2-4 入学式
『閉会の挨拶。』
『以上で2022年度第8期生の入学式を終了いたします』
あ、なんか気付いたら終わってしまった。
これから始まるのか、、学校生活が。
その後、退場をして入学式が終了した。
教室に戻って明日の説明をされ、入学初日は終了した。
水蓮は寮に入る。
寮には事前に荷物を送ってあるので、今日は準備という一番面倒だと思っていることをやらなければならない。
(だるいなー。そういえばルームメイトどんな人か楽しみだな。)
欅葉高校には寮があり、大体の生徒がそこで生活している。
朝練などで朝早くいくには徒歩数分なので交通面で利便性があるからである。
この寮は普通の高校の寮のサイズのものが各学年ごとに1棟ずつ振り分けられているという、
桁が違う椀飯振舞を行っている。
女子と男子では階層で分けられている
(5階建てで2、3階が女子。4,5階が男子となっている)
ご飯も朝食と夕食は食べ放題ではないが無償で食べれて食費を節約できることもあるので、
この面からも倍率が上がる。
なお、部屋は4人分のベッド、机をつかうスペースがある中で二人一部屋で割り当てられる。
(そう考えるとよく推薦もらえたなってよく思う)
「明日も遅れないように時間通りに来て下さいね。
さようなら」
みんなが待ちに待っていたかのように一斉に教室を飛び出していった.
みんなそんな早く帰りたいのかな、と思ってしまう。
(みんな、ゲームとかしたいのかな。僕はずっとやってないから話題についていけないわ)
水蓮はサッカーが好きでとにかく好きだ。
テレビで見るのはハイライトとかばかりで、暇になったらボールタッチの練習を夢中で行っていた
だが、最近はサッカー人気が子供の中ではゲームに対抗されて薄れているので、
水蓮の話相手は限られた友人しかいなかった。
(さあ、僕も帰ろうか。)
荷物を肩にかけて教室を出る。
別に急ぐ必要もなかったので、階段を使う。
エレベーターの方は人がいっぱいでとても騒がしくくみんな款談しているようだった。
(友達つくった方が楽しいよな。あんま打ち解けかた知らないけど,,,)
もっと友達をつくったほうが良かったという後悔をしていた中
「あ、すいちゃん一緒に行こ」
琴音が呼びかけてきた。
(琴音は誰とでも仲良くなれそう..それに..)
「おっけー。いいよ」
ともに、二人で階段を降りながら、談話を始める
「入学式意外と先生の話面白かったね」
琴音が酷評していた毎度恒例の校長の冗長な話を褒める?のは意外だった
「確かにこの学校の校風が良く分かった。
実力主義なんて新しい1年生が入ってくるだけで神経すり減らされそう」
「1年の内は上がるだけだからね、、
水蓮みたいにサッカー部とか入る子は大変だね」
「けどこれぐらい今まで通りのことだし、
逆にそれで集まってくる人たちと一緒にやるのが楽しみだよ。」
「へぇー」
「そういえば琴音って部活とか入るの?」
琴音がこの学校にきた理由がよく分からなかったのでもしかして部活なのかな?と思い、
質問を投げかけた。
スポーツなんでも出来るし、自由気ままで夢がスポーツ選手とかにかわってるかもしれないから。
「うーん.....べつに決まってないかな。大学進学のために入ったような感じだし..
すいちゃんがサッカー部入るならマネージャーしてもいいな。」
「やっぱ琴音は過保護だね。もう僕も高校入学しったっていうのに。」
ここまで気にかけられるとこっちが将来奪ってそうで心配だからやめてほしい
「別..過保護とかじゃ..ただ水蓮と...」
「ん?何か言った?」
「いや、べ..べつに。気のせいだよ」
「そう...」
実際、半分聞こえてた。流石に好意をもっているって訳じゃないよな(笑)
まあ、今まで通りにやっていくか
その後も、傍から見るとリア充がイチャついてるように見える感じだがきづかずに、
ゆっくりおしゃべりしながら下っていき、玄関で別れた。
(琴音は寮じゃないんだ、、どこに住んでるんだろう?
今度聞いて、遊びに行ってくるか)
そのまま水蓮は寮へと向かっていった