姉妹の復讐劇6
今話は胸糞成分少な目、のはず。
ここまでのあらすじ
家の敵を討つため、目標のいる場内に進入したクエス。
第1、第2、第4の直系の子供たちを殺め
ついに事件の主犯格と思しき国王の部屋の前にたどり着いた。
ついに一番の標的、エミール国王の部屋までクエスはたどり着いた。
この男こそがアイリーシア家を滅ぼした元凶であり、果たすべき仇の相手だ。
こいつをやってしまえば目的の半分を達したと言っても過言ではない。
だが問題もある。それは国王の部屋に国王以外がいた場合だ。
夜遅い時間とはいえ、国王の部屋には従者や相談役、地位の高い者がいることが多い。
しかもそれが腕の立つ近衛兵長のレベルになると2対1で戦う羽目になってしまう。
いくら腕に自信のあるクエスといえども、出来ればそれだけは避けたい。
特に護衛を盾にして国王が逃げることになればクエスにとっては一番最悪な展開だ。
中の状況によってはいったん引くことも想定に入れて、クエスはドアをノックした。
少し間をおいて中から男の声がした。
「なんだ、こんな遅くに」
「至急ご連絡したいことがございます」
中の男の声が国王かどうか判断できないため、クエスは緊急連絡の体で報告を行う。
部下がいるなら侍女の相手は部下がやるだろうと想定しての行動だった。
「連絡?それは現場にでも報告を上げておけばいいことだろう。今俺に言うべき話なのか?」
傲慢な発言からクエスはこの声を国王と判断した。
ならば中に入る作戦に切り替える。
「国王様のお耳にも、と思いまして。どこからかわかりませんが、現在賊が城内に進入しているようです。下の方では騒ぎになっております」
「なんだそれは……なぜ族などがこの城に…とにかく入れ。状況を詳しく説明しろ」
国王はさほど慌てる様子もないようだ。
むしろ自分の時間を邪魔されてか不機嫌になっているようだった。
「それでは失礼します」
クエスはそういうと扉を開けて部屋に入る。
部屋全体は少し暗めで右側奥の方にある国王のベッドの側だけが少し明るく光っていた。
部屋には国王一人だった。侍女もいない。クエスは好機と判断した。
部屋の構造を確認すると、入ってきた場所から正面やや左と右側にはドアがある。
ふつうは奥が寝室のはずなのになぜ入ってすぐにベッドが?と思うクエス。
色々と確認すると同時に、クエスは先ほど部屋の外で準備した結界作成の道具を内部にも落として部屋の隅まで転がす。
部屋全体が薄暗かったため気づかれにくく、クエスにとっては好都合だった。
そして奥のベッドから離れ立ち上がった国王の近くまで行き、深く頭を下げた。
「ん?見ない顔だな……いや」
国王が少し不思議そうな顔をする。
「どこかで見たような…おぉ、そうだ!昔俺の嫁になるはずだった女に似ているのだ。お前、名を何という」
「チャーヘイムと申します」
最初はクエスも本名を名乗って直ぐに殺してやろうと思っていたが
結界の準備を完了するまで時間が欲しかったので偽名を語った。
「ふふふ、今度は時間のある時にでもお前を呼んでやろう。その顔を見ると久々心がうずくわ」
嬉しそうな国王を見て、より殺意の湧いたクエスは今すぐにでも戦闘を始めたくなるが
ここは1対1を維持するためにも、結界を張り終えるまでぐっと堪えた。
「それで、その賊とやらだが今はどのような状況だ」
急に真面目な顔になり状況を確認する国王。
その時、結界を張る道具の最後の1個が部屋の隅にまで移動したのを確認でき、クエスがやっと始められると笑顔になる。
「はい、報告いたします。その賊は………」
賊は、まで言うとクエスは結界を作動させる。
部屋の地面・壁・天井が光の幕のようなもので覆われる。
と、同時にクエスは<光の鎖>を発動させ壁から伸びた鎖が国王の手足を固定した。
「20年以上会ってもいないのに私の顔を覚えているなんて光栄だわ、エミール・バルードエルス」
クエスは悪意を持った笑顔で嬉しそうに声をかけ始めた。
クエスの表情を見て驚く国王、更に不意を突かれたため鎖を破壊するのが少し遅れクエスが先手を取る。
瞬時に剣を振るうクエスだが2m程離れていたためエミールにもわずかながら時間があった。
エミールは体の右半身に魔力を多く偏らせると、右手右足の鎖を脆くして引きちぎる。
それと同時に虚空から剣を取り出した。その剣は根元より先の方がやや太くなっていて光っている。
クエスの一撃をエミールはギリギリのところでその光る剣により受け止める。
「おっと、まさか生きていたとはな。しかし…久しぶりなのにずいぶんな挨拶じゃないか、クエス。
だが心の広い俺は、お前が今すぐ俺の物になるのなら許してやるぞ」
クエスの一撃を受け止めながらにやついた顔で余裕の笑みを浮かべるエミール。
語りながらもエミールは左半身に付いていた光の鎖をきっちりと破壊する。
先制は失敗と判断し、クエスは後ろに飛ぶと2発の<光の槍>を放つ。
エミールは<光の強化盾>を大きめに展開。2発の槍を受け止めるが強化盾にはひびが入る。
エミールはたかが光の槍程度で自分の魔法障壁にひびが入ったことに驚いた。
「うーむ、かなりできるようになったようだな。だが、それでこそ俺の嫁に……」
エミールの言葉を無視するように、クエスは<斬撃光>で剣に光の魔力を込め威力を上げる。
そして詠唱もこなしながら、再び近寄り剣を振るう。
その一撃を今度は余裕をもってエミールが受ける。
部屋中に金属音が響くがお互いに上手く受け止め合い傷を負うことはなかった。
「あまり剣を重ねるとそちらの剣は無事では済まんぞ。俺のは光の精霊武器なのだから」
クエスに対して勝ち誇ったかのように笑い、欲望をむき出しにする国王エミールを見てクエスは舌打ちをした。
クエスが母から受け継いだ特別な剣といえども、エミールの持つ精霊武器の前では見劣りしてしまう。
「さーて、屈服させてやるか!安心しろ、毎日嫌というほど愛してやるぞ」
この部屋は天井まで高く4m程はある。
高く広い部屋とはいえ屋内ではあまり自由に振るえない<光の斧>を使い
エミールは持っていた剣を1mサイズの魔力でできた斧に変えて豪快に振るう。
2振りかわしたクエスだったが、3振り目は剣で受け止めざるを得なかった。
受けたその衝撃でクエスは床に足を擦りながら1m後退させられる。
エミールのかなりのパワーに、クエスは力任せで押し合ってこいつを殺すのは厳しいと判断する。
「うざったいわね。さっさと死ねばいいものを」
「ははは、そういう強気も今しか見られないと思うと少し残念だ」
余裕たっぷりなエミールにクエスは苛立ちながらも、ここで20年以上前の話を振る。
こいつが主犯なのか、さらなる黒幕がいるのかを雰囲気だけでも確認しておきたかったからだ。
「ねぇ、あんたは私の国を滅ぼした時は見かけなかったけど前線にはいなかったのかしら?」
「あぁ?前線になんているわけないだろう。汚れ仕事は裏切った兵士共と部下に任せてお前が連れてこられるのを待っていたのさ。それなのにまんまと逃げおおせやがって」
不満そうなエミールを見て、彼があの忘れもしない惨事の首謀者の1人だったことを確定できクエスは満足する。
さらなる他の協力者がいるかどうかも聞きたかったが、それをホイホイと話すほど彼も馬鹿じゃないだろう。
これ以上の会話は意味がない。
出来る範囲の確認作業を終え、あとは確実にこいつをこの世から消すだけ。
クエスは一呼吸おいて冷静になり、終わりまでの流れを頭の中で構築する。
「さぁて、聞きたいことは聞けたしそろそろあなたも不要ね」
クエスは不敵な笑みを浮かべるがエミールも余裕の態度を崩さない。
クエスは軽くけん制で<光の槍>、<光一閃>を次々と放つが
エミールは<光の強化盾>を使って飛んでくる槍や光線を着実に受け止める。
動揺もなければ慢心もない対応にクエスは改めてエミールの強さを感じた。
クエスはけん制攻撃を交えながらも、少しずつ複雑な魔法核の型を作り込んでいく。
エミールも表情とは裏腹にあまり余裕がないようで、何とかクエスの攻撃を捌きつつ反撃の隙を窺う。
クエスがさらに攻撃の手数を増やしてきたことで、エミールが押し込まれ気味になった瞬間、クエスは<光の軌跡>を使った。
クエスの足元から真っ直ぐな2本の光が床の上を進み軌跡を残しながら直線的にエミールに向かって走る。
「ちっ、そんなものまで使えるのか」
エミールはやや苛立ちながらもストックから発動したのか、すぐさま<光のドーム>で自身を覆う光のシールドを展開。
展開されたシールドの上を2本の直線光が通り、シールドの上に軌跡が残る。
と、その瞬間軌跡が強く光りエミールのシールドが砕け散った。
「くそっ、馬鹿げた威力をしやがって」
苛立ちながらもエミールは正面やや離れた位置にいるはずクエスを見るが…いない。
慌てて周囲の魔力を感知し、すぐに右側近くにいることに気付く。
クエスはエミールの左側へと滑り込みながら横一線に切り払う。
エミールは瞬時に右手首辺りに大きめのダイヤ形の盾を取り出して装着し、横一線を受け止める。
と同時に滑るように移動するクエスを狙って、精霊武器である右手の剣で盾の裏から突き刺そうとする。
「!?」
自分の攻撃を受け止めた盾から剣が付きだされて咄嗟にかわすも左肩に2㎝程刃が食い込み出血した。
慌てて後ろへと転がり、起き上がって距離を取るクエス。
「かすった程度か、まあいい。この武器で傷を負えばその傷からお前の魔力が徐々に霧散する。だんだん勝ち目が無くなる屈辱を味わうがいい。最後に降伏したときにはたっぷりかわいがってやるぞ」
クエスの左肩は血が流れだすとともにキラキラと光の粒子が霧散するように流れ出していた。
「あんた相当強いわね」
「まぁな。実力で国王の座に就いた俺をなめすぎだ、クエス。今ならまだ優しく相手してやるぞ。お前と子を作ればこの国は更に発展する」
しつこい言動とそこそこの強さを見せるエミールに、クエスはいたぶって殺す当初の計画を破棄することにした。
この強さにまでなると余裕を見せていては足をすくわれかねないからだ。
「さーて、この先もそんなことを言っていられるかしらね。次は本気で仕留める」
「ならば俺の元で跪いた後本気で抱いてやろう」
エミールの返しも無視してクエスは<光の軌跡>を放つ。
「ふっ、またそれか」
そう言いながら初弾をエミールがよけようと右に飛ぶ。
<光の軌跡>は速度が早く威力も高いが、直線的にしか光りが進まず、さらに宙に浮いているものをとらえることができない欠点を持つ。
型を見て予想出来ていれば、すぐに飛んで避ければ回避することも可能だ。
「何度も食らうかよ」
完全に避けきった後、反撃の準備をしだすエミールに対してクエスは<魔法転移>を使う。
避けて余裕の笑みを見せているエミールの背から床を進む光が
2本左右の脚の踵に触れ、ふくらはぎから背中、肩まで進み胸から腰近くまで軌跡を作る。
「な、なんだ!?」
エミールの驚きの声と同時に体の軌跡から光があふれ、光の線が通った部分の肉体を数cm切り裂く。
「ぐああぁ」
悲痛の叫び声をあげるエミール。危機を感じクエスの追撃の有無を確認しようと辺りを見ると
すでにクエスは飛び上がり勢いをつけながら右上から剣を叩きつけようとしていた。
即座に痛みを<痛覚鈍化>で消し右手の剣でクエスの渾身の一撃を受け止める体制を取る。
精霊武器は強力な精霊の魔力を生み出しており切れ味も素晴らしいが、その魔力は防御面においても十分に働く。
クエスの勢いをつけた一撃の衝撃もその魔力で相殺する。
こちらが大勢を崩されなければ追撃も対処できる。
そう思っていたエミールだが急に目の前のクエスが空中から消える。
「な、ん?」
と同時にエミールは背中に気配を感じ振り返ろうとするが
勢いをつけたクエスの一撃で肩から腰まで背中をざっくりと切り付けられ
エミールは逃げるように前方に転がり距離を取り、クエスの方に剣を振りながら床に腰をついたまま向かい合う。
「ば、馬鹿な。魔法を別の場所に飛ばしたり、魔力を帯びたまま俺の魔力があふれる周囲に飛ぶとか……出来るはずが…」
「それができると知らないあなたが馬鹿なのよ」
そういうとクエスが両手を左右に広げる。
その両手にストックから型を出し魔法を発動させる。
エミールの両側にはそれぞれ大きな光の半球が現れた。
「ま、まさか光の球!?おい、それはLV44の魔法だろう……お前がなぜ使える?」
痛みはかなり抑えているものの、傷が深く体が思うように動かないエミールは
クエスの<包み込む光の球>をみてただただ驚くばかりだ。
「なぜって……私の光属性がLV44以上だからじゃないかな?」
いじわるそうに、だが見る人が見ると可愛らしく笑うクエス。
「な、なな……た、助けてくれ。過去の件はすべて謝罪する。何でも欲しいものは渡す、な、な?」
このままでは死ぬと悟り恐怖に染まった顔をしたエミールは必死に命乞いをする。
「そうね、欲しいものは色々あるけど……今はあなたの命が消えていくところが見たいわ。ちょうど今みたいに命乞いをしながら」
そういうと左右にあった2m超に大きくなっていた半球がエミールの体を包み込むように合わさり完全な球体になる。
球体になった光はさらに強く光りだし、膨大な魔力を球体の外に漏らさないようにしながら光を発する。
「最後くらいは私の希望を叶えてくれるなんて、案外いいところがあるじゃない」
クエスはエミールが包まれた光の球を見ながらくすくすと笑った。
光が徐々に落ち着いて消えた後には
彼が使っていた精霊武器の剣だけがその場に落ちていた。
「クズの片付けも済んじゃったか……わかってはいたけれど別に達成感も感動もないものね」
さっきまでは笑顔を浮かべていたクエスだったが、すぐに冷淡な表情へと戻る。
目の前に落ちているエミールが使っていた光の精霊武器を見つめながらクエスはぽつりとつぶやく。
激しい戦闘だったが張っていた結界のおかげで壁には穴が開くこともなく周囲に音も漏れることはなかった。
「昨日はこいつの父、今日はこのクズ…そして後はまだ生きている子供たち、か。はぁ…」
クエスは軽くため息をついて作業のように残りのターゲットを確認しつつ
エミールが消滅した場所に落ちている魔石を見てつぶやいた。
せっかくなのでクエスはこの国の国宝の一つ、先ほどまでエミールが使っていた光の精霊武器を拾い虚空に収納した。
精霊武器は契約しなければ使えないので、今使うことはできないが貴重な品だしもらっておくとにする。
「今この場で精霊武器の契約はさすがに無理ね。仕方ない、次を急ぎましょう」
そう言ってクエスは部屋を出た。
部屋を出ると一人の女性が廊下にいた。
その女性は正妻で第1夫人のミルミナ・バルードエルス
別の貴族からエミールの妻として22年前嫁いで来た。
クエスたちが手に入らなかったため代わりとしてやってきたミルミナだったが
エミールによく従いそこそこいい夫婦関係を築いていた。
「あの、どうかされたのでしょうか?」
クエスは侍女のふりをして、ミルミナに後ろから声をかける。
一直線の廊下で会った以上、無視するのは不自然だったので仕方がない。
クエスにとってこの女性はどうでもいい存在だ。そもそも王妃らは殺害対象ではない。
嫁いできた王妃はこの国を継承する権利がないからだ。
そもそも彼女が結婚したのはあの悲惨な事件の後だとわかっている。
自分の代わりにやってきたのかもしれない女性などそもそも興味は持っていなかった。
ミルミナは振り返ると見たことない侍女を少し不審に思うが警戒するまでには至らない。
「あなた見ない顔ね。まぁいいわ。私の侍女が飲み物を取りに行ったのになかなか帰ってこなくて、見てきてもらえないかしら」
クエスはすぐにあの殺した侍女だと気付く。
もう少し大騒ぎになるのは待ってほしい状況だ。
面倒ごとのきっかけになるくらいなら始末しようかと思案する。
「ねぇ、聞いてるの?まったく…あの人の趣味なんだろうけど……人選はしっかりして欲しいわね」
すこし腹を立てた様子のミルミナ。
しばらく大人しくしていて欲しいクエスは、とりあえずこの場を取り繕う。
「申し訳ありません。すぐに探してまいります」
クエスは侍女らしく謝罪した。ミルミナが行動に出てしまうと騒ぎが大きくなる可能性が高いからだ。
「頼むわよ、私は少し国王様のところに行っていると伝えて頂戴」
その一言を聞きクエスは彼女を殺すことを決める。
既に国王はいないし部屋は荒れたままだ。このまま部屋に入られると異常事態だとわかり騒がれることは間違いない。
「はい」
クエスは頭を下げて返事をするとミルミナがクエスに背を向けるのを待つ。
ミルミナは何も気にせずクエスに背を向け歩き出そうとしたその時、急に振り返る。
クエスはすでに1歩踏み出して右手で腰の剣を掴んだ後だった。
「そういえばあなた、なぜ腰に剣を……」
そう言ったと同時にクエスが剣を握り自分を切ろうとしていることに気付く。
「な、何者なの?」
そう言いつつも既に自分の左側から向かってくる剣に気がつき、慌てて魔力を集中させた左腕で受け止める。
だがクエスの方が魔力の力量で勝っていたため、腕は切断され肩下の骨まで達したところでようやく止まった。
だがクエスは仕留めるべく無言で<光一閃>を使い追撃する。
近距離でクエスの左手付近からはっせられた光線がミルミナの腹に直撃する。
「ぐっ」
ミルミナは悶絶しながら吹っ飛びそのまま壁に激突する。
腹部は<光一閃>を直撃し服どころか表皮も削られて出血している。
腹を抑えて崩れ落ちているミルミナに対して、クエスは遠慮なく<光の槍>を2発放ちながら近づく。
ミルミナは必死に<光の強化盾>を展開して防ぐが1発目でシールドは砕け2発目は左肩に突き刺さった。
苦しむミルミナに対してクエスは剣を振り切り、肩から股付近までを切り裂き即死させた。
「まいったわね、とはいえやっちゃったものは仕方ない」
そう言いつつクエスは死んだミルミナを国王の部屋に放り扉を閉めた。
床の絨毯に散乱した血は<光の浄化>できれいにする。
「音に気付いてやって来る者たちはいない。うーん、思った以上にミントの魔法が結構効いてるわね、助かるわ」
後処理を終えて侍女の格好をしたままクエスは階段を下る。
クエスたちの復讐劇はまだまだ終わらない。
更新が1日空きましたが、読んでくれた皆様ありがとうございます。
気に入っていただけたら、思うところがあったら、評価や感想、ブクマも歓迎しています。
魔法紹介
<光の軌跡>光:足元から地面を這う直線的な2本の光を放つ。速度と威力は十分だが避けられやすい。
<光のドーム>光・共通魔法:自分の周囲を覆うバリアを生成。1点でも割れると全部消えるのが欠点。
<包み込む光の球>光:対象の左右に強力な光の半球を発生させ、その瞬間対象は強い光の力で囚われる。光属性魔法の単体対象では最強とされている。
修正履歴
20/07/19 表現を一部修正・タイトル変更




