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タイムネメシス~二度目の人生は二つの入れモノde~  作者: あすか良一
第一章 【異世界での旅立ち】
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第12話 『いざ神殿へ』

先日携帯のデータが飛んでしまったので今回からPCでの投稿してます。

 

慣れない上に、設定メモまでも一緒にカッ飛んでしまったのが痛恨です。


チェックおろそかになってしまってると思われ…度々すみませんです。


第12話


『いざ神殿へ』



そのまま眠ってしまっていた俺は

翌朝やってきたフリージアに起こされて

村長の家へとやって来た。


ドランクは、

『俺も行く!』としきりに言ってたらしいが

フリージアからの

『ダメよ!あともう一日は安静にしてなさい!』

という一言で止められたらしい。


ミスティ曰く、実際はかなり駄々をこねそうだったのを

フリージアの後ろの般若さんが止めてくれたらしい。

流石はフリージア、怒らせると怖いな…


ミスティは朝、挨拶に来てから、一足先に神殿へと向かった。

事前に神殿の方にも話を通しておいてくれるそうだ。

挨拶に来た時もまだ少し顔が赤かったような気がする。


村長の家は村の北側にある。

中央ではなく北側にあるのは、一応は森側の警戒上、

危ない事は村長が一番に被るべきだと前に村長が

言っていた。


ただレンの記憶上では、かなりの変わり者である…


俺とレンとフリージアはとりあえず事前に話した通り、

村長に話をするのはフリージアで、

聞かれた事に答えるのがレンという恰好だ。

俺は基本、傍観するという事になった。

フリージアはレンだとボロが出そうな気もするけど…

とどこか不安気ではあったが…


村長の家はそれほど大きくは無い。

村長は一人暮らしだし、前の村長も一人暮らしだった。

この村では別に村長の家族が村長になるわけではなく、

選挙のようなもので決まるらしい。

因みに前回の村長選は立候補者が一人だったのと、

推薦でフリージアやドランクの名もあがっていたらしいが

医者であるフリージアは辞退、ドランクは面倒がって

立候補者を諸手をあげて支持したらしい。


コンコン


フリージアが扉をノックすると暫くして、


ガタン!

という大きな音がして、

数秒後…


「だれじゃ!」


という声が聞こえた。


「私です。フリージアです。」


フリージアは大きな音はスルーして

何事も無かった様に声を返した。


「ちょ、ちょっと待っておれ‼」


かなり慌てた口調で返答があった後、

凄いドタバタしている様な感じだったが…


「んっ、待っておったぞ。入りなさい。」


ガチャリと音がして出てきた人物は

何事も無かったかの様な顔をした村長だった。


見た目は60代といった所で、

眉間の皺が気難しいそうなイメージを持たせている。

勿論お決まりの白い髭と頭の上が光っているのは

鉄板だったが…


『後は杖を持っていれば完璧だな』などと思っていたが

中に入って全身を見てみると、

腰は曲がってはおらず、体は筋肉質で村長というより

どちらかといえば漁師の様なイメージだった。


のだが…


村長は顔を出した後、俺たちを招き入れてドカドカと

部屋の奥へと入っていった…


なぜか下半身がふんどし一丁だった…


『なんでやねん!』


俺は頭の中のレンの記憶を引っ張り出してみた。


このエクシル村の村長の名は、

『セルジオ』

かなりの変わり者であるが村をこよなく愛する男で

昔は樵をしていたらしい。

今もたまに森に入っては樵をしているみたいだが…


うん、レンの記憶でもバッチリふんどし一丁だった。


なんでふんどし一丁なのかは以前ドランクに聞いた所、

『ヤツは無類のふんどし愛好家で、

 男だったらふんどしだろう』

という訳の分からない持論を持っているらしい。

以前ドランクもそれはもう熱心に勧められたらしいが、

丁重にお断りさせて頂いたとの事。


ちなみに日毎に色を変えているとの事…

今日は緑だった…

『どうでもええわ!』


俺たちは部屋に入り村長に一通り話をした後、


「そうか、なるほどな…」


村長は考えるようにして顎に手をあてている。


意外と様になってはいるが…


下半身ふんどし一丁で、

よく見ると若干お稲荷さんがはみ出してる…

フリージアは村長の顔だけ見て話している。

俺はレンの視界なのだが…


『なんでお前下半身見てんだよ』

との俺のツッコミにレンは

『だって気になるんだもん』

との事…まぁ気持ちは分からなくも無いが…


結局俺とレンは村長の下半身を気にしつつ、

フリージアは慣れているのかスラスラと話をして、


「いくつか気になる点はあるが、

 まぁ儂のほうから皆には話しておくわい」

といった形で終わった。

下半身以外は案外まともな人だったな…


ちなみに俺たちが村長の家に来た時、

家の中でドッタンバッタンしていたのは

きっと、ふんどし巻いてる最中に

やってきたからだとフリージアが教えてくれた。

どうやら家の中ではいつも全裸らしい…

うん、またもやいらない情報だな…


「それで、これからすぐに神殿に行くの?」

村長の家を出て、フリージアがそう話しかけてきた。


「うん、フリージアさんはこれからどうするの?」


「わたしはドランク達の様子を見てから

 昨日言った花の件を調べてみるわ。

 あなたもドランクに会っていかないの?」


「うん、僕はそうしたいんだけどグレンが…」


俺は本当はドランクに会っておくべきかとも

思ったのだが、今は魔物の件について調べる事が

先決で神殿に行った後、報告がてらに会いに行こうと

レンには言ってある。

正直レンには悪いが、俺はまだドランクにはあまり

良い印象は持たれていないだろうし、何よりあの

鋭い視線に慣れていない。


一応レンも本当は会いに行きたいのを

我慢しているのだろうが、神殿から帰ってからでも

いいかと言ってくれている。


「分かったわ、それじゃ何か分かったら教えて頂戴。」


「もちろんだよ、神殿から帰ったら報告に行くね。」

レンは片手をあげてそう答えた。


「気を付けてね。」

フリージアと別れた俺とレンは神殿へと向かった。


途中、何人もの村の人たちに声を掛けられたが、

レンはいつも通りの対応で、昨日の事を聞かれても、

『村長さんにフリージアさんが話してくれたから』

『僕もよく覚えていないんだよ』

ととぼけて見せた。

まぁ実際レンは覚えてないから嘘でもないので

村人たちは村長の話を聞くしかないかと思ってくれたようだ。


ひとまず体はレンに任せて

俺は神殿に向かうにあたってレンの知識を引っ張り出していた。


『エリクシル神殿』

その昔、遥か太古からある神殿で、

竜が祭られているとされている。

村はその神殿の近くに作られ、代々その神殿と共にある。


…って『これだけかよ!』

レンの知識ショボッ‼


加えてあるのは、

代々巫女は『秘め降ろしの儀』と呼ばれるもので

選ばれるらしく、ミスティはソレに選ばれたとの事。

尚、儀式についてはレンの知識には無い…

むしろ記憶も

『やるなミスティ』とか

『流石は僕の幼馴染』とか

感想しかない…


一応は映像的なもあるが、記憶での映像は

それほど鮮明ではなく

ぼやっとした感じにしか見えない。

これは記憶が不鮮明というよりレン自体が

あまり覚えようとしてないか、

強い印象を持っていないのが原因かもしれない。

村長のふんどしの記憶より薄いってお前…

まぁアレはあれで中々のインパクトだしな。


そしてようやく神殿が見えてきた所でレンは

ある事に気付いた。


村の北端から南の森を抜け、

高台付近まで来た俺たちはそこそこな距離を

歩いてはいたが、全く疲れない。

レン曰く『僕ってこんなに体力あったけ?』

そう、今更だがレンは自分が以前よりも力がある事に気付いた。


それとレンにも一応魔法の資質はあった。

適性する属性は『風』。

フリージアからいくつか魔法を教えてもらい使える様になった。

ただそれほど強い魔法でも無いし、種類も少ない。


体力も魔力も格段に上がっている事に今気付いた様だ。

『どんだけ天然なんだ』とも思ったが一応俺は魔法については

むやみに使わないよう言っておいた。

俺が言うのもなんだが、この村では秘薬のせいにしてあるし、

面倒になるのも嫌だったからだ。


『これが神殿か…』


体力があると分かってからレンは勢いよくダッシュし、

あっという間に神殿に着いた。


俺が思ってたよりは神殿それ自体はそれほど大きくは無かったが、

中世ヨーロッパの遺跡の様な雰囲気で、確かに雰囲気はある。


門の近くで俺が神殿を見ていると、


「レーン!」


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