だいはちわ もう、だめだ
ぜんかいまでのあらすじ:
<ようかいブクマはがし>のブッくんと、ていへんさくしゃのTくん。
ふたりはついに、なかよしになった!
ブッくんが、いろいろアドバイスをくれて……
Tくんは、なげだしていた『だいひょうさく』を、かんせいさせることになった!
さあ、Tくんは、ブクマをゲットできるのか?
それからTくんは、がんばりました。
ブッくんがさしいれてくれた、ドリンクざいをのみながら、よるもねないでキーボードをたたきつづけます。
そして、みっかごのあさ。
ついに『ミッドないとクルセイダーズ!』はかんせいしました!
よあけのコーヒーでかんぱいして、Tくんはちょっとかみんをとります。
そのあいだに、ブッくんがさいしゅうチェックをしてくれました。
まちがってるとことか、わかりにくいところをなおして……
「これならいける!」といってもらって、さあ、とうこうです!
かつどうほうこくで、きちんとみんなにあやまって、『このさくひんはぜんぶかきあげました。どうか、よんでみてください!』とおねがいします。
そうして、おはなしのつづきをとうこうしていきます。
なんわぶんか、とうこうしたところで、Tくんがいいます。
「そろそろだれか、みてくれたかな?」
「『アクセスかいせき』をみてみろよ。
さすがにゼロってことは、ないとおもうぜ!」
「うん、みてみるよ!」
Tくんはドキドキしながら、『ミッドないとクルセイダーズ!』の『アクセスかいせき』をみてみます。
するとどうでしょう。いままでみたことないかずのひとが、よみにきてくれていることがわかりました。
ブクマはまだ、ふえてないようですが、それはまだこれからです。
Tくんはどんどん、どんどんとうこうをしていきます。
なんわかとうこうをしては、『アクセスかいせき』をみて、ブッくんとよろこびあいます。
そうしてまた、とうこうをします。
そんなことが、どれくらいつづいたでしょうか。
ついに、のこすはさいしゅうわ。
でもそこで、Tくんのてはとまってしまいます。
「T? つかれたのか?
すこし、やすむか?」
「だめだ……」
「えっ?」
「ブッくん。
やっぱ、ダメだ。
ここまでで、まだブクマ……いっこもふえてない!!」
Tくんは、つくえにつっぷしてしまいます。
そうして、なきそうなこえで、いうのです。
「ブッくんもしってるだろ。
ブクマって、おきにいりのあかし、だけじゃないんだ。
ほら、たまにしか、こうしんされないさくひんって、あるだろ?
それがこうしんされたか、どうか。
ブクマをつけておくと、しることができるんだ。
でも、『ミッドないとクルセイダーズ!』は、ここまでいっきに、こうしんしちゃった。
ブクマをつけるひつようが、もう、なくなっちゃったんだ。
もしも、おきにいりのあかしとしての、ブクマがつくのなら……
もっと、はやいだんかいでついてても、いいとおもうんだ。
ここまでで、かんそうも、ポイントももらえてない。
つまり、よんではもらえたかもしれないけど、それいじょうでも、それいかでもないんだ。
この、ラストをとうこうしたら……それで、おわり。
ぼくのさくひんに、ブクマなんて、つかないんだよ、やっぱ。
だれも、ポイントなんかくれやしない。かんそうだってもらえない。
だって、ソラさんは、もういないんだもの!!」
Tくんはわっとなきだしてしまいます。
「ソラさんだけなんだよ。ぼくのさくひんを、いいねっていってくれるひとなんて!
でもそのソラさんはもう、いないんだ。
さんかげつまえにしゅじゅつするって、にゅういんするっていって、それっきり……
ぼく、がんばってかいたんだ。そうすればきっとソラさんのしゅじゅつもうまくいくって!
でも、いっかげつたっても、にかげつたっても、……
ぼくは『ミッドないとクルセイダーズ!』をかけなくなってた。
でも、このままじゃいけないって、だったらほかのさくひんをかこう、として……それでも、だめで……
やっぱり、だめだったんだよ。
ソラさんはきっと、たすからなかったんだ!!
もう、どうにもならないんだ。ソラさんのことも、ぼくのことも!!
どれだけがんばったって、やっぱりもうだめなんだ。
ぜんぶておくれの、おかどちがいだったんだ!!」
ブッくんは、Tくんのかたをぎゅっと、だいてあげました。
Tくんはブッくんにしがみついて、ただただ、ないていました。
そうして、どのくらいたったころでしょうか。
ブッくんが、Tくんにいいました。
「おまえにとって、ソラって……
そんなに、だいじなやつ、だったんだ」
「うん。ぼくにとっては、だれよりのおんじん。
あのひとはすごいんだ。どのさくひんもみんな、みんなおもしろくて。
それでて、とってもやさしくて。
ぼくなんかのへたくそなさくひんに、ブクマも、ポイントもつけてくれて。
なんども、あったかいかんそう、くれたんだ。
ぼく、いつしかソラさんのために、さくひんかいてた。
おかしいよね、こんなの」
「おかしくない」
ブッくんは、まじめなかおでいいます。
「T。いまから、いっしょにこい。
オレがさいしゅうチェックにつかった、『ミッドないとクルセイダーズ!』のプリントアウトをもって。
……おまえに、みせたいものがある」
のこりじかん あと 1にち