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第15話 予言者の使徒

エリシアが即座に剣を抜き、私を背に庇う。


「隙を見て逃げなさい」


「あなたは?」


「私が止める」


使徒が手を振る。

地面が裂け、黒い棘が突き上がる。


エリシアは前へ。

銀剣が弧を描き、棘を断ち切り、喉元へ――


「カンッ!」


羅盤が剣を受け止め、符文が光る。


エリシアの動きが――遅くなった。


剣も、体も、金髪も、

十倍に引き伸ばされたかのように。


「予言者の羅盤だ」

使徒が嘲る。

「行動を予測し、時間遅滞を付与する。

時間能力など、無意味」


エリシアは歯を食いしばる。

能力が抑え込まれている。


使徒の掌に、暗紫の光。


「さらばだ――」


その瞬間、私は動いた。


突っ込まない。

代わりに、瓦礫を掴み、ステンドグラスへ投げつける。


――ガシャン!


音に、使徒が反射的に振り向く。


予測が、崩れた。


エリシアが解放される。

だがエネルギー弾は、もう避けられない。


一か八か!


私は――最悪の選択をした。

月涙を掴み、全力で投げる。


「何してるの!?」

エリシアの叫び。


使徒も愕然とし、羅盤で受け止めた。


――カチリ。


乾いた音。


羅盤に亀裂。

針が、折れた。


予測が消える。


エリシアの剣が、使徒の胸を貫いた。


使徒は月涙を見る。

宝石は無傷。


「……あり……えない……」


倒れ、動かなくなった。


夜風だけが、廃墟を鳴らしていた。

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