変化
8話です。
時は流れて。そう、結構流れて。具体的に言うと二年くらいたって。
・・・二年間話飛ぶの多くない?私の人生オリンピック位の頻度でイベント起きてるのか?多いような少ないような複雑な気分になるけども。
とにかくこのイベントはみんなにもなじみが深いものだと思うよ。基本的にみんな経験してるはずだからね。
何なのかもったいぶらずに話せって?いいでしょう。じゃあ発表します。
学校に入学することになりました!!
おめでとうございます!ありがとうございます!
因みに学校では寮生活をすることになる。あ、でも初日は馬車に乗っていくことになります。さすがにこの世界には電車とかはないからね。どこぞの四分の三番線にいくことはできないんだよ。
二年の間クライ先生の指導のもと主に魔法の使用を学んでたわけなんだけど、その途中で急に学校の話になってさ。いろんなことと同時に試験勉強もすることになって結構大変だったよ。
まあ実際私が受けることになる貴族用の試験問題は簡単なんだけどね。レベルとしては庶民用の試験でも超えれるぐらいに勉強してたから大変だったわけで。魔法学校にも最初のうちは肩書のために入りたいって人とかもいっぱい入るからそういうシステムになっているの。もちろんレベルが上がってくるとそんな特別扱いはなくなっていくわけなんだけど。
今のところ私の将来設計は学者系に進むか公務員みたいな職につくかで迷ってる感じ。そのために学校は一通りしっかり出ておきたいのよ。もっとも個人の興味としてよほどのことがない限り卒業まで通うことは昔から決めてたことなんだけどね。
話が遠回りしたけど今調度その試験の結果を確認してからまあ小難しいことをあれやこれやと整理してようやく一息つけたタイミングだった。試験の内容は異世界転生テンプレ四天王の的に向かって魔法を打つ的な感じじゃなく筆記試験と健康診断みたいなのだった。
本来まだ魔法を使っちゃいけない年齢なんだからそんな試験があるはずがないんだけどさ。
学校の構造は最初の三年は交流作りが主になっている感じで内容も優しい。だけどそこから先はそれぞれ科目を選択して専門分野に傾倒していくことになる。学校は三年単位で大幅な変化が起こる代わりに学年間の縦の交流も多く行われる。
クライ先生曰く「将来への投資という面についてしっかりと理解していても、学校においておくにはもったいないと思わせられるほどの人材が集まっている。」らしい。
まあ最初の三年間は交流を増やすことと魔法をより正確に操作することに重きをおいていく予定。
・・・ああ、忘れてたけど魔力結晶はまた作り始めた。私の命をギリギリのところでつないでくれた命綱的立ち位置に決定されたこの石株は私の中で大幅に上昇した。そのため、これまでよりも気持ちを入れて毎日作っていたのだが・・・。
それが原因だったのだろうか。ある日いつものように今まで作ってきた全ての石が入っている例の小物入れをのぞき込むとそこに小石のようであった魔力結晶の姿はなかった。誰かに盗まれたとかそういうことではない。魔力結晶自体はちゃんとそこにあった。あったんだけど、そのサイズと形が明らかにおかしなことになっていた。
具体的に言うと小粒な石がたくさんあったはずの箱の中には箱の内壁に張り付くようにぎっしりと詰まった一塊の水晶があった。つまり合体してしまったのだ。それも本物の水晶のような線が残っているわけでもなく全く跡を残すことなく完全に元から一つのようになっていた。
最初は困惑したしどうしようかと悩みまくったけどわりとノリに従って生きている私は次の日の夜に気が付いてしまったのだ。
あれ?もしかして狙った通りにこの塊に付け足すことできちゃったりする?
と。早速結晶を持ってその中に向けて鍾乳洞の成長をイメージしながら魔力を凝縮してみた。出来た。出来ちゃった。出来ちゃうかぁ。
ちょっとへこんでる所に向けて送ったんだけどいい感じになだらかで綺麗になった。これは悪巧みがはかどるなぁ。
・・・話がそれまくったね。
まあとにかくこれから学校での生活が始まる訳なんだから二年おきじゃなもっと細かい周期でなにか起きると思うのよ。前世の一般的小学一年生に比べればはるかに皆賢いとは思うけど、あくまで賢いと聡いは別だしわかっててやるやつも出てきそうだ。
友達、出来るかな?ぼっちで孤立したりしないかな?なんてとても子供らしい悩みを大人の頭で真剣に考えながらまた日は変わっていく。
ちょっと短くなってしまいましたね。次から学校編が始まるんだと思います。
感想、ブクマ等いただけましたらわーい!ってなります。
では、またお会いしましょう。骨董品でした。