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2話 世界知っちゃいました

 ハローワールド。さーどあにばーさりーです。祝福してください。もっと祝福してください。


 なんやかんやで結構な時間が経ってしまいました。平凡な日々でしたが、今日のレオニスはちょっと違います。

 本日は少し、というかだいぶおかしいのです。幾多数多という情報が頭の中に直接入ってくるのです。

 こんなにされたらパンクしちゃいますよ。なんで急にこんないっぱい。


 四神大戦や、ゼルドラや魔族、そしてフォグナのことなど、知り得ることの無い情報が、レオニスの中へと直接入っていた。

 その中でも、レオニスが目を向けたもの。興味を示したもの。それは、神子のことだった。

 神子とは、神から選ばれた存在のことだった。生まれながらにして、他とは一線を画す神力を保有し、扱いも長けている。そして、神法を使うことができる。

 神法とは、神の使う技。願いを具現化する能力である。

 神法は、その土地の加護を多量に受けていないと使うことはできない。

 加護はその土地に眠る、四神の信頼である。長い時を過ごしたりすることによって、微量ながら得ることができるが、本当に微々たるものである。

 つまりは、神子というのは生まれながらにして、神から信頼されている存在ということである。

 本当に選ばれた、ほんの一握りにのみ許された世界。それが神子であった。

 レオニスは選ばれた存在だった。故に一歳のときから、すでに神力を扱うことが可能だった。


 いやいやいや、そんなことよりなんですか?この情報なんです?

 よくよく考えたら産まれたときからおかしいですよね?自分なんでこんないっぱい知ってるんです?

 こんなときに頼りになるのがシャルナさんです!リュウガとかまじ使えないから。


「まま、あたまのなかにいろんなことがいっぱいながれこんでくるんだけど、なんなの?」

「ん?なんの話?」

「ぼくのあたまのなかに、かみこ?とかかご?とかのことがいっぱいはいってくるの」

「えぇ!?ど、どういうことなの?」

「そのね。うまれたときから、いっぱいことばわかってたり、いまはいっぱいじょうほうがはいってくるの。これってかみこののうりょく?」

「ちょっと話がわからないけど、つまりレオニスは、神子とか加護とかを理解したってこと?」

「うん」

「……そう。じゃあ、神子ってなに?」

「しんりょくをいっぱいもってて、あつかいもうまくて、しんほうもつかえるすごいこ」

「すごいわ。本当にわかってるのね。他には?他には何かわかった?」

「ししんたいせんのこととか、せかいのこととか。とにかくいっぱい」

「流石レオニスね。自慢の息子だわ」


 シャルナさんに抱きしめられるとすごい落ち着きますね。あと、ちょっとだけ力が湧いてきます。

 シャルナさん曰く、この情報はこの世界のことらしいので、少し世界を整理しようと思います。


 この世界は、四神大戦により、4つに分かれたらしい。

 北西の方角にある、火山地帯がアカーシャ。火神アカーシャの加護がある地で、アカーシャ王国という国がある。

 アカーシャ王族は火の神子が生まれることがあるらしく、現国王レイドル・アカーシャは最年少で王になった天才だとか。

 アカーシャで生まれた人は、基本的に火の魔法を用いるとされている。リュウガもアカーシャ生まれらしい。

 なんで急にリュウガ?

 アカーシャでは、その火の魔法を用いた鍛治が盛んであり、数々の武具を生み出している。

 北東の方角にあるのがミドラ。風神ミドラの加護がある地で、ミドラ王国という国がある。

 ミドラ王族は風の神子が生まれることがあるらしい。

 ミドラで生まれた人は、基本的に風の魔法を用いる。

 ミドラの空中には、竜の住む地、竜都市ドラドがあり、ミドラ王は竜との友好を結ぼうと頑張ってるらしい。

 唯一、友好を結ぶことができた竜が、グリモーラというところにいるらしい。紅い竜だそうだ。

 南東にある砂漠がイエレン。土神イエレンの加護がある地で、イエレン王国という国が地下にあるらしい。

 イエレン王族は、土の神子が生まれることがあるらしく、つまりは自分も王族ということだ。

 イエレンで生まれた人は、基本的に土の魔法を用いる。シャルナはイエレン生まれです。

 イエレンは砂漠のため、地上では暮らしにくい。故に、魔法や神法を用いて穴を掘り、地下に暮らすのが普通らしい。

 イエレンの中でも、だいぶミドラに近い我らがバアム村は砂漠化していないため、家が建っているが、基本的には地下である。

 土の力により、採掘が非常に楽なため、鉱山資源が豊富にある。

 南西にある、水のあふれる地がオルバス。水神オルバスの加護がある地で、オルバス王国という国がある。

 オルバス王族は、水の神子が生まれることがあるらしい。

 オルバスで生まれた人は、基本的に水の魔法を用いる。

 食事は神力で補えるため、さほどする必要はないが、水は神力では補えないため必要不可欠である。それ故に、オルバスの握る権限は大きい。

 対魔組織ウィルの本部はオルバスに位置している。

 そして、大陸の中央。どの四神からも加護を受けていない地。それがゼルドラ。

 かつて魔法や魔族を作った魔王ゼルドラがいた地。そして現在、魔王フォグナがいる地。

 魔族がうじゃうじゃいて、近づくことは困難で、中央には金色に輝く塔があるらしい。

 僕ことレオニスは王族であってそうじゃない。確かに、王族の血は流れているが、そこまで濃くはない。

 シャルナはイエレンのアルス家の生まれで、アルス家というのは王族の分家である。

 王族の娘が嫁いだ先である。故に、神子が生まれる可能性がある。

 アルラトス家というのは、シャルナのアルス家とリュウガの家名が混じった家名で、リュウガの家名は不明。

 つまり、アルラトス家は王族の血が流れているということになる。


 とりあえずそのくらいです。ちょっと頭が痛いです。

 何故こんな情報が頭の中に入ってきたのかはわからないけど、使えるのでおっけーです。

 ん?まだ情報残ってる?あぁ、これはあれですね。我が両親のことですね。

 シャルナは神力が多くて、対魔組織ウィルの銀ランクらしいです。ランクが何かはわかりませんが、すごいのでしょう。

 リュウガも同じく銀ランクで、剣術に長けているらしいです。あのリュウガがね。へー。

 どうやら両親とも結構強いらしいですし、親の顔を汚さないためにも、強くなりましょう。とりあえず、まずはシャルナさんに頼んでみましょう。

 そういえば、今シャルナに抱きしめられてるんですね。落ち着きますね。すごい落ち着きます。


「まま、しんほうのつかいかた、おしえて?」

「いつかはこっちから教えようと思ってたけど、まさか自分から言ってきてくれるなんて。流石レオニスね。だけどごめんね。私、神法使えないのよ。でも、魔法も多分感覚は同じだと思うから、それなら教えられるわ」

「ありがとうございます」

「えぇ。頑張って使い方覚えて、リュウガを驚かせましょう?」

「うん」


 目標決定の瞬間でございます。何気なく、3年間過ごしてきましたが、目標は決定しました。リュウガをしばきましょう。

 リュウガに勝って煽ってやりましょう。息子に負ける父親です。楽しそうですね。

 そうと決まれば早速特訓です。超レオニスの神子バージョンを目指しましょう。超レオニスゴッドです。もしかしたら髪が赤くなるかもしれません。

 冗談はさておき、やりましょうか。シャルナ先生お願いします!


 特訓開始!!


 2ヶ月後、超レオニスゴッド爆誕!!(嘘)

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