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解説:戦闘の流れと6章キャラクター

今回は解説回です。



<解説:戦闘>



今回はこの作品中の魔法使いたちの戦闘について解説します。

なお、作中にもかなり解説を入れていますので、今回は復習&まとめの意味合いが強いと思っていただけると助かります。


仕様を途中で変える場合もありますが、おおむね下記のような感じで考えています。

あくまで参考までに。

本編のストーリー的なものは無いですので、必要ない方は読み飛ばしても問題ありません。




◆基本


魔法使いが魔法を行使するためには

周囲に魔力を展開→その魔力を使って型を作成→型に魔力を充填→魔法発動(周囲の魔力消費)

といった工程を踏む必要がある。


周囲に魔力を展開する場合、他の魔法使いの展開した濃いめの魔力とぶつかると相殺し合うので

魔法使いの兵士たちはあまり密着せず、多少間隔を空けて魔法を使う。

(相手の面攻撃に対しても、ばらけていた方が多少有利だし)


多くの一般兵士にとって大事な技能は2つ。


・周囲の者たちと同時に魔法を発動させること

(エリア単位でタイミングをずらす指示をするにも発動タイミングを合わせることは重要。遅れると隙が発生しやすい)


・ある程度狙った部分に魔法を飛ばせること

(特に遠距離に一定の威力を維持したままとなると難易度が上がる)


優秀な兵になると数名単位でタイミングをずらすなどより精度を求められるが、一般の兵士にはそこまで求められないことが多い。




◆状況別



・兵士VS兵士(光VS闇)



兵士たちの戦闘の場合、基本は遠距離魔法の打ち合いになる。


まずはお互い魔力を展開。

その後お互いの魔法が届くか届かないかの距離で撃ち合いが始まる。

そのまま少しずつ距離を詰めながら撃ち合い。先頭にいる負傷した味方を交代させつつまた距離を開ける→近づく、ってのを繰り返す。


手持ちは近接用の武器は槍もしくは剣(+盾)が多いが、兵士たちだけで接近しぶつかり合いになることは少ない。

突撃命令が出れば敵に向かって突っ込むが、後方から味方が衝突部分に一斉に遠距離攻撃を放つことが多く、質の低い兵士程味方を巻きこんで攻撃してしまいます。

そのため突撃した部隊は良くて半壊します。


有能な指揮官+訓練された部隊であれば、衝突面の奥(敵側)をきっちり狙うよう動けるが

それなりの時間をかけた精鋭部隊が大将(部隊長)なしに敵兵とぶつかる状況はあまり起こりえません。


これはあくまでそれなりの数の兵士らのみが面同士でぶつかった場合の基本戦術です。


風の板に乗った高速部隊や一部の精鋭を使って相手の陣を崩すなどの他の手を使い、この硬直状態を動かせば良くも悪くも戦が早く進みます。

もちろん犠牲もたくさん出ます。(下級の兵士たちに回復カプセルが使われることはほとんどなく、切り傷を癒す程度に対処される)




・兵士VS兵士(中隊長以上の指揮官付き)



闇の国と光の連合では中隊とされる兵数は違うが、中隊長クラスになると周囲の兵士より一回り強いことがほとんど。

中隊長は相手の弱めの障壁なら貫けるので少しずつ崩していくことが可能。

ただし一点を射抜いた場合なので、逆に相手から位置がばれやすく狙われやすい。


基本的には前述の兵士同士の戦いとさほど状況は変わらない。




・兵士VS実力者



基本的なこととして、兵士と実力者の魔法の総LV差が20を超えると、弱い方が放つほぼすべての魔法が相手の周囲に展開した魔力に相殺されるようになるため

実力者側はほぼノーガードで実力者は攻撃が可能。

(※総LVとは現在の属性のLV+次に強い属性の1/10を足した数値。現在の属性の魔法を使った時の威力や効果などに影響する)


ただ、体にダメージがないとはいえ周囲に展開した魔力はちょっとずつ削られ続けるので、攻撃を受け相殺しつつ反撃に広域の雑魚を一気に消し去るような魔法を使うのは実力者側も厳しい。

そのため普通は打ち消せるのを活かして攻撃を受けつつ、程よい威力の魔法で相手の兵士を着実に削っていく戦法が主流になる。


そんな状況から、展開としては一方的にちまちまと実力者側が兵士を削っていくことになりがち。

近接攻撃に切り替えればもっと早く敵を削れるが、その分兵士たちの攻撃も少し通りやすくなるためミドルリスクハイリターンになる。


無双ゲームのように雑魚を次々と排除できるわけじゃないが、全身金属鎧の重装歩兵に対して木製の矢を打ち込んでいる感じ。あまりに矢が多いと攻撃するどころじゃないみたいな?

ただし、より実力の差が開くと実力者側が広範囲殲滅魔法を悠々と使えるようになるので、そうなると虐殺モードとなり兵士側は逃げ出すことが多い。


この状況下では、兵士たちは自分の命を犠牲にして実力者を少しずつ疲労させることしかできないので

端から相手の実力者の魔力を削るつもりで動いていないと、兵士側は無駄死にとなる。




・1対1



主に大隊長クラス以上で行われる1対1の対決。

兵士たちの一斉攻撃を十分に防ぎきる者同士がいる場合、互いの兵士を削り合って残った隊長同士が戦うより

最初に実力者同士が戦った方が、勝った側は一気に相手を蹂躙できる可能性が高いのでこの形式がよく用いられる。


三国志ゲーム等の一騎打ちをイメージしてもらえるとわかりやすいかと。


もちろん1対1の途中で兵士が邪魔する場合もあるが、そうなると混戦となり両軍の兵士たちが犠牲になりがち。

そのため兵士にとってメリットが薄く、あまり邪魔は入らない。


ただし、大将同士の実力の差が大きい場合は一騎打ちは行わず、接近気味の削り合いへと発展しやすい。




●1対1の戦闘の流れ(一般的な例)



<1>魔力展開と型を複数準備


1対1の戦いが始まる時は、お互いある程度周囲に魔力を展開しているのでこの準備時間は短くなりがち。

逆に、一通り魔法を使いきった2回目からはこの時間が長くなる。

そのためこの時間はよくおしゃべりタイムになる。

(話しながら相手の隙や動きを観察することも)


回復アイテム等を使う場合もあるが、回復薬は取り出してから飲まなければいけないのでそこまで隙を晒す時間があるかどうか。

道具や武器を取り出すくらいなら余裕。


不意打ちのため魔力の展開もほどほどにして攻撃に移る場合もあるが、最初の1,2手を回避されれば不意を突いた方が不利になりがちなので難しいところ。


歩いて距離を詰めたり距離を開けたりする時間としても使える。



<2>型を完成させ魔法を使い、攻撃や防御を行う


様子を見つつ隙あらば一気に畳みかけるなど、本格的に戦闘を行うターン。

高LV同士になればなるほど、牽制や防御を使いながらどこで強力な一撃を決めにいくか様子を伺う展開になりやすい。


ここでは周囲に展開している魔力をどう使うかが大事。

戦いながらも多少は魔力を放出できるので、出力分使用するだけなら周囲に展開している魔力は減らず、防御力を維持し強力な一撃を放てる状態だと圧をかけられる。


強力な一撃は当てれば一気に有利になるが、外したりかすり傷程度で済まされると使用側は魔法発動で周囲の魔力をかなり使い切るため一気に不利になることも。

そのため最初の頃は様子見のように軽く魔法を打ち合い、強力な魔法の型は作らないこともしばしば。

そんな様子見の間に、相手の得意属性や得意な系統を見抜ければ戦いを有利に運べることも。



<3>周囲に展開した魔力が減少し始める


魔法を連発することにより魔力の放出量より使用量が増えてくると、周囲に展開した魔力が減り始める。(=防御力が多少減る)

すると相手は攻撃するチャンスと見てより魔法を使い、お互いに手数が増え周囲の魔力が減っていく。


魔法使いの周囲の魔力は常時放出(補充)され続けているためゼロになることはないが、ある程度減ってくると強力な一撃を撃てなくなる。

(強力な魔法は周囲の魔力を大量に消費するため)

また動き回りながら複雑な型を作るのは難しいため、ある程度周囲の魔力が減るとお互い打ち合わせたかのように<1>へと戻る。


動きを止めたり、魔法を発動させていない時の方が、魔力展開に集中できるのでおしゃべりタイムになりがち。




1対1の基本的な戦闘の流れはこんな感じで考えています。

あくまで基本的な流れであり、例外はあります。









☆6章終了時、キャラクター紹介☆





6章の期間はおよそ2カ月であり、数値的な伸びはほぼみられないが

コウたちは訓練する時間もあり、魔物との実践をこなすことで結構鍛えられた。


またヘグロス兄弟との戦いで解決すべき課題を各々が見つけており、これからも成長が期待できる。


そんな状況で、今後も出てくるメンバーを中心にプロフィール的なものも含め書いてみました。








◇コウ・アイリーシア



属性:風39、水37、光34、氷25(光のLVの5/6が上限)



スキル:風の加護(大:広がりゆく風)、水の加護(中)、氷の加護(中)、3色使い、ストック+1


契約精魔:雪の精×2



他国の都市長という重苦しい立場から一転、気楽な傭兵へと職が変わり自由を満喫中。


とはいえ、死が身近になる傭兵生活。特にヘグロス兄弟との戦いを経て、コウ自身傭兵に対する考え方が大きく変わった。

またリーダーという立場が判断一つでメンバーを容易に死に追いやれるのだと自覚させられ、だんだんと悩むようになる。


都市長を経験したことから癖が抜けないのか、言葉遣いは偉そうな部分が時々見られる。

リーダーなので多少偉そうにしても問題はないのだが、本人は結構気にしている。



マナやシーラとの関係は良好、とコウは思っているが…男女間の仲は難しい。


朝からは狩りの仕事、戻ってきてからはマナやシーラたちと訓練、ときにはエニメットやメルボンドたちも加わっている。

1日の流れはほとんど決まっているのでコウ自身は気にせずにそれを繰り返しているが、他の者たちからは時々休んでもいいのにと少し心配されている。


ヘグロス兄弟を倒したことでオクタスタウンではかなり有名になっており

コウが率いる傭兵団『流星の願い』へ入りたいと思っている傭兵が急増しているが…当人は全く知らない。

他のメンバーは多少耳にしているが。


都市長での生活で酒の味を覚え、エニメットからその好みを把握されたこともあり

時々開くちょっとした宴ではいつも果実酒を飲んでいる。オレンジとブドウ系が好み。

先日の宴会では、マナが無事だったこととその傷は自分の甘さが原因だと考えすぎて、酒が進みすぎて酔いつぶれてしまった。


普段は酔い過ぎないように自分でセーブできている。




◆マナ・アイリーシア



属性:火39


スキル:火の加護(中)



すっかりコウの護衛として定着した弟子。傭兵団の副リーダーでもある。

相変らずの明るさで周りを盛り上げる傭兵団のムードメーカー。


コウとの距離感は良くも悪くも近い。

近すぎることからやや大切な友人というポジションに移行していることをかなり気にしており

なんとかしようとしているが改善する兆しは見られない。



団内では戦闘の模擬戦をよくやっているが、的確な指導は不得手。

フィーリングで教えることが多く、波長が合わないメンバーはほとんど理解できない。

不思議なことにエニメットとは多少波長が合うようで、2人で練習していることが多い。



元々荒事にはなれており、コウにこれからやって来そうなトラブルを未然に防いでいる。

休日は町を歩きながら他者の反応を見つつ、次なるトラブルを潰しておこうと熱心に情報収集している。


師匠が望むのならこのままの生活でも構わないと思っている1人。




◆シーラ・メルティアールル



属性:光37


スキル:ストック+1



『流星の願い』の副リーダーであり、メンバー内のアイドル的存在になりつつあるコウの弟子。

マナとは違い誰にでも優しく接することから、ちょっとした癒し要因になりつつある。


新規加入したエンデリンとユユネネはかなり懐いており、魔法の指導も行っているためユユネネからは先生と呼ばれていることも。

またメルボンドたちの従者の手伝いも行っており、誰とも距離感が近い。

だがエンデリンに言わせると、コウに対してだけは微妙に態度が違うそうだ。


日常においてサポートに回ることが多く、戦闘においてもサポートの立場をとっており、他の傭兵団から見て一番欲しい存在。

だが本人はもっと活躍したいと思っており、自分と他人の評価が一番離れているメンバーと言える。



コウの弟子になったころは、メルティアールル家のためにコウとの子が欲しいと思っていたが

コウが追放される際に助けてくれなかったことからメルティアールル家に不信感を覚え、今は家のためという部分だけが消えかけている状態。


実はハレ対で、近づくとちょっとだけ離れるコウの態度に一番愚痴を言っている。

特に酒が入り暴走し出すとそれをなだめるのはマナの役目。マナとはとても仲が良い。




◇エンデリン



属性:光26



雨露をしのぎ飯さえ食えれば…という動機で入ってきた傭兵。実力は連合の下級兵士よりまし程度。

加入した当初は傭兵団とは思えない程のほわっとした団内の空気にかなり戸惑っていたが、次第に慣れて染まった模様。


一度別の団に加入していたが、リーダーと主力が別の傭兵団に引き抜かれたことで解散。1人になってしまい生活に困窮していた。

ちなみに信用度C+になったことで、以前の知り合いがコネで『流星の願い』に入れないかとエンデリンは頼られており(嬉しそうにしながらも)困っている。


1人だった頃を知っている傭兵たちからは一生の幸運を使い果たしたなどと言われている。



シーラに一目ぼれしており、シーラのためなら命を捨てる覚悟でいるが…その分愛されたいと思っている。

表ではシーラさんと言うが、ユユネネに対してだけはシーラ様と言っていた。(それがバレてシーラに止めてと言われて言わなくなった)

コウのことも決して嫌いではない。

むしろ一歩踏み込むのを躊躇するシーラを見るたびに、お(コウ)がしっかりしろよと思っている。




◆ユユネネ



属性:水31



信用度Ⅾの賊に分類される血の痕跡から移籍したメンバー。

マナに拷問を受けたことがありマナに対してだけはちょっと距離をとっているが、その強さは認めていて尊敬している。


助けてくれたコウのことをかなり尊敬しており、役に立ちたいと思っている。ただ遠い存在と思っており、恋愛感情はない。

シーラのことはかなり尊敬しており懐いている。幹部メンバーに対してはシーラに一番距離が近い。

エンデリンと同じく?シーラ応援派。


傭兵団のメンバーに対しては強く出ないことが多いが、エンデリンに対してだけは結構物申すところがある。


元々は光の連合の兵士を仲間内数人で辞め、そのメンバーで傭兵団を結成した。

最初の1年は堅実にいっていたが、次第に考え方のずれが起きて上手く行かないようになり、信用度が下がった時点で解散という最悪のパターンとなった。


補助士としての才能はまだまだだが、本人が熱心な分これから伸びる可能性はある。

ちなみに流星の願いのなかで一番傭兵歴が長い。(4年ほど)




◆エニメット



属性:光25



コウの専属侍女であり、結構コウの精神的支柱となっている女性。

主人であるコウの好みをかなりの部分で把握しており、色々なことに気を遣っている。


コウの気を引くためのマナやシーラの相談にも乗っているが、そっちは思ったほどの成果は出ていない。

最近は妾にしてもらおうという気持ちが強くなっているが、玉砕しているマナ達を見てひとまず大人しくしている。

本人は順番待ちのつもり。


中立地帯に入ってからコウを戦闘中に守るという意識がかなり強くなり、都市にいた頃と違ってコウを守るだけでなく攻撃補助も出来ないかと模索している。


アイリーシア家にある程度忠誠を誓っているが、コウの状況を報告する役目は行っていない。




◇ロスドリオ



属性:光42



ヘグロス兄弟という傭兵団のメンバーで兄貴と呼ばれる戦闘狂の実力者


連合に所属すれば大隊長や小国なら総大将を任されてもおかしくない実力の持ち主だが、兵士というものに刺激を感じず傭兵、仕舞いには殺し屋へと身を落とす。

とはいえ、まずは自分が勝てるかどうかをちゃんと判断して行動する。勝てることが前提で、ぎりぎり勝てるというのが大好物。


ちなみに2人は本当の兄弟ではない。




◇ヘグダリオ



属性:光39 土25  土の加護(小)



ヘグロス兄弟と言う傭兵団のメンバーで自分を弟扱いしている実力者。


普段は2人1組で戦い自ら好んでサポート役をこなすが、単体の実力もかなりのもの。

特に足止めや嫌がらせに特化した戦いを好み、LV30代後半の実力者を2~3人同時に足止めする実力がある。


ロスドリオと戦闘面でも性格面でも相性がよく、彼を兄貴と慕っている。

今話も読んでいただきありがとうございます。


傭兵ギルドの支部長や他の傭兵団の団長の情報も載せようかと思ったけど

あまり内容が思いつかなかったのでスルーしました。


章末のおまけも終わり、次話からは7章に入ります。


誤字脱字等ありましたら、指摘していただけると助かります。

ブクマ、感想、評価など頂けると励みになります。


次話は1/19(火)更新予定です。実はほとんど書けていなくてかなり焦ってます。はい。

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