率いるフィラビット家とその保護者のギラフェット家に一任されたため
バカスのいるライノセラス家は、事件のあった都市クロスシティーでの現地調査や元アイリーシア家の者たちへの接触は禁止されている。
元々は一門の都市であったため、初動の捜査はバカスたちにも情報が入って来ていたが
どうもそれは的外れだったようで、活かせるような情報は何もなかった。
そのためフィラビット家の動向を探りつつ、隙を見て先回りしようと企んだものの
肝心のフィラビット家が何の情報もつかめないままいたずらに日数を費やしている状況だった。
有効な手段や情報が見つからないまま頭を悩ませているバカスの元へ、息子のバルクがやってきた。
その後ろには娘のルルンもいる。
2人とも将来のライノセラス家を支える優秀なバカスの子供たちだ。
「2人揃ってどうした?何かいい情報でもあったのか?」
一瞬2人を見るものの、バカスはすぐに報告書に視線を戻す。
何か見落としている情報はないか、わずかな手がかりはないかと、必死な様子だ。
そんな様子の父に向かって、バルクははっきりとした声で報告する。
「父上、どうやらメルル国王が元アイリーシア家の者たちに事情を聴き始めたようです」
「ほぅ、そうか…ようやく動き出したのか」
「我々も何とか情報を手に入れ、行動しましょう。状況が大きく動く今こそ先手を打つチャンスです」
「まぁ、普通ならそうなんだろうがな……」
バカスはさほどの興味もないと言わんばかりに、そっけない返事をしつつ椅子の背もたれに寄り掛かる。
先ほどまで見ていた報告書は目の前の机に放り投げ、お手上げと言わんばかりに天井を見た。
「どうされたのですか父上、我々の保護対象である一族を潰した許しがたい悪党のクエスとやらを見つけて、屠らなければならないのですよ」
今度はルルンがバカスにはっぱをかけるものの、当のバカスはあまり興味のない反応しか返さない。
少し間をおいて、バカスはふーっと大きく息を吐き出しわが子たちを見つめる。
「そうだな、バルクよ。誰か仲介人を通じて元アイリーシア家の者と接触は出来ないか?」
「それなら私が」
ルルンが兄のバルクを差し置いて一歩前へ出る。
ルルンもバルクもバカスの子供の中では非常に優秀だが、まだどちらも当主の器というほどには見えない。
それを理解しているのか、自分の優秀さや人脈の広さなどを父にアピールしようとルルンは前に出た。
逆に第2王子であるバルクはこのままでは良くないと、ルルンの案を押さえ込みにかかる。
中級貴族を滅ぼしたこの事件は、一門中で話題になっている大事件だ。
ここでの活躍は一門全体へのアピールになる為、時期当主への大きな一歩なる。
バルクとしては、みすみす妹に手柄を立てさせるわけにはいかない。
「お待ち下さい父上、確かにアイリーシア家の者から情報は欲しいですが、たとえ間を挟んでも現女王に知られる可能性が高くリスクがあります」
実際女王は旧アイリーシア家の者たちへ、クエスの居場所や性格など本人の捜索に役立ちそうな情報を聞きに来た相手がいれば
必ず女王かメルル、もしくはボルティスの元へと報告するよう通達が来ている。
さらにそれを伝えれば褒賞ももらえる体制まで敷かれている。
子供たちは予想していないようだったが、バカスは女王の性格からそういう対処がなされていると踏んでいたので
密偵にもアイリーシア家の者への直接の情報収集は禁止していた。
「まぁ、そうだろうな。なかなかいい判断だ、バルク」
「はっ」
上手く妹の功績を潰しつつ自分株を上げる事ができ、バルクは内心ガッツポーズだった。
だがバカスは息子の諫言を無視するかのようにルルンに命じる。
「間に2人挟んで構わん。アイリーシアの者でクエスに出来るだけ近い者をこちらに引き込め」
バルクの注意にもかかわらず自分に命じてくれるのを嬉しく思ったルルンだったが
父バカスの「引き込め」という話に違和感を覚える。
今回の大事件は元アイリーシア家の者たちが助けたために成功したと思われている。
言わば、引き込む対象はこちらの陣営に一度入ったにもかかわらず、クエスの存在を知り裏切った者ともいえる。
この状況から言って、クエスへの忠義で寝返ったと考えるのが妥当だ。
となれば、今から引き入れたところで役に立つとは到底思えない。
「父上、いくら情報を持っている可能性があるとはいえ、信用ゼロどころか再度裏切りそうな者を引き入れたところで役に立つとは思えません」
「クエスを屠るために引き入れるなどそもそも無理に決まっています。それこそどうやっても女王様の耳に入ってしまいます」
子供たちは自分が試されているのか?と疑問に思いつつも、必死になって反対する。
それを見たバカスは自分の真意を見抜いてくれるという期待は持てないと判断し、やや呆れながら口を開く。
「お前たち、前提条件が間違っているぞ。そりゃクエスと思われる者を殺すために協力しろなど、そいつらに言ったところで無理に決まっているだろう。
むしろ俺はクエスと思われる者からの信用を得るためにも、より良い形で一門に引き入れるためにそいつらに接触を図れと言っているんだ。
この条件なら、クエスのために裏切ったアイリーシア家の者が我々を裏切り女王に話したりはせんだろ」
バルクとルルンは父であり当主のバカスが言っている事が全く理解できなかった。
クエスを良い条件?引き入れる?相手はうちの一門を滅ぼした大悪党だ。
特殊な術式を施し呪いをかけて使い捨ての兵隊にするならまだしも、一門に引き入れるとか論外の中の論外だ。
そんな事をしたら、一門の他の貴族が黙っているはずがない。
ルルンは深読みすべき点があるのか考え込んで、賛成すべきか反対すべきか自分の中で意見がまとまらず何もいえなかったが
バルクは父の言葉を聴き、我慢する事ができず反対意見を述べる。
クエスを一門に受け入れれば、下手をすると一門の絆がばらばらになりかねないからだ。
「父上、本気ですか?相手は大罪人でありその被害者は我々の一門なのです。ただ殺すだけでも納得がいかないというのに、わが一門に加えるなどと」
「ほぅ、確かにそう考えるのは妥当だが、それでは感情でしか判断していないぞ。そもそもクエスを味方にする事が連合で既に決まっているだろうに」
思わず言い淀むもののバルクはそれでもなお主張する。
「他一門は被害が出ていないからそう言えるのです。そもそも我々が先に見つけて討伐する事で、殺ってしまった事は仕方ないという事にする算段ではなかったのですか」
「まぁ、感情的にはありだが、実際にやればうちの損ばかりだぞ」
そういうとバカスは一呼吸置く。
じっと2人の子供たちを見つめ、表情を変えることなく問いかける。
「まず、殺してしまえば連合の決定にそむいた事は違いない。我々一門はそれなりの罰や不利をこうむるはずだよな」
「ないとは言えません。ですが、危険因子を取り込む事に比べれば光の連合に対してもプラスになるはずです。そう主張を続けます」
「なるほど、では件の大罪人を簡単に殺せるとバルクは思っているんだな?」
「簡単に……とは思っていませんが所詮は盗賊を率いる程度の者でしょう。消耗戦に持ってけばあっという間に討ち取れます」
「見積りが甘いな。相手は光LV41で腕も達者なエミールをも殺せるほどだ。さらに息子たちも継続戦闘で殺している。つまり、わかるな?」
その問いかけにバルクの反論が一瞬止まった。
確かにそいつの継続戦闘能力はかなり高いと思われる。並の魔法使いなら既に魔力切れになっていたかもしれない。
だが不意打ちの可能性もあったはずだ、そう思いバルクはさらに反論を続ける。
「不意打ちでならそこまでの消耗はなくても行えます。確かに少し甘く見積もっていたとは思いますが……」
「甘すぎだ。個人の能力特定も策謀も甘い見積りだけは絶対にだめだ。そんなやつが当主になれば身内に被害を出し、一門がガタガタになるぞ」
バカスはさらに追撃する。優秀な息子に甘さを自覚させる為に容赦はしなかった。
「俺の想定では、そいつは光のLV44前後の最優秀クラス、兵士を使った消耗戦でも2千は犠牲が出る可能性がある」
「まさか、そんな」
バルクにとって想定外の見積りを言われバルクだけでなく、ルルンも表情が強張る。
「さらにあのアイリーシア家の者ならば、宙属性の腕が立つ可能性もあるな。それなら空間魔法で包囲から脱出することも視野に入れておかねばならない」
「戦っている最中での緊急離脱ですか?そんな事が可能なのですか?」
「わからん。宙属性は金のなる木だからか、その分秘密も多い。だが最悪を想定すれば数千の兵を殺され腕の立つものも数人やられた挙句逃げられる可能性もある」
バルクは心の中で、そんなやつ存在するはずないだろう、と思いつつも最悪の想定となればそれくらい必要なのかと思い知らされた。
もしそこまでならば、一門の反対を押しのけてでも味方に欲しいと言えなくもない。
「しかし父上、確か父上は会議の席でその大罪人を殺すと息巻いていたのではなかったのですか?」
その息子の言葉にバカスは呆れた顔になる。
バルクはしまったと思うが既に遅かった。
「お前は、まったく……。敵を騙すならまず味方からとはいうだろうが。あの場でその魔法使いをうちが採りに行くなどと言ってみろ
周囲からは必要以上に警戒されて、今よりも動きづらくなっているだろうが」
さらにバカスは続ける。
「それに一門内からも反対の声が多く出て、内からも外からも動きが制限されていただろうよ。あの場ではああ言っておくものなんだ」
「思慮が足らず申し訳ありません」
「反省材料になれば構わん」
ここでルルンが交代といわんばかりに質問をする。
ルルンにも気になることがあったからだ。
「お父様、なぜ女王側に任せておかず我々も動くのですか?そもそも我ら一門に組み込んだら、内部でもめる可能性があると思います」
「それは懸念としてあるが、あれだけの実力者が一門に加われば失った戦力と比較しても、御釣りが来る可能性がある。
それに女王に任せていても、交渉次第でうちの都市を1つから2つ渡す事になる、なら我々が先に都市を渡すことにして、傘下に組み込めるよう交渉した方が得だろう」
「た、確かに…」
バルクとルルンは父であり当主でもあるバカスの言葉に納得すると、すぐにこの場から退出した。
そして、急ぎ今回の事件の人物を探し出すよう、再度部下に命令を下した。
その人物に対しては丁寧に対応するように、と付け加えた上で。
ルルンはさらに命じられたように、元アイリーシア家の者との接触を図るべく動き出す。
水面下でのクエスをめぐる争奪戦は争いを増していった。
朝から夜10時過ぎまで仕事が続きここ数日時間が取れませんでした。
さらにこの1話はストック分になく急遽追加したので更新がかなり遅くなりすみません。
いつも読んでくれている皆様、ありがとうございます。
ブクマから感想までなんでもありがたく受け止めておりますので、よろしくお願いいたします。
他貴族の動向も書こうと思ったんですが、無駄に間延びしそうなので避けることにします。
次話も数日中には上げようと思います。
修正履歴
20/07/24 内容を一部修正・加筆




