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進発

「左様ですが、それでは信頼された事に報いねばなりませんね。我がヴァリス王国はゲルマニア帝国と国家の存亡をかけて戦います」


 エルヴィンが、頷く。


(アストレア女王は政治的な能力が高い御仁だな)


 とエルヴィンは、褐色の肌のエルフ女王を評価した。


 国民の未来の為に、どうする事が最善かを考えて、実行に移す。


 それが出来る為政者は中々いない。


「勝利を神々に祈念するのでございますよ。エルヴィン陛下の御身に神々の恩寵があらんことを」

「アストレア女王陛下のご武運を神々に祈ります。貴女に神々の恩寵があらんことを」 


 エルヴィンとアストレア女王は、互いに銀杯をもって掲げた。

 





翌日の早朝。


 エルヴィン率いるヴァリス王国軍二万と、アルヴヘイム妖精国軍1万が、王都を進発した。


 ゲルマニア帝国の機械化師団との決戦にむけて東方を目指す。


 エルヴィンの隣にアストレア女王が、騎行する。


 ここから東方に二日の距離に、決戦の予定地点がある。


 平原地帯で四方に道があり、決戦に相応しい。


 日本でいえば、関ヶ原である。


 古来より、このような場所は、決戦地帯になりやすいのだ。


 翌日の夜。


 偵察部隊が、ゲルマニア帝国の機械化師団が、予定戦場地点に迫っていると告げた。


「ゲルマニア帝国軍は、戦力を分散してはいないか?」


 エルヴィンが問う。


 自軍の一部を迂回させて、王都やヴァリス王国に向かう部隊がいるかもしれない。


「いえ、ゲルマニア帝国軍は戦力を集中させております。兵力を割くような動きはありません」


 偵察兵が報告する。


 エルヴィンは頷いた。


 これはこちらにとっては僥倖だ。


 まとめてゲルマニア帝国軍を殲滅できる。


 それに皇帝ヴィルヘルムが戦場にいる。


 ヤツを討ち取れば、ゲルマニア帝国征服は容易い。


「このまま進軍せよ」


 エルヴィンが命令し、全軍が東方に行軍した。



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