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授業という名の設定の垂れ流し

15話です。

この国が一体いつから始まったのか正確な年数を示す書物は存在しないとされている。実際の有無については調査の途中であるため定かではないが国家の機密情報にもなかった(国談)とのことなので本当に無いいう考え方が有力である。もっともひょっこりと書物が見つかる可能性や国の人間が隠蔽している可能性もあるのだが。

しかしそれでもこの国、『ミネファスト王国』の王政政治は数百年から千年にわたっていることは確実だとされている。しかしそれだけの間現在のような親族による王位の継承が行われてきたというわけでは無くその本質が大きく変わっていた時もある。例えばバトルロワイアルで最後まで生き抜いたものが王の名を受け継ぐ、だとか最初にあの山からこの門を開いたものが王になるとかそういった決め方を行っていた時期だってあった。当然政治的な面に関して王が権力をふるうことはほとんどなかったようだが。


現王『フェグニア・ミネファスト』はそう言った王たちとは違い幼いころから王としての英才教育をうけ育った生粋の王だ。そこそこの年ではあるようだが外見からはそう言った様子は見受けられずいつまでも若々しいままである。そのため王子が三人いる現在もしばらくは退くことはないだろうと言われている。


現在のミネファスト王国の治める領地はその長い歴史から受け継がれているためか相当に広く各貴族に自治を任せているほどだ。それだけの広大な敷地の管理を行うには国だけでは見過ごしてしまう事象も数多くある。それに対応するために生まれたものがギルドの始まりであった。とはいっても最初期に始まったギルドの仕事はハンターでも何でも屋でもなく主に国に向けての伝達組織であった。しかしその内荒くれものどもを利用した傭兵業のようなものを営み始めそれが後の冒険者ギルドに繋がっていくことになる。


ただ、元々様々な見過ごしをなくすための組織として生まれたギルドは冒険者ギルド一色に染まることはなかった。狩りのような傭兵業とは違った働きとしてまず生まれたのはやはり何でも屋だった。彼らは地域の人間と深くかかわりそれぞれ地域組合のようなものを設立していった。興味深いのはそれが国全体に同じような時期に生まれていることだ。普通に考えるのであれば国が指示を出したのだと考えるだろうが本来の連絡組織としての役割を放棄することをより積極的に推し進めようとしていると取られてもおかしくないような計画に国がそんなに積極的に動いたのだろうかという見方もあり何とも言えない状況である。ただ国の負担を減らす組織へのシフトチェンジを図ったという考え方もあるので未だに学者の中では意見が分かれている。


まあそれはともかくとして地域ごとに施設があるとなると憧れになるのは流れの傭兵活動のようなものである。実際そういった生活をしている人間が少ないが存在した。そういった人間は大抵かっこいい感じのストーリーがあり語り継がれることが多いのだが、そういったものの中でも特別目を引くものだと何でも屋を渡り歩く存在として一時期世間に流浪の主婦なんていう存在が噂されていたこともあるらしい。なんでもどこからともなく現れて家事を完璧にこなした上でライフハックと人生を良くする方法を教えて旅立っていくのだそうだ。面白い話ではあるものの真偽は不明である。


ここまで長々とミネファスト王国についての話をしてきたがこの世界に存在する国家というのは当然ながらほかにも存在する。その代表例は『ネンの国』だ。ネンの国は獣人国家である。

しかし獣人がミネファスト王国にいないかというとそんなことはなくまた同じようにネンの国にも人間は滞在している。両国家は近隣国であると同時に同盟国であり非常に親しい間柄であるためお互いの交流も多く種族間でのわだかまりは特にない。

獣人にはガッツリ獣な感じのものと人に獣の耳やしっぽが生えたようなタイプの二パターンおりその比は大体同じくらいである。

彼らの特徴は身体能力に優れていることがまず挙げられる。どの獣人かによってその性質は変化するがそれぞれ一つとがった能力を持っていることが多い。例えば犬や狼の獣人であれば嗅覚などに秀でており到底他の者が感じ取ることができないようなにおいですら察知できる。先ほど言ったガッツリ獣人とパーツだけ獣人の違いは主にここにあってガッツリ獣人の場合はこういった能力が常に働いているがパーツだけ獣人の場合は意識しないとその能力を発揮することができない。これはお互いにとって一長一短で、大きな音きつい臭いなどをシャットアウト出来ない代わりにいつでもその力を十全に発揮できるという風になっている。


ではそんな彼らに何らかの優位性を人間が確保できているのかといえばその答えはイエスだ。それは何かというと皆さんお馴染みの魔法、だ。獣人の身体設計上魔法を体外で発生させることが大変難しくその点においては人間の圧勝というわけだ。


話を国内に戻すが現在私たちがいるこの学校があるのは王都『ファンドルン』である。ファンドルンは王都の名に恥じぬ栄えっぷりで交易なども多く行われ人の行き来が絶えない活気あふれる大都市だ。ミネファスト王国には他にも有名な街がいくつもある。例えば港町『ブルース』、貿易都市『サイゼン』、迷宮都市『メイブル』などが挙げられる。どれもその肩書にそぐわぬ発展をしているが特筆すべきものがあるとするならやはり迷宮都市メイブルであろう。


迷宮都市の名の通り迷宮を中心に造られた街並みは美しくもあれどどこかものものしく要塞のような印象を受けることもある。非常に多くの冒険者が富を求めてこの地にやってくるためそれをバックアップする職業が栄えている。迷宮には様々な物資が隠されていると同時に魔物が非常に多く生息していてうまく立ち回れば一攫千金も夢ではない。

ただそれ相応に命の危険も通常の魔物狩りより数倍高く迷宮に入ることを命を捨てることと同義だと嫌う冒険者もまた多くいる。



これくらいでいいかなぁ。

感想等頂けましたら喜びます。

では、またお会いしましょう。骨董品でした。

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