だいごわ オレのためにかけ、さもなくば……
ぜんかいまでのあらすじ:
0ポイント0ブクマをひゃくれんぱつくらいしている、ていへんさくしゃのTくん。
もうやめちゃおうかとかんがえてたら、おへやに<ようかいブクマはがし>があらわれた!
『ブクマをよこさないと、しぬよりひどいめにあわせるぞ』とTくんをおどすそいつ。
まぼろしかとおもっていたら、つかまれたかたに、おおきなあざがのこっていた……
つぎのひのよる。
ようかいブクマはがしをなのるしょうねんは、またTくんのへやにやってきました。
いったい、どうやってやってきたのでしょう。
まあ、そこはようかいだから、どうにかしたのでしょう。
≪なんか雑!≫
Tくんはきのうとおなじように、つくえのまえにすわって、パソコンをみていました。
パソコンのがめんには、テキストエディターがうつってましたが、
そこにはなんにも、かかれてません。
「よう、T。
どうだ、ついたか、ブクマ?」
しょうねんがこえをかけると、Tくんはゆっくりとふりむきます。
Tくんのめのしたには、すっごいクマができていました。
クマさんとブクマさんってにてるね! とかのたまってた、
Hではじまるていへんさくしゃがどこぞにいるみたいですが、
こうしてみると、にてません。
≪いやいやいや≫
それはともかく……
しょうねんをみたTくんは、ひっといきをのみました。
そして、ひっしでいいわけします。
「あっ、あのさ、かんがえてる。かんがえてるんだよいま!!
いい、いきなりこえかけるから、わすれちまったじゃんかっ!!
おおっ、おまっ、おまえのせいだぞブクマはがしっ!!」
「ほーう?
それはそれは、悪かったな。
それじゃあおわびに、新作のネタをていきょうしてやろうか?」
しょうねんはにやり、とわらいます。
えものをまえにした、ねこかのどうぶつをおもわせる、どうもうなわらいです。
Tくんは、いたいのこわいのだいっきらいです。
ぜんりょくで、くびをさゆうにふりました。
「チッ、ケチなやろうだぜ。
まあでも、おとこのちなんかより、ブクマのほうが、ひゃくばいもせんばいもうまいからな。
まってやるよ、やくそくの日までなら、いくらでもな」
しょうねんはすっとからだをよせてきて、Tくんのみみもとでささやきました。
ひくくおさえたそのこえは、あまくて、せくしーな『イケボ』です。
こういうコンテンツがだいすきなおともだちなら、
うひゃあラッキー、なんて、よろこんでしまうところでしょうが……
≪いやいやいやいやっ?!≫
あいにくとTくんは、それどころじゃありませんでした。
ガタガタブルブルとふるえて、マウスをとりおとします。
「フン、まあいい。
いいか、書け。一行でいいから、書け。
べつにヘタだろうがなんだろうがいーんだよ。
ネタがなければ、『たすけてください』でもなんでもいい。
まずはこのオレのためにおまえは書け。
それができたら、すこしだけおまえをたすけてやる。
しかし、それすら、しないようなら……」
つめたいゆびが、すっとTくんのくびすじをすべります。
もしもあす、いちぎょうもかけていなかったら……
きっと、こんどこそ、ちをすわれてしまうのでしょう。
Tくんはもう、こえもでません。
めには、じわりとなみだがにじみます。
それをみたしょうねんは、うぐっとつまりました。
それでも、やくそくはやくそく。
こころをおににして(ようかいですけど)たちさるのでした。
≪…………うん、無駄なボケでにげみちをつくったことはほめてやろう。≫
きょうも5かいのまどをあけ、どこかへとびだしていったしょうねんですが……
そのちょくぜんに、なにかをつくえにおいていきました。
みれば、それはちゃいろのこびん。
いつもTくんがのんでいる、ドリンクざいでした。
あれっ、ぼくがいつも、これのんでるって、どうしてあいつ、しってるの?
ありがたいけど、ちょっとぶきみです。
でも、すててしまうのもなんだか、おしいきがします。
けっきょくTくんは、ドリンクざいをつくえのすみにそっとおきなおして、
ふたたびパソコンにむかうのでした。
のこりじかん あと 5か
2019.05.27
本日、コメディバージョンはこの一部分の更新となります。
明日からは朝晩二部分更新に戻ります!