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入学式

10話です。

担任を名乗ったミルナ先生はとらえどころのないような印象を与える人だった。藍色のロングヘアーを床に届きそうなほどに伸ばした姿からはそのずぼらさが透けて見えるように感じるが眠たげに薄く開けれた真紅の瞳からは私たちに向けての興味が強烈に向けられていた。白衣のようなローブを羽織った姿からは不思議な貫禄を放っていた。


「これからこのクラスで過ごしてくわけだから自己紹介の一つでもやろうと思ったんだけど、その前に新入生用の集会が開かれるからそっちに行こう。入学式、ってやつさ。皆私についてきてね。」


少しの困惑はあったものの私たちはそそくさと歩いて行ってしまうミルナ先生の後を急いで追った。


長い廊下を歩き続けるとやがてとても大きな扉が目に入ってきた。その扉の前でこちらを振り向いているミルナ先生は


「ここからは一応ちゃんとしたところだからね、順番とかどうでもいいけど整列してもらっていいかい?・・・うんおっけーだ。じゃあ行こうか。」


ミルナ先生が扉に手をかざすと扉の正面に魔法陣のようなものが描かれるとゴゴゴ、とひとりでに開いていく。


その先にあったのは講堂だ。素人目に見ても貴族的観点から見ても煌びやかでありながら格式や歴史を思わせるような重厚な空気感を演出する豪華な装飾が施されていた。


その迫力に飲まれた私はミルナ先生に案内されるまま席に座った。そこから見える景色は入ってきたばかりの時とはまた変わり、半円状に取り囲むように配置された椅子のどれからでも正面に映る中央のステージをどうしても見続けなければならないと使命感にかられるほど心理的なコントロールをも計算に入れた造りだ。


え、なんだか言葉遣いが堅苦しいのが続いてるって?そりゃしょうがないでしょう。この学校来てからずっと圧倒されっぱなしでほんとの私の感想とか言わせたら一言だけ。


「うわぁ、すごーい。」


「馬鹿かお前は。せめて口を閉じろ。」


突然かけられた声に驚き反射的に横を見るとそこには後ろの方の席でたたずんでた赤髮の少年が呆れた顔をしてこちらを見ていた。


「もしかして、声に出てた?」


「もしかしなくても思いっきり出てたぞ。なんなら口もポカンと開きっぱなしで何考えてんだか一目でわかるような顔してた。」


おおう。私としては完全で完璧なポーカーフェイスでやり過ごしていたつもりだったんだけど。流石に自覚がほぼないとはいえ貴族として不味かったかも・・・。


「お、おほほほほ!何をいっているのかわからないザマス」


「お前が何をいってるんだよ。」


「塩対応ザマスね」


「ちゃんと対応する理由がないだろ。あとそのザマスはなんだ。」


「あ、入学式が始まったみたいだよ?静かにしなきゃ。」


「急に正気に戻るなよ」


なんのことだかわかりませんなぁ。ええ、全くわからない。それよりも入学式だ入学式。


『あー、あー、聞こえてるかな?新入生のみっなさーん!どうもこんにちは!学園長だよ!(はあと)』


うわぁ。なんかもうさっきまでの厳かな雰囲気どこ行っちゃったんだろう。濃いなぁ、キャラ。


ステージの上でくるくる回っている人、いや方は学園長なのだろう。遠くから見ても目立つような若草色の髪をアイドルみたいに整えている。


パッと見た感じの年齢は24~29歳といったようだがまず間違えなくそんな年齢でこの巨大施設の学園長になんてなれるはずがないのでファンタジーのお偉いさん方によく見ることが出来る若作り現象だと思われる。


『いやいや、今年もこんなに一杯来てくれてありがとうね!一緒に頑張っていきましょう!これから人によって違うだろうけど何年かよろしくね!とりあえず最初の一年目は学校にしっかり馴染むように努力してくれたまえ!以上!!じゃあ後は生徒代表にお任せするよ~』


言っていることが支離滅裂な訳じゃないんだけどやたら感嘆符の多い演説が早々に終わった。むっちゃ声を張り上げてる風だったけどそんなに大きな声に聞こえなかったのはマイクの役割を果たしていた魔法を使っていた先生が学園長の声を絞っていたからだろうか。


『はい。変わりました。在校生代表六年生のセンジメ・テンポリーです。あれの後に演説とかしたくないんですが、しょうがないのでやります。』


次に現れたのは真面目そうな顔をした生徒。きっとこっちの人に話をさせた方がここの雰囲気には合うだろう。学園長のノリが通用するのはフェスとかライブだけだ。


『これから少なくとも三年間この学校の中で過ごすことになりますが、基本的に不自由するとこはないです。あまりにも施設が充実しすぎていて道に迷うことが多々あるくらいです。なのであんまり気負わず生活してください。毎日気を張って生きてると疲れます。実体験なので信憑性は高いでしょう。それでは皆さんご入学おめでとうございます。』


これは、ためになるお話だったね。学園長よりは長かったとはいえかなり簡潔な内容だったけど緊張がほぐれたように感じる。


このあとめちゃくちゃ自己紹介あるけど。嫌だ!思い出したくない!!事故紹介しか出来ないよ私は。


なくならないかなぁ・・・。

話す内容がなくなりました。


感想、レビュー等いただけましたら嬉しいです。


では、またお会いしましょう。骨董品でした。

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