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現代兵器で無双します!  作者: 狼噛 ウルフ
第一章 異世界転生編
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第8話 誘拐

 誘拐の現場に遭遇した。

 相手は3人、勘だけど多分すごく強い。

 でも俺はここでこいつらを倒す必要は無い、時間を稼いで、クルーガーさんたちが来るのを待てばいい。


「それがお前の武器か?」


「武器には見えねぇけど、スキルで出したようだな」


 パン!


 よし!腕だけど当たった!


「いってぇ!」


「なるほどな・・・」


「何やってんだよ!ヒール!」


 でもまぁ、回復しちゃうか。

 でも今ので誰が回復担当かわかったぞ。


 レイは今回復魔法を使った人を狙い撃ちにすることに決定。


パンパンパンパン!


「【魔法障壁】!って痛ぇ!魔法じゃないのか!?」


 5mくらいしか無いのに全然当たらない・・・練習しなきゃな・・・

 4発使ったのに2発、腕と足にしか当たらなかった・・・

 胴体に当たってほしいんだけどなぁ。


「お前ら下がってろ!俺が行く」


 そこでこの中で一番強そうな男がメリアちゃんを2人に渡し、対峙する。


「負けを認めたら罪が軽くなるように計ってあげますよ?」


「負けを認めるのはお前のほうだよ」


 レイはその言葉を聞き、銃口を向ける。


「!?」


 その瞬間、その場所にいたはずの男が消えた。

 否、消えたと錯覚するほど早く動いたのだ。

 気がついた時には懐に潜り込まれ、ナイフを刺されていた。


「うっ・・・」


 刺された腹から大量の血が流れ出る。

 熱い・・・いや、痛すぎて熱いと錯覚しているんだろうな・・・


「連れ去るんじゃ・・・無かったんですか?」


「気が変わった。お前は殺す」


 そうして、男は止めをさそうとナイフを振り上げる。


「【アイシクル・ランス】!」


 そこへ、2mほどの氷の槍が男のいた場所へ飛来した。

 しかし男はその攻撃を見ずに回避した。


「チッ!無理だ逃げるぞ!」


「させません!」


「【テレポート】」


 しかし、男達は名前からして瞬間移動系の魔法を発動し、あざ笑うようにその場から姿を消した。


「レイ様!」


 俺の意識はそこで途切れた・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「レイ!レイ!」


「う・・・あ!メリアちゃん!・・・あれ・・・」


「気がついたか!」


「クーゲルさん・・・メリアちゃんは・・・」


「・・・」


「すみません、私がいち早く駆けつけることができたのに・・・」


「いや、君は悪くない。

悪いのは全部アイツらだ。

メリアは今トマスとクルーガーが全力で探している。

起きてすぐで悪いが私はこれから仕事がある。

君はしばらく安静に・・・」


「あの!私にも捜索させてもらえませんか?」


「君の気持ちは嬉しいが・・・大丈夫なのか?」


「平気ですよ!ほ・・ら・・・」


「うむ、やはり血が足りないようだな。

捜索するにしてもまずはご飯を食べてからにしなさい」


「は・・・はい・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 そうして、ご飯をさっさと食べ、レイは今メリアちゃんの部屋にいる。


「今俺は犬獣人族だからもしかしたら・・・よし!」


 部屋の窓の辺りにメリアちゃんの匂いとあの男たちの匂いを見つけた。


「あとはこの匂いを追っていけばいい・・・」


 いや待てよ、アイツら瞬間移動で逃げたんだから残ってないのでは・・・


「だめか・・・ん?この匂いは・・・」


 匂いをたどり伯爵邸からそう遠くない裏路地、ここからメリアちゃんの匂いを感じる・・・


「そう遠くには行ってなかったってことか・・・」


 なんにせよこれで追跡ができそうだ。

 匂いを辿って追跡とかなんか変態みたいだが・・・


 レイは匂いを頼りに駆け出した・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 路地裏を通り、屋根上を通り、街の街壁をジャンプで乗り越え、森の中・・・


「ここかな・・・」


 森の中に廃墟の倉庫のようなものを見つけた。

 匂いはここから感じるから間違いないだろう。


 壁に窓を見つけ、そこから恐る恐る覗いてみる。


(あの男3人とメリアちゃんは・・・!)


 男たちの後ろの柱、そこに縛られるメリアを発見した。


 メリアの服は所々破け、刺し傷のようなものも見え、血が流れている。

 頭からは血を流し、目に光が無い。

 水たまりのように足元にある血の量からメリアが危険な状態なのは間違いない。


(ア イ ツ ら !)


 レイはそれを見て殺意が湧いてきたが、出来れば生きたまま罪を償わせたい。


 ただ売りに出すつもりならあそこまで傷つける必要は無いはず・・・むしろ売る時の値段が下がるはず・・・まさか・・・


 レイは最初男たちはメリアを奴隷などとして売りさばくつもりなのだと思っていた。

 その場合すぐに足取りを掴めるだろうと思っていたのだが、あそこまで傷つけると売り物として機能するかも怪しい。


 売りさばく気が無い?


 なら何故誘拐なんてしたのか。

 次に考えられるのはクーゲルさんかメリアちゃんに恨みがあり、殺すこと。

 それならさっさと殺しておけばいいはず・・・


 メリアちゃんに恨みがあるとは思えないからあるとしたらクーゲルさんか・・・多分逆恨み。


 あとあるのは身代金を要求する可能性。

 これなら最悪命があれば成立する。


 ひとまず今一番可能性が高いのは身代金の可能性か・・・


(何か話してるな・・・)


 レイは別の、物陰にある窓を選び、そこからこっそり侵入。


 男たちの頭上に柱があるのでそこに乗り、聞き耳を立てる。


「あいつ、1人でちゃんと来ますかね」


「そうじゃなければ、娘を殺すだけだ」


「そうですね」


 男たちは笑いながら話をしている。


「まあ、1人で来たとしても殺すんだけどなぁ!」


「アイツの驚く顔が楽しみだ」


 男たちの笑い声が木霊する。


(な・・・)


 コイツら、殺す!


(ひとまず準備をしよう・・・)


 だがメリアの状態が良くない。

 あまり時間をかけられないな・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(準備完了)


 でもまずはメリアを助けなければいけない。


 柱の上からメリアの縛られた柱の裏側へ着地する。


「メリアちゃん!大丈夫?」


「・・・」


 駄目だ、意識が朦朧としているのだろうか・・・

 話しかけても返事をしてくれない・・・


(しょうがない・・・)


 レイは懐からいくつかある物を取り出す。


 XM84スタングレネード

 爆発することで当たった人間に一時的な難聴、目の眩みを与える非致死性兵器だ。


 レイはそれを男たちに向かって投げまくる。


バン!バン!バン!バン!


「なんだ!?」


「うわ!目が!」


「落ち着け!お前ら!敵襲だ!クッ・・・」


(よし、全員当たったな)


 念には念を入れ、1人につきもう2〜3個当てておき、素早くナイフでメリアちゃんを縛る紐を断ち切る。

 倒れかかるメリアを抱え、倉庫からの脱出を図る。


「あ!コラ待て!」


 1人立ち直りが早いやつがいる。

 レイは自分とその男の間にピンを抜いた状態のスタングレネードを大量に召喚。


 バババババババババン!


「ギャァァァァァァァァ!!!!目がァァァァァァァァァァァァァ!!!耳がァァァァァァァァァァァ!!!」


 男は何処かの大佐みたいな事を言っているが気にしない。

 1人が復活したのならほかも復活する可能性があるので足元に同じように召喚。


 ババババン!


 その隙に窓からメリアを抱え脱出する。

 ある程度離れたら物理魔法障壁を張りつつあるスイッチを押す。


 ドーーーーン!!!


 C-4爆薬

 プラスチック爆弾とも言われ、衝撃や火では爆発しないという特性を持つ、軍用のプラスチック爆薬の一種だ。


 レイはそれを壁や柱などに大量に仕掛け、今押したスイッチで起爆するようにしていたのだ。


 爆発の衝撃で壁や柱を失った倉庫は完全に瓦礫の山と化した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 クソ!何なんだいきなり!

 突然何かの攻撃を喰らい、目や耳が使い物にならなくなった。


 やっと目が見えるようになったぞ・・・


「お前ら!多分あの獣人族の娘だ!探s・・・」


 ドーーーン!!!


「は?」


 最初から、アイツはおかしな武器を使うやつだと思ってはいた。

 あの武器は空いていた穴から高速で何かを飛ばすものだと思っていたが・・・


「うわァァァァァァァ!!!」


 それを発したのは俺だったか、それとも部下だったかはわからない。


 男たちが最後に見たのは、自分を押し潰そうと迫る瓦礫だった・・・

スタングレネードからこんなに早く復帰できるものなんですかね?(知識不足)

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― 新着の感想 ―
[良い点] スタングレネード大量召喚はとても面白いですwww [気になる点] スタングレネードの件ですが、プロだと1秒足らずで復活できるらしいです。 [一言] これからも頑張ってください!
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