プロローグ。
街の賑やかな雰囲気に飲み込まれそうだ。きっと悪くない。こんなにも平和で人々が楽しそうに笑って、なんて悪くない世界だろうか。
だが人々も恐怖を感じるときがあるそうだ。例えばモンスターが街の近隣で暴れたり。例えば魔王軍が攻めに来たりだとか。
人々の平和を守ろう。人々の笑顔を守ろう。しかしその為には、そのモンスターやら魔王軍やらと戦わなければならい。
だから冒険者を募るのだ。
そんな冒険者の一人となった少年は、元は日本人。今は異世界人。そう、この少年はある日突然死を迎え、若くして死んだがために異世界へと転生された、誠に御冥福をお祈りさせて頂きたい人間なのだ。
しかしそんな少年も何かと異世界生活を楽しんでいるわけで。
ふと少年は空を見上げた。自分がかつて落ちてきた空を。
「何でこんなことになったんだか・・・」
楽しんではいるが、とても残念な気でならない様だった。
それはきっと、自分の想像してた異世界生活と今の生活があまりにも違い過ぎたからだろう。
そして、
そんな少年は今日も冒険をする。
ドォーモ岸浦 駿でございます。
『無能な俺を異世界へ。』ご覧いただいた方は有難うございます。
次話に乞うご期待