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無能な俺を異世界へ。  作者: 岸浦駿
異世界生活〜始まりの街編〜
2/22

短い人生に終止符を。

とあるCMからこんな事が聞こえた。

『 退屈な日、誰でもそんな日があると思う。

毎日が退屈で仕方がないそんな時は異世界に行ってみてはどうだろうか。

新しい仲間と切磋琢磨する青春を過ごしてみてはどうだろうか。

この新型VRゲームは異世界型オンラインゲーム《ファンタジー・ディス・オンライン》の専用機。

貴方の素晴らしい出会いを見つけてみてはどうだろうか!』

「うぜぇ・・・・」

なんて戯言を言っているゲームクリエイターに腹が立ったので、部屋を出た。

今日は、久しぶりの遠出で死んだらそこは異世界だった。みたいなあれではなく、

普通に腹が減ったので近くのコンビニに行こうとした。

時刻は深夜三時。普通の健全な男子高校生が出歩く時間帯ではない。

もうお分かりだろう。

この少年、浦野圭太はひきこもりで、どうしようも無いほど残念な人間だ。

「どいつもこいつも・・・全く、最近の奴はリア充しかいねぇのかよ。こいつらぜってーいつかリア王国とか創るよな・・・だいたい素晴らしい出会いだァ?あるわけないない」

圭太はリア充を好まない。が彼女は欲しい見たいで、数年前、好きな女子に告白し、振られ、そのショックで軽いひきこもりになり、それからずっとひきこもったままなわけで。

「俺だって・・・彼女さえいればこんな事にはならなかったのにっ・・・!」

嗚呼惨めだ。こんな無能で彼女いない歴=年齢な人間になりたくは無かった。

願わくば、

「願わくば俺に彼女を。あぁ神よ、こんな惨めな俺にどうかご慈悲を!」

夜中の道中でこんな馬鹿なことを呟いている人間を見つけた人は、きっと通報するだろう。

「あぁ馬鹿馬鹿しい。さっさと買って帰るか。」

別にそんな能力を持っている訳では無いが、ふと後ろに何か気配がした。

「・・・!」

振り返ったが誰もいない。

少しだけ嫌な予感がした。

可能性は二つあった。

俺のことが好きな女の子がストーカーしている。

俺のことを何らかの目的の為に狙っている。

どちらも可能性としては低いがまず前者は無いだろう。

そもそも圭太は、高校に入ってから一度学校に行ったくらいだ。

入学式の日だけ。

そんなことを考えているとコンビニが見えてきた。

おそらくあと十メートルくらいであろう距離。

明かりが見え、少しほっとした。

少し歩調を早めた。

本当にあと少しだった。

「・・・!」

気づいて振り向いた時にはもう遅かった。

そこにいた人間が持っていたのは、刃渡りだいたい十五センチくらいだっただろうか。

一般的に使われる包丁。

それが自分の左胸に刺さっていた事はすぐに認識出来たが、痛みはすぐには来なかった。

「ぅ、あぁ、あ・・・」

圭太はようやく来た痛みに耐え、必死に声を振り絞った。

「た、すけ、て・・・」

しかしそんな声は誰の耳にも届かなかった。

何で・・・何でよりにもよって今日なんだろう・・・今日は、俺の誕生日だったのに・・・

圭太の痛覚は途絶え、意識は微睡みの中ゆっくりと闇に落ちていった。

どうも岸浦 駿です。

「無能な俺を異世界へ。」第二話?どうでしたでしょうか。

ぜひ感想をください。

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