エルフの母と娘
小城の回廊をエルヴィンは歩いていた。
後ろに親衛隊長官ルイズと宮廷警護隊総帥ソフィアが、付き従う。
「ゲルマニア帝国の領土内を進軍中ですのに、敵襲が皆無ですわね。なんだか拍子抜けですわ」
ルイズが、銀髪を手でとかしながら言う。
「お母さん、ら、楽に行軍できなら、良いこと……だよ。ね、陛下?」
宮廷警護隊総帥ソフィアが言う。
「まあな、今までは楽だった。だが、明日以降はこうは行かないぞ」
エルヴィンが、肩越しにソフィアを見る。
ディートリンデと偵察部隊の報告によると、ゲルマニア帝国は大規模な反攻作戦を計画しているらしい。
すでに帝都には五万をこえる軍勢が集結している。
おそらく、帝都に全軍を集結させて、帝都の前で決戦を行い、ヴァリス王国軍を打ち破るつもりなのであろう。
「これからは忙しくなるぞ。今のうちに休息を楽しむとしよう」
「はい」
「へ、陛下の、……仰せの通りに……」
エルフの母子が、返答した。
エルヴィンが、浴室に入ると当然のようにルイズとソフィアも同伴した。
ルイズとソフィアは甲斐甲斐しく、エルヴィンの服を脱がす。
そして、自分達も服を脱いだ。
エルヴィンの前に美しいエルフの親子の裸体が晒される。