表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
滅亡世界を独りの少女とウサギ型ロボットだけで生きていく  作者: うみのうさぎ
独りは嫌

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/12

残されたログ

シロ「ログを読むよ」


記録ID:A-07

時間:03:14


被験者・美咲、覚醒を確認。

脈拍上昇。呼吸数増加。

会話を試行。


発話内容:

・外が見たい

・一人は嫌

・ユウナはまだ?


情動レベル:高

安定化処置:未実施


ユウナ「……ユウナ、って」


シロ「君の名前」


 即答だった。


ユウナ「つまり、その“美咲”は、ボクを知ってる?」


シロ「知ってるというより、基準にしてる。シロの分析では」


 モニターの映像が切り替わる。

 朝。照明が全点灯したポッド室。無意味なほど明るい。


ユウナ「これは?」


シロ「同日の別ログ」


記録ID:A-08

時間:05:02


被験者・美咲、再び休眠。

施設内の照明が全点灯した状態で確認される。

理由:不明。


ユウナ「……君がやったわけじゃないんだね」


シロ「シロはそんな無駄なことしない主義」


 少しだけ、間が空く。


シロ「ユウナ」


ユウナ「何?」


シロ「この記録をどう解釈するかは、君次第」


ユウナ「解釈?」


シロ「事実は“ログがある”だけ。それ以上は、全部仮説」


 合理的だ。

 ボクは頷く。


ユウナ「じゃあ、現時点での結論は一つだ」


シロ「お、聞かせて」


ユウナ「この施設には、ボクが知らない“活動”が存在する。原因は不明。危険度も不明」


シロ「満点」


 シロが満足そうに耳を揺らす。


ユウナ「で、次は?」


ユウナ「観測を続ける。感情的な判断は避ける」


シロ「それでこそユウナ」


 シロはそう言って、モニターを落とした。


 画面が暗くなった瞬間、

 そこに映り込んだ自分の顔が、ほんの一瞬だけ、

 誰か別の表情に見えた気がした。


 気のせいだ。

 ボクはそう結論づけ、踵を返す。


 背後で、記録端末が静かに待機状態へ戻る。


 ――次の覚醒を、

 まるで知っているかのように。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ