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機械化師団

ゲルマニア帝国の機械化師団。


 その中央部にいる皇帝ヴィルヘルムが、双眼鏡でヴァリス王国軍を眺めていた。


 双眼鏡も、ヨハンという地球人の知識から造り上げたものだ。


「ヴァリス王国軍二万と、アルヴヘイム妖精国一万は山の上に布陣したか」


 皇帝ヴィルヘルムが、双眼鏡を覗きながら言う。


金髪碧眼の皇帝は、通常の十倍以上ある巨大戦車の上で、豪華な椅子に座り直した。


「高地に布陣するのは、戦の常道だ。だが、奴らは我ら機械化師団の火力を知らぬ。哀れな事だな」


皇帝ヴィルヘルムが、太く逞しい腕を組んだ。


「陛下の仰せの通り、哀れな連中でございます。我らからすれば、格好の的でございますな」


 ブレーデリン帝国魔導師長が、笑声をもらす。


「ヴァリス王国軍とアルヴヘイム妖精国軍にむけて砲撃準備!」


 皇帝ヴィルヘルムが、号令する。


 五千両の戦車軍団が、一斉に砲門を小山の上にむけた。


 山の上に布陣するヴァリス王国軍とアルヴヘイム妖精国軍に、五千の戦車の砲門が照準を合わせた。


「撃て!」


 皇帝ヴィルヘルムの命令に合わせて、五千両の戦車が火を噴いた。


 戦車の戦車砲から、砲弾が撃ち放たれ、轟音が鳴り響く。


 砲煙が大地を覆い尽くし、五千発の砲弾が、山の上に布陣するヴァリス王国軍とアルヴヘイム妖精国軍にむかって飛翔する。


 次の刹那、奇怪な事象が起きた。


 ヴァリス王国軍とアルヴヘイム妖精国軍の手前に巨大な魔法障壁が展開したのだ。


 それはエルヴィンが、作りだした魔法障壁だった。


 青く輝くドーム型の立体積層型魔法障壁が展開し、五千発の砲弾は、その魔法障壁に直撃した。





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