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デッドワールド  作者: ヘルシーもやし
9/17

カーライル

ジャック達に捕まる少し前、エディ達は物資の調達のために北東に2~3キロちょっと行った場所にある民家をいくつか回り、物資を集めていた。


「よし!

この家は当たりだな!!

肉系の缶詰めが充実してる!!」


エディは集めた缶詰めをキッチンのテーブルの上に置いて戦利品のチェックをしていた。

この家は食糧以外あまりめぼしいものはなかったが、

肉や魚の缶詰めはエディの大好物だったので鞄に積めるだけ積めてこの家を出ようと準備を始めていたちょうどその時、

外から車が2台、走っていく音が聞こえた。


「生存者がいるのか!?」


エディは車がどこに向かったか確認するために外に出た。


「エディ!!

聞こえたか!?

車がここを通ってった」


アグエリアスも車の音を聞いて外に出ていた。


「あの方角は俺達の車が停めてある民家があるな・・・

奴等は俺達の存在に気付くかもな・・・」


「どうする!?

車が走って行った方に様子を見に行ってみる!?」


「・・・そうだな

だが、来た道をまっすぐ行くのは危険だ。

奴等は危険な人間かもしれない

とにかく奴等がどういう人間かわからないから遠く離れた場所で観察してみよう。」


アグエリアスはエディにそう言うと、さっき探索していた民家に戻って行った。

どうやら集めた物資を鞄に入れる作業の途中だったらしい。

エディはアグエリアスの準備が終わるのを待つことにした。


ーガチャ


アグエリアスが家から出てきた。

しかし、アグエリアスの様子が変だ。

なぜか両手を上げている。

エディは理解した。

しかし、遅かった。

アグエリアスは武装した男に捕まっていた。


「大丈夫だ!!

銃を突きつけてはいるが、これは君たちに話を聞いてもらうために仕方なくやっていることだ!!

君達に危害を加えるつもりは一切無い!!

だからこの家に入ってくれないか!?

話がしたいんだ!!」


黒髪でショートヘアの20代くらいの男で、黒いサングラスをかけていた。

口元には髭が生えていたが、どうやらしっかり手入れがされてある。


(この男・・・

1人じゃないかもな・・・)


エディは武装した男の身なりを見て思った。


「わかった!!

家に、入るよ!!」


エディも手を上げて家に入った。


「そこに座ってくれるか?」


男はソファーを指差した。

すでにアグエリアスが座っていた。

エディは男の言う通りにアグエリアスの横に座った。


「ありがとう

今俺の仲間がさっきの車の様子を見に行ってる。

もうしばらくすれば戻ってくる。」


男もそう言ってエディ達の向かい側のソファーに座った。


「俺はカーライル!!

君達は!?」


「アグエリアスにエディだ!!」


「アグエリアスにエディか!

よろしく!

俺の仲間はあと3人いるんだけど、来たらちゃんとあいさつさせるからもうちょっと待ってくれるかい!?」


カーライルはそう言って鞄から板チョコを二つ取り出してエディとアグエリアスに渡した。


「チョコは好きか!?

俺はチョコが大好きでね、というか甘いものが大好きなんだ!!」


カーライルは鞄からラップに包まれたチョコレートケーキを1切れ取り出して、かぶりついた。


「やっぱり・・・」


「やっぱり?

なんだ?」


カーライルは首をかしげた。

髭にチョコがたっぷりついているがカーライルは気にしない。


「そのケーキはどうしたの!?

見た感じ手作り感があるし、ラップに包まれてる。

俺達みたいに外にいたらケーキを焼く隙なんか無いはずだから、あんたはどこか安全な場所から来てるんだろ?」


カーライルはエディをじっと見つめて、またチョコケーキにかぶりついた。

それからカーライルは一気にチョコケーキを口に運んで咀嚼して食べ終えた。


「なんで甘い物食べると奥歯が染みるんだろう・・・」


カーライルは右の頬を撫でながらつぶいた。


「なかなかいい観察眼してるな~!!

そうだ!!

俺達はバルビュータという町から来た」


「バルビュータ?

そんな町は地図になかったが・・・」


アグエリアスは不信感を露にした。


「そりゃあそうさ!

地図には載っていない。

なぜならバルビュータは俺達が作った町だからな!!」


エディとアグエリアスはカーライルの言葉に驚きを隠せなかった。


「ハハハハハハッ!!!

そりゃ驚くよな!!

俺達の町は高さ4メートルの壁を町の半径1キロ圏内を囲むように作った!

だからイーターも俺達の町には入って来れない。」


エディとアグエリアスは言葉を失った。

カーライルの言葉が本当ならバルビュータはエディとアグエリアスが求めている楽園そのものだ。


ーガチャ


家のドアが急に開いた。

瞬間、エディとアグエリアスは鉄パイプと刀を掴んだ。

それを見たカーライルが手で二人を制した。


「大丈夫!!

俺の仲間だ」


部屋に2人の男と1人の若い女性が入って来た。










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