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5話 森での遭遇2

あれから3度に渡って吐きまくった。

人間吐きはじめると止まらないものである。


ようやく収まったところで目の前の女性を確認した。

赤髪のショートカット、セラフィナより少しだけ短いくらいかな。

皮鎧を着ておりそれ以外は簡素で動きやすい服装と言った感じ、下はハーフパンツだが森の中だからか肌を露出させないよう、下にタイツの様なものをはいているようだ。

一言で言うと姉御って感じだな。


しかし、胸は控え目である。


そして、可愛そうなものを見る感じでこちらを見ているが、それは気のせいだろう。


さて・・・・話しかけるにしても言葉が通じないみたいなんだがどうするか。


(ピッ、ピロリーン、あっ新たな能力を獲得しました!)


・・・・セラフィナさん?なにやってんの?

なんか誤魔化そうとしているけどモロバレですよ?


仕方なくステータスを確認してみると「言語理解」と言うスキルが追加されている。


==============================

《言語理解》

様々な言語を理解し、読み書きすることができる。

但し、魔物の言葉は理解することが出来ない。


※ちなみに後付けではない

==============================


・・・・・いや、後付けだろダ女神。

完全に忘れてたんだろ?

正直に言えよ。怒るけど。


いや、今はそれよりも目の前の女性が優先だ。

なんとかコミュニケーションを取らなければ!!!


「助けて頂き、ありがとうございます!」

今までの事がなかったかのような笑顔で話しかける。


「いや、大したことはない。ところでゲロ野郎は・・・・・」

「大樹です。」

「おっおぅ、ゲロ野郎は」

「大樹です。」

「ゲ「大樹です。」」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」


「大樹は・・・・・」

勝った。

俺はこの世界でのアダ名がゲロ野郎になる危機に勝利した!

この世界に来て初めての勝利である。

今俺は神に感謝している。だが、ダ女神、てめーはダメだ!

おっといけない。女性が話している最中である。

ちゃんと聞かないと。


「大樹は何でこんな森の中にいるんだ?」

ごく当たり前の疑問だ。

この点はセラフィナ(ダ女神)と話し合って決めていたがさっきの件がある。

恐らく使えないだろう。なんて答えようか・・・


「商人の見習いとしてこの地方へ行商に来ていたのですが狼の群れに襲われてしまいました。旦那様も殺されてしまい、自分一人だけ逃げ伸びたのですが2日ほど遭難した後、ゴブリンに襲われてしまって・・・・・」

とりあえず、それっぽいことを言ってみた。

現代人だからこの世界の商人が必要な算術は問題ないし、2日遭難したのなら馬車の場所は分からないで通るだろう。


「そうなのか、てっきり私は女神講習で転移させられて来たと思ってたんだが・・・・・」


「えっ?」

「ん?」


思わず声に出てしまった。

え?隠すもんじゃないの?これ。


「そういう人は多いのですか?」

「10年に1度くらい。そういうあわれな奴が転移してくるらしい。直接見たことは無いんだがな。やっぱりそうなのか?」


結構な頻度で来ているらしい。

てかあわれなのか・・・・・

いや、あのダ女神だもんな。否定できない俺が悲しいわ・・・・・


「はい・・・そうです。」

「そうか、一応そういうのは積極的に保護するように言われてるから町までなら連れていっていいぞ」

「・・・・お願いします。」


断る理由が無いよな。断ったら死ぬだけだし・・・・

てか、ダ女神のやつ色々案を出させてこれかよ・・・・・

女神の加護なんて持ってるなんてバレたら大変よ!隠さないと!!とか言ってたよなアイツ・・・・


まぁ気にするだけ無駄か・・・・・


「ところでお名前を教えてもらえます?」


「あぁ、お前があまりにもざ、愉快な奴だったから忘れてたよ。レイナだ、よろしく。」


・・・・今、残念って言おうとしたよな?

「よろしくお願いします。」

ジト目で握手をする。


こうしてレイナに保護され、町へ向かうことになった。

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