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第四話 決闘!意外と強いぞ生徒会長

 会長との決闘試合の日まで、あっという間に過ぎた。ハルトは音子と一緒に毎日、学校が終わると闘技場でマグの特訓をした。二人とも少しは扱えるようになったが、最初の頃が生まれたての赤ん坊なら、今は幼稚園児レベルでしかなかった。


 決闘前夜、ハルトはマグの特訓の後、自分の寝室へと戻った。

「クククッ、兄者、おはよう」

「・・・ああ」

寝室へ入ると、ベットの下から顔だけを出して、蛇々丸がしゃべり掛けてきた。

「兄者がいなければ拙者は死んでいたな。兄者ありがとうホント愛してる!」

「・・・蛇々丸、誰にやられた?」

「もうちょっと弟の復活を喜んでもいいと思う」

「・・・誰にやられた」

「御意御意、相手は我らと同じ裏の者だ。だが、忍者ではなかったなー。見たこともない鬼のような仮面を付けた黒装束の奴、への字型の幅広な妙な刀を使っていた」

「・・・アサシンか」

「アサシン?知っているのか兄者」

「・・・暗殺に特化した連中だ」

「暗殺、なぜそんな奴が学園なんかに」

「・・・わからん」

「学園内に暗殺したい奴がいるってことか?」

「・・・そうかもな」

「そのアサシンの標的がもし我らと同じだった場合どうする?そいつにまかせるか?」

「・・・馬鹿を言え。・・・理事長は我らの手で殺す。そして、縄張りを荒らす者がいるならば、そいつも殺す」

「ああ、そうだったな。兄者はメスゴリラから逃れるために、この任務を受けたんだったな。標的を殺すタイミングは我らが決めなければな。好き勝手に殺されては、直ぐに里に戻って、メスゴリラと結婚しなければいけない」

「・・・」

「で、兄者はメスゴリラから逃れる術は考えているのか?」

「・・・わからん」

「ま、時間はまだある。任務を完了するまでに、何か思いつけばいいさ。逆を言えば、思いつくまでは理事長には、生きていて貰わないとな」

「・・・」

「あーそうだった。相手のアサシンはマグを使ってきたぞ」

「・・・マグを?」

「一瞬で全身が黒い金属の機械鎧になった。あれがなかったら、拙者が勝ってたんだけどな」

「・・・そうか」

ハルトその言葉を聞いてある事に気が付く。マグを使えると言う事は、蛇々丸のように秘密裏に潜入しているのではなく。ハルトと同じ、表向きは学園の関係者として潜入している可能性があると。

「・・・そうだ蛇々丸。病み上がりで悪いがやって貰いことがある」

「ん、なんだ?」


 翌日、大闘技場の控え室にハルトはいた。特訓で使っている闘技場と比べて、大と付くだけあってかなりの大きさだった。闘技場が収容人数100人程度、大闘技場は2、3万人は軽く入る大きさだった。

「あ、あ、ハルト!お、落ち着け。いいかいハルト、落ち着くんだ、あわわわ」

万札払ってセコンドになった音子はすごく緊張していた。

「・・・俺は落ち着いている」

「そ、そう。でも、こんなに大勢の人が集まるなんて。あわわわ」

「・・・暇人が多いな」

と、控え室にスカした会計の財前が入ってくる。

「おーす、ハルト君準備できてる?」

「・・・ああ」

「ん?なんか暗いなー。ナーバスになってるのか?もっと、やっちゃるけん!みたいな感じで頼むよ」

「あ、あれですよ。ハルトはめちゃ集中してるんですよ!あわわ、あわわ」

「へぇーそうなの。じゃあ選手入場だから付いてきてねん」

「・・・わかった」

会計の財前に連れられて、ハルトは入場口まで進む。セコンドの音子は、戦闘フィールド脇にある、セコンド用の観戦席に案内される。そこには副会長が先に座っていた。

「む!貴様が春原ハルトのセコンドか!」

「あわわわ!」

「ん!どこかで見た顔だと思ったら、そのリボン!あの時の子か!似合っているではないか!ハーハッハッハッハァー!」

「そ、そういうあなたは副会長。あの時は余計な事しやがってコンチクショー・・・」

「何か言ったか!」

「いえ別に。あわわわ!」

と、その時、会場に声が鳴り響く。

『あーあー、お待たせしました皆々様!春麗らかに暇を持て余した紳士淑女に、極上のエンターテイメントを。司会のみんなの黒木野でございます』

書記の黒木野の声が会場中に鳴り響くと、観客たち生徒は歓声とブーイングを上げる。

『さあさあ、野暮な挨拶は抜きにして、さっそく主役たちに登場してもらいましょう』

一斉に歓声が上がる。

『あの期待の超新星がもうお目見えだ!入試をトップで飾り、新入生代表を務め、なんとマグ試験で歴代最高数値をたたき出したあの男。見るだけでフローラル!春原ハルトの入場だぁぁぁ!』

と、入場口にいたハルトは会計の財前に背中を押される。

「がんばれよ。アドバイスは怪我をするな、だ。会長は厄介なマグを使うからな」

「・・・」

ハルトが入場すると暇人の観客どもが地響きのような歓声を上げる。

『これだからイケメンは!入学早々この人気!死ねっ!』

書記の黒木野の愚痴に会場からブーイングが起こる。

『さあ、次はこいつの登場だ。昨年の武闘祭で一年生ながらベストエイト!さらには会長に立候補し、見事当選!顔良しスタイル良し、あとは胸さえあれば文句なし!喧嘩も強くて良い女!生徒会会長、錦野エリンの入場ダダダダァァァァ!』

ハルトの正面にある入場口から会長の錦野エリンが手を振りながら登場すると、会場はまた地鳴りのような歓声を上げる。

「どうもぉー。ハロハロー」

『両選手が出揃いました!これから見るも無残な残虐ファイトが始まります。内臓が飛び散っても、血反吐を撒き散らしても、目をそらさずに観戦してください』

「ちょ、ちょっとぉ、聞いてないわよそんな戦い!」

「・・・」

「会長ぉぉぉぉ!ファイトォォォォいっっぱぁぁぁつっ!」

「あわわわ!」

『それではカウントスタート』

書記の黒木野の合図と共に、会長とハルトの間に立体映像で数字が表示された。3、2、1。

『ビー』

電子音と共に『開始』の文字が表示され立体映像は消える。

 会長は金髪を右腕で払う。耳には黄金のイヤリングをしており、イヤリングには金色の魔石が飾られていた。

「輝きなさい、ゴールデンドレス」

会長がそう言うと、耳に付いていた魔石のイヤリングは黄金の光を放つ。ハルトも素早く米粒を取り出すと発動するように念じ、米粒は拳銃へと形を変える。

『出たぁぁぁ!会長の成金装備だぁ!』

ハルトは、素早く銃を構えると会長に3発の光の銃弾を撃つ。

 が、会長のマグ発動は終わっており、ハルトの攻撃は何かに弾かれる。ドレスの形をした黄金装飾の鎧を身に付け、頭には王冠の様なものを被った会長が悠然と立っていた。その周りには、二つの透明なクリスタルと黄金の大剣がふわふわと会長を回るように浮いている。そして会長の数メートル頭上には、バスケットボール大の黄金のクリスタルが静止して浮いていた。

「・・・」

ハルトは続けざまに銃撃を食らわせる。しかし、会長の周りを飛ぶ大剣が、全ての光の銃弾を弾き飛ばした。

「なぁにそれぇー、それが攻撃?ぷぷぷー。銃撃ってのはこうするのよー?」

そう言って会長は腕を前とかざす。

「討ちぬけ『サンシャインストライク』」

その言葉を聞き、会長の頭上の黄金のクリスタルが鈍く光りだす。次の瞬間、黄金のクリスタルから音速をはるかに超える黄金の弾丸がハルト目掛けて飛んでくる。

「・・・予測通りか」

ハルトは事前に蛇々丸から貰った会長の情報や映像で、会長の魔法武装具について知っていた。時速5000キロで飛ぶ黄金の弾丸による、長距離追尾射撃。会長の初手はだいたいソレだった。

『会長お得意のクッソださいネーミングからの無慈悲な攻撃が炸裂ぅ!』

黄金の線となり飛ぶ弾丸に対し、ハルトは横へと駆け出す。黄金の線は、ハルトを追尾するように曲線を描く。ハルトは脇腹をかすめるも、ギリギリ避けることが出来た。わずか1秒にも満たない攻防である。

「・・・っく」

脇腹をかすめた程度だったが、この時、ハルトの肋骨は粉砕さていた。

「ほぉら、もう一発ぅ」

会長は容赦なく次弾を放つ。ハルトはただ左右へと素早く動き、かわし続ける。初弾こそかすめたものの、その後は全てをうまくかわしていた。

「ほらほら、ガンホーガンホーガンホー!」

傍から見れば、ただのイジメでしかなかった。セコンドで見ていた音子は声を上げる。

「うわぁぁぁ!あわわわ、ハルトが負けちゃう!避けて避けて」

「春原ハルト右だぁぁぁぁ!いや、左かぁぁぁぁぁ?」

なぜか、副会長も一緒にハルトを応援していた。

『さあ、防戦一方の春原ハルト!調子こいてる会長をぶちのめす事は出来るのか!?』

だが、逃げ続けるしかないハルトは、焦る表情を一切見せずに冷静に会長を見つめていた。対照的に、会長は薄っすらと汗をにじませていた。

 その様子を見逃さなかったハルトは、左右に避けるのをやめ、会長に向かって走り出す。迫り来る黄金の線を身をよじり無理やりかわす。

「飛んで火にいるナントやらね!」

突っ込んでくるハルトに、会長は頭上に浮かぶ黄金のクリスタルからの長距離射撃をやめ、

左右に浮かぶ透明のクリスタルを自分の前に設置する。

「避けれるもんなら、避けてみなさい『シャイニースプラッシュ』」

会長がダサい技名を叫ぶと、二つの透明なクリスタルは、大量の光る小さな粒を前面に撃ち放つ。時速1000キロ前後の弾丸。それを毎分6万発を広範囲にばら撒く透明なクリスタルの弾幕が、二重にかさなりハルトを襲う。真正面から見るハルトには、まるで光の壁に見えた。

「・・・予測通り」

が、この武装もハルトは事前に知っていた。もし知らなければ、ここでハルトは蜂の巣になっていただろう。ハルトはすぐさま後ろへと飛ぶ。するとハルトの目の前で、光の弾幕が着弾する。この弾幕の弱点は射程距離にある。

「あれぇ!?外れちゃった!」

会長は汗を拭いながら驚く。だが、ハルトにとっては完全に予定通りだった。会長がいつものように、しっかりと引き付けてから『シャイニースプラッシュ』を撃っていれば、ハルトは避け切ることは出来なかった。しかし、会長はなぜか焦り、早めに撃ってしまった。

「・・・さて、このまま予定通りなら。・・・おれに勝ち目はないな」

ハルトは冷静に分析する。離れれば追尾する長距離射撃。近づこうものなら、広範囲の光の弾幕。蛇々丸から貰った映像を何度繰り返し見てシミュレーションしても、まともに戦えば、勝ち筋はハルトにはなかった。圧倒的な戦力差、絶望的な戦いだった。

「あーもう!なんなのよぉ!」

冷静に絶望するハルトとは打って変り、有利なはずの会長はさらに焦り表情を歪めていく。

『春原ハルト、攻勢に出るも会長の弾幕の前に無様にも逃げ出すぅぅ!この負け犬野郎!さあ、この後はどうするんだハルト?また避け続けて時間を稼ぐのか!』

実況の書記の煽る声が会場に響く。それを聞いて、ハルトは軽くジャンプをし、指で会長を挑発する。それを見て、大量の汗をかく会長は呟く。

「ふざけんじゃないわよ・・・時間稼ぎぃ?」

会長は、自分の周りにふわふわと浮く大剣を掴むと、ハルト目掛けて突っ込んだ。

『なっ!どういうことだ!会長突っ込んだぁぁぁ!弾を撃ってりゃ勝てたのに、そんなに塩試合にしたくなかったのか!?ド突き合いの開始だぁぁ!』

絶対有利を捨てての接近戦に会場中は湧き上がる。ハルトの全身の毛が逆立つ。事前に手に入れた映像には射撃についてしかなく、情報でも去年の負けた試合以外はすべて射撃で完封していた、としか知らなかった。まったく情報の無い未知の領域。策に策を重ねる忍者のハルトにとっては、久しぶりの勝敗がわからない試合だった。

「ハアァァァ!」

会長は、自身よりも大きな大剣を軽々と振り回す。物理的に考えればあり得ない光景にハルトは焦る。が、銃撃に比べれば亀のように遅かった。

「・・・マグとはすごいな。・・・そんな細腕で軽々と」

そう言って避けるハルトに、会長の大剣による連撃がハルトを襲う。

「バァーカ、余裕こいてんじゃないわよ」

大剣の連撃を華麗にかわしたハルトに、会長は笑みを浮かべてそう言い放つ。

 と、会長が持つ大剣が歪み出す。黄金に輝く美しさとは似つかわない禍々しい形に変形し、ハルトの脇腹に向けて尋常ならざる速さで伸びる。そこは避け切れなかった初弾が、かすめた箇所だった。

「・・・っ!」

ハルトは間一髪、肘と膝で伸びる刀身を挟み、その剣撃を止めた。この時、ハルトには剣撃は早すぎて見えておらず、条件反射のようにした行動が、運よくかみ合っただけだった。早くても遅くてもハルトは終わっていた。ただ運がよかっただけでしかなかった。

「・・・!」

「なっ!」

思わず驚いた二人の目が合う。会長にとっては必殺の不発であり、ハルトにとっては九死に一生だった。お互い、目を合わせて停止しする。

「・・・ハッ!」

先に動いたのは戦いにおいて錬度の高いハルトだった。

 素早く会長の手を取るとひねり、大剣を落とさせる。そして足を払うと同時に組み投げ、仰向きに地面に叩きつける。

「あ、ぐっ」

そのまま会長の右肩に足を乗せ、右腕を抑える。そして、米粒のマグで出来た銃を会長の目に突き付けた。

「・・・動くと撃つ」

そう冷静に呟くハルトに、会長は固定されていない左腕の動きを止める。

「はあ、はあ」

脂汗をかき、苦しそうにする会長にハルトは言った。

「・・・降参しろ。お前の負けだ」

会長は苦しそうに返した。

「やだ!」

ハルトは銃を会長の目に押し付ける。

「つ~!」

一連の攻防を見て、静まり返った会場がざわめき出す。そんな会場の様子を見て、ハルトは銃をしまうと、会長の腹を優しくさすった。

「ちょ、ちょっとぉ!何すんのよ!」

「・・・腹の調子はどうだ?」

「っ!?」

ハルトは少しずつ会長の腹を押す力を強める。

「・・・全校生徒の前で、糞を撒き散らしたいのか?」

「あんた、なんで・・・!?」

会場は、聞こえない二人のやり取りを静かに見守っていた。

『こ、これはどういう事だぁ!てっきりマウントポジションで顔面崩壊させると思ったのに、なぜか膠着する二人!いったいどうなっているんだぁ!』

煽る外野を尻目にハルトは再び会長に問いかけた。

「・・・負けを認めろ」

その問いに会長は、汗だくになりながらも少し余裕を見せるように笑う。

「ぜっっったいに、やだ!」

「・・・そうか」

ハルトの目から光がなくなるのを見て、会長は思わず目をつぶる。

「うっ」

ハルトは、そんな会長を無視して立ち上がると、耳を軽く指で叩く。

「・・・蛇々丸。・・・実況のマイクをこちらに投げろ」

そう言って、実況席の方を見る。

『うがっ!』

実況の失神する音と共に、マイクがハルトを目掛けて飛んでくる。華麗にキャッチするとハルトはマイクに向かって言った。

「・・・俺の負けを宣言する!・・・会長の勝ちだ」

停止していた会場が、一拍置いてどよめきに包まれる。会場にいるほとんどの人が分けが分からなかった。

「え?え?」

もちろん会長も混乱していた。そんな会長をハルトはひょいと起こしてやる。

「ちょ!」

ハルトはマイクを会長に渡す。

「・・・さっさと終わらせて、トイレに行け」

そう言ってハルトは控え室へ向かった。

「えーっと・・・。私の勝ち!終わり!」

会長はそう言うとマイクを投げ捨て、走り去っていった。戦うものがいなくなった会場を観客たちはただ動揺して見つめるばかりだった。


 控え室に戻ったハルトを天井に逆さに立つ蛇々丸が出迎えた。

「・・・」

「兄者よ、意外と苦戦したな。忍術を使えば、楽勝だったのでは?」

「・・・公衆の面前で忍術が使えるわけないだろ」

「それもそうか。しかし、腑に落ちない事が多々ある。聞いても?」

「・・・ああ」

蛇々丸は天井から降り、袋をハルトに投げ渡す。ハルトはそれを受け取ると懐にしまった。

「まずは、試合前に生徒会長の飲み物に混ぜさせたソレはなんだ?」

「・・・腹下しの薬だ」

「なるほど、だから途中から会長の動きが悪くなっていったのか」

「・・・正直、まともに戦えば、勝ち筋は無かった。・・・が、まともに戦う必要もないからな」

「毒を使えば、戦わずして勝てたのでは?」

「・・・おい、殺してどうする。試合をして勝つのが条件だ」

「あ、そうかー。そんな事より、なぜ最後は負けを認めたのだ。どう考えても兄者の勝ちだったろ?」

「・・・いや、俺の負けだった。・・・もしも、徐々に体が麻痺する薬を使えば勝っていたが、それでは誰の目にも明らかに不自然。・・・だから腹下しの薬を使い、周囲も本人でさえも、小細工に気付かない様にした。その選択で途中まではうまくいった。・・・相手が勝手に焦り、勝負を早めてくれたおかげで最後の状態まで持っていけた」

「回りくどいことをするな兄者は」

「・・・だが、爪が甘かった。あの状態でさえ、力では負けていた。この試合、脅し勝つ以外の勝ち筋が俺には無かった」

ハルトは近くにあった椅子に腰を落とすと続けた。

「・・・脅せば落ちると思っていた。だが、落ちなかった。たとえ糞尿たれ散らかそうと、負けを認めない強い意志をアイツから感じた。あのまま続けていれば俺は負けていた」

「そうか。・・・では試合ではなく死合なら勝てたか?」

「・・・」

「クククッ、聞くだけ野暮か。じゃあ、人が来たみたいだから、拙者はこれにて」

そう言うと、蛇々丸は素早く天井に潜り込んだ。すると、入れ違いに音子と副会長が騒がしく入ってきた。




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